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フェルメールの「恋文」

https://vermeer.osaka.jp

女主人、えらい目ぇひんむいてるなぁー。
こちらから見るとほとんど白目しか見えない。
良く見ると黒目がちゃんと上の方にあるのだけど、
この白目加減が最高な1枚だと思う。
解説によると召使いから手紙を渡された女主人という
図らしいが、ふたりの表情の違いが歴然としている。
召使いの笑っている顔とは対照的な女主人の顔を
どう読み取ったらいいのか。
召使いは「ほれほれ、お待ちかねの手紙ですよ」
で良いとしても、白目の夫人は「他言するなよ」
もしくは「読んでないだろうな?」だろうか。
さてはうつつをぬかしている最中に
不意に手紙を渡されバツが悪い思いをしている、
または長らく届かなかった待ちに待った手紙が
やっと届いてむしろ驚いているのかもしれない。
もしかして全然うれしくないのかも。

写真出典: フェルメール展 https://vermeer.osaka.jp

さて、恋文とは一体何なんだろう。
愛文(あいぶみ)とは言わない。
英語では日本語に相当する恋は ”Love”で表現され
恋も愛も区別がない。
また、日本語で「ラブ」レターといったら
「恋」文を指しているという共通認識がある。
日本人は恋と愛を分けて捉えていて、
その違いは人によって多少違ったとしても
だいたい似たようなことが日本人の頭に浮かぶはず。

恋は浅くて、愛は深い。
恋ははかなくて、愛はずっとつづく。
恋は若くて、愛は成熟している。

ところで万葉集や百人一首を読んでいると、
日本には元来「恋」しかなかったようだ。
歌の中に「愛」という文字を見たことがないから。
日本語に「愛」が加わったのはいつのことか。
江戸時代に「愛」はあったのか。

さて、改めて、恋文とは一体何だろう。
恋文は弱くて強いものだと思う。
口で言えないから書いて伝える。
そうだとしても全てはなかなか伝えられない。
直接全てをいうこともできず、
書いたところでそれも想いの全てではない。
想いの全てとは何かと考えると、
同じことを繰り返すことでしかない。
単純なことがつらつらつらつらと続いているだけ。
いいたいことはひとつしかない。

さて、最後に恋に関するルーン文字をひとつ。
「ᚷ ギューフ」
英語の ”Gift”に当たるギューフは「贈り物、愛情」のこと。
専ら恋ではなく愛なのだけど、
日本人にとっては恋でも愛でも。
XXX
ギューフを引き当てた日は1日良い気分。

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