見出し画像

振り返ると絶対に思い出してしまう人

9月6日は大切な記念日。9ヶ月間の世界一周から帰国した日だ。

世界一周に行こうと決めた理由の一つに、ウユニ塩湖の存在があった。夢はかなったのだけれど、ウユニ塩湖での記憶を辿ると絶対に思い出してしまう人がいるのだ。

今何をしているのかもわからない彼のこと。

メキシコ、カンクンの日本人宿「カサ吉田」で出会い、ペルー、クスコの宿「カサ・デル・インカ」で偶然再会、マチュピチュ村の宿でもまたも偶然再会し、食の街アレキパを訪れて、「サンドラの家」に宿泊。目指す先が一緒だったので、そこから一緒に旅が始まった。

画像1

長期で旅をしていると、約束せずに再会してしまうなんてことが多々ある。カンクンで全然会話をしなかったけど、偶然再会する度に喜んでいる自分がいた。

ペルーとボリビアの国境あたり、プーノに行き3時間ぐらい歩き回って宿を探し、翌日一緒にお祭りを見て。コパカバーナで大好きな鮭みたいな魚、トゥルーチャを食べて、長時間バスに揺られながらラパスに向かった。

画像2

ピザが好きで、カフェに入ったらカフェ・コンレチェばっかり頼んで、一緒にスペイン語を覚えて、ガタガタ揺れるバスに大笑いして、年下なのにとても頼りになって、けれどサッカーの話になると子供みたいに無邪気になって、笑顔は尻尾を振ってる犬みたいに可愛かった。

一緒にデスロード走って、オバプロを見に行ってラパスの輝く夜景を見て。旅先で恋に落ちるなんて、思ってもみなかった。決して口数が多い人ではなかったけれど、沈黙すらも心地良く安らいでいた。背伸びをせず自分を出すことができていた。

画像3

そして、2月。一番見たかったウユニ塩湖に一緒にやって来た。ミステリーハンターごっこをしたり、プロフィール写真を撮ったり、ナオト・インティライミの曲を一緒に聴いたり。とっても大切な時間だった。

ウユニ塩湖の絶景を思い出す度にその人の笑顔が、思い出が、記憶の中に映し出され、私の胸を締め付けてくる。未練とは少し違う。

画像4

一時帰国するかもしれないと話した時、帰って来てほしいと言われたけれど、私は旅を続けることを選んだ。もし、もしも帰国していたらどうなっていたのだろう。

当時は「たられば」ばかり考えていたな。ヨーロッパで別れることになり、あれからもう全く未練はないのだけれど。

建築士になりたいと言っていた彼。夢は叶ったのかな。

画像5


ありがとうございます!これからも旅先や日常で感じたことを綴っていきたいと思います。旅で世界を、もっと素敵に。