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ラベルのない関係性

正義のあり方とか不条理との戦い方など取り上げたいテーマはたくさんあるけれど、「エルピス -希望、あるいは災い-」を観て一番心に残っているのは、恵那さんと岸本くんの関係性だ。

家族でも恋人でも友達でもなく、同僚と呼ぶには少し軽すぎるほど濃い時間を共有している。
2人とも、とある死刑囚の冤罪疑惑を晴らすために奔走するわけだけど、行動を共にしつつ、事あるごとに意見をぶつけ合うことで関係性を徐々に深めていた。

一番印象に残っているのは最終回。
岸本くんに感謝しながら言った、恵那さんの言葉と表情を思い出す。

「希望って、誰かを信じられるってことなんだね」

https://plus.tver.jp/news/130609/detail/

このとき、目の前の人を信じることに分かりやすい関係性は必要ないんじゃないかと猛烈に思った。
お互いを信じ合えるのであれば、関係性にラベルを貼る必要はない。
年齢や性別、ステータスが違っていたっていい。
それがたとえ他人に説明しづらい、理解されづらいものであったとしても、「信じる」で繋がる関係性が何より大事なんだよな、と。

どんな時代になろうと、目の前の人を信じられる貴重さと大切さは変わらないと思っている。
エルピス、何回も思い出して味わいたいドラマになった。

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