会社が儲かっているかどうかを知るには、「経常利益」を見ましょう。経常
利益はその年度の「安定してもうける力」を表しています。

当期純利益(税引後当期純利益)が会社の儲けだと言う人もいるでしょう。しかし当期純利益には、特別に“たまたま､発生した利益や損失も含まれています。会社の実力は、その期に"たまたま”出た利益や損失は省いて考えたほうが、正確にわかります。

会社の儲けを考えるときは、金額でなく率で考えましょう。率で考えようとすると、売上高に対する経常利益額の割合（売上高経常利益率）を計算しようとしますが、それよりも「総資産経常利益率」を使いましょう。これは、ROA (Return On Assets) と呼ばれ、分母に「総資産」が、分子には、「経常利益額」で計算します。ROAは、少ない資産で効率的に利益を上げているかどうかがわかります。 ROAは、世界でも共通の経営指標(グローバルスタン
ダード)です。 ROAは10%を目標にしましょう。

ROA は、 売上高経常利益率ｘ総資産回転率、でも計算できます。
総資産回転率とは、売上高が総資産の何倍あるかです。貸借対照表の左側 に記載されている「総資産」を使ってどれだけの売上高をあげたか、ということです。

ビジネスとは、利益率と回転率の組み合わせで考えましょう。
あなたが勤めている会社はどれだけ儲けが出ていますか？