マガジンのカバー画像

京都暮らしエッセイ

72
京都が大好きで、京都に暮らし始めました。ささいな暮らしの中で感じること、街歩きのエッセイを集めています。
運営しているクリエイター

2022年11月の記事一覧

住む場所の最重要条件は、散歩に出かけたくなるかどうか、ということ

京都に引っ越して5日目。はやくも、この部屋が、京都での暮らしが、お気に入りになっている。 家探しや引越しは、とてつもないエネルギーを消耗する。暮らしそのものをすべて変える、とても大きなできごと。住むエリアや日当たり、防犯面、間取り、キッチンの広さ、家賃。家探しの条件は、考え出せばキリが無くなる。 そんな中で私が1番重要視した条件は「散歩に出るのが楽しくなる場所」である。いわゆる、立地だ。そのほかはあまり気にしなかった(ある程度の家賃基準や、1階は飲食店じゃない、とかの条件

秋が深まっていく

最近、外を歩いていると、だんだんと秋が深まっていく景色を見ることができる。10月と11月では、同じ秋とはいっても空気感がまったく違う。9月は夏の余韻を引きずる、10月はなんだか切なく感じる、11月はじっと冬が迫っている。 11月といえば紅葉だけれど、一面真っ赤に染まった紅葉よりも、黄色、緑、赤がグラデーションのように広がる今の時期がちょうど好きかもしれない。そんなことを鴨川沿いを歩いていて、大通りに立つイチョウの木を見て、感じた。 秋が確実に深まっていて、でもどこかのタイ

鴨川で本を読む暮らし

この1年間ずっとずっと模索してきた、私にとっての心地のよい暮らし。まだまだ探している最中で確固たる「これだ」といえる暮らしは見つかっていないけれど。京都での暮らしを始めたことで、ふと「これはいいぞ」という暮らしに触れることができた。それが、タイトルにもある通り「鴨川で本を読む暮らし」だ。 今の部屋は、鴨川まで歩いて15分ほどの場所にある。街に行くにも、ショッピングセンターに行くにも、鴨川沿いを歩いていけばたどり着けるような場所。今日は天気もよく暖かかったので、午前中に仕事を

紅葉が美しい鴨川でのこと

連日、ありえないほどの天気のいい日が続いている。11月とは思えないくらいぽかぽか陽気で、部屋にいるのがもったいない、と思ってついつい外に出てしまう。 仕事は午前中と、夕方日が沈んでから取り組むとして。午後の時間はどっぷりと鴨川での時間を過ごしてみる。昨日の過ごし方がとってもよかったので、今日も本とカメラとレジャーシートを持って鴨川へ。昨日と違うのは、家で淹れたコーヒーを水筒と、おやつにはカントリーマアムを2つ持参。まったくお金のかからない娯楽の完成だ。 昨日とはまた違う場

京都暮らしでやりたいことリスト

京都での暮らしを始めて1週間。まだまだやりたいことはたくさんあるけれど、忙しない毎日で精いっぱいでやりたいことを忘れてしまいがち。暮らしや環境が変われば、気持ちを新たにできる。だからこそ、スタートは大切だ。そこで京都暮らしでやりたいことリストを備忘録として残しておきたい。 京都検定3級を受ける(7月) 紅葉の名所を巡る(11 月) お庭マップをつくる(3月) 古本屋さん巡りをする コーヒー屋さんで月替わりで豆を買う 鴨川で本を読む時間を週2で作る ヨガに通う

京都暮らし、紅葉狩り備忘録:圓光寺(一乗寺)

日に日に目に見える景色が色づいてきている。もみじが真っ赤に染まりつつある京都の街。まだ見頃とは言えないけれど、真っ赤ではなくとも、黄色や緑、赤などのグラデーションに染まる木々がまた美しい。太陽の光によって色合いが移り変わっていく姿も。 このタイミングで京都暮らしをスタートしたからには、ぜひ京都の紅葉シーズンを堪能したい。そう思い、来週~再来週にかけての平日、散歩がてら京都のあらゆる紅葉の名所を巡ろうと、ひとり計画を立てた。今日はその記念すべき1回目だったので、「京都暮らしの

散歩中の偶然の出会い

何度でもいう。私の趣味は散歩をすることだ。京都での家探しの最重要条件は「散歩が楽しい街かどうか」だったし、1日の中に「散歩をする時間」として2時間ほどの余白のスケジュールを組み込んでいるほど。散歩が好きなのは、せわしない日々から距離を置いてぼーっと過ごせるから。大好きな音楽をたくさん聴けるから。偶然、思ってもみないような景色に出会えるから。 今日も毎日の習慣で勝手にふらふらと外にでかけた。午前中は天気もよさそうだし、紅葉を見にいきがてら散策しようかな。そう思い、京都御所を横

京都暮らし、紅葉狩り備忘録Vol.2:東寺

京都は紅葉の見頃まっさかり。街のいたるところの木々が赤く染まっていて、大通りにはまっ黄色のイチョウの木が並ぶ。歩くたびに「あぁ秋だなあ」なんて痛感してはまた次の紅葉の名所にたどり着く。 京都暮らしの紅葉狩り第2弾は、東寺へ。ライトアップを見に行った。 この日はちょうど風がないよく晴れた日で、空気がすんでいて。水面に完璧に反転した五重塔と紅葉の木々が本当に美しかった。ライトアップに照らされた紅葉は、昼間の姿ともひと味違う。燃えるような、少しだけ怖いくらい。 夜空に浮び上が

雲ひとつない晴れた日には

今日は本当にいい天気だった。雲一つない、完璧な青空。朝の9時頃、まだ冷えた空気が残る京都の街を1時間ほど歩く。 鴨川にはもう大勢の人がいた。犬の散歩をしている人もいれば、川を見ながら体操をしている人もいる。スーツを着た男の人も歩いている。鴨川沿いが通勤路なんて、なんともうらやましい。 鴨川、平安神宮と東へ歩いて、今日の目的地は京都の中でも屈指の紅葉の名所・南禅寺。 今日はTwitterやInstagramで繋がっていてずっとお話してみたかったあゆみさんと紅葉巡りに。駅で

散歩がてら好きな場所に行く

やっぱりどう考えても、京都に暮らしてよかったと思えることは、お寺や神社に散歩がてら出かけられることだと思う。観光としてその街を歩くことと、今日は天気がいいからという理由だけでその街を歩くことは、していることは一緒でも絶妙に何かが違う。やっぱり私は京都での暮らしを選んでよかった。 今日も紅葉を見に東福寺へ向かった。東福寺の近くに私が高校生の頃から好きでたまらない推しの庭がある。「霊雲院」という臨済宗東福寺派の寺院。東福寺の方丈庭園も手掛けている重森三玲氏によって修復された枯山