建築家がよく言う 『ディテール』 って?

建築の専門用語をわかりやすく。
今回は『ディテール』について書いてみたいと思います。

建築において『ディテール』という言葉をよく使いますが、専門外の方々にとっては「細かい部分を設計しているようだけど専門的でよくわからないな」くらいの感覚でいらっしゃるのでは、と思います。

確かに細部の設計ということに違いないのですが、そのような簡単な説明では表現できないほどディテールは奥が深いものです。

ひとつ例をあげてみます。
こちらの窓は、私が修行していた事務所で担当した住宅のものです。

この窓は一般的な既成品のアルミサッシを使用していますが、景色を可能な限り美しく切り取るためにいくつもの操作をしています。
具体的に言うと下記の3つです。

・アルミサッシのアルミ部分が見えないように隠す
・ロールスクリーンは降ろした時にしか見えないよう、取り付け部分を隠す
・景色を一枚の絵のように見せるため、細く美しい木枠をつくる

これらのことを行うために何枚も詳細図をつくり、現場監督や大工さんと打ち合わせをしなければならないため、設計から施工までとても多くの時間をかけてつくりあげています。
アルミサッシをそのまま標準的な取り付け方をしても性能・機能面ではまったく問題はありませんが、その見え方や空間の感じ方は全く違ってきます。

ディテールとは設計者の想いです。

このようなディテールの設計を、窓に限らず多くの箇所で行い、それらのバランスをとっていくことにより、美しい建築というのはできあがっていきます。
建築設計事務所の設計がハウスメーカー等と違い、多くの時間を必要とするのは、すべての箇所を等価に特別な想いをもって扱うからです。

そのような視点でいろいろな建築家の建物を観察して見てみると、きっとそれぞれの建築家の設計への想いが、また違った形で見えてくることと思います。

これからも建築を身近にするため、専門的なことをわかりやすく伝える記事を書いていきます。
それではまた。

私は久米岬建築設計事務所(個人の設計事務所)とジーマーミーアーキという3人組の建築家ユニットの2つを拠点として活動しています。個人の方は現在ホームページを作成中です。ジーマーミーアーキはプロフィールにリンクがありますのでよければ覗いてみてください。

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