私の命は1905年から続いてきたんだと気づいた話

一年ぶりに帰省した。祖父の昔話に耳を傾けた。

祖父の父は1905年生まれだと初めて聞いた。祖父が中学生の時、祖父の父は炭鉱の事故で亡くなっている。

また、祖父自身も炭鉱で一時働いており、事故で死にかけている。咄嗟の判断で命に別状は無かったが、その経験を「父が助けてくれたのだと思う」と語っていた。

たった3世代前が1900年の初期なのだ。私の命はそのときから繋がっている。祖父の話を聞いてなんだか腑に落ちたのだった。私の血にもその時の記憶が流れているんだと。

また、祖父は偶然にも命を繋いだ。22、23歳の時のことだ。その偶然が私を存在させてくれた一つの原因だ。

これまでは、私の命はどうしようもなく軽く感じられてきた。どうにか重みを持たせようとし、焦り、空回りし続けていた。

だが、祖父の話を聞いて少し変化した。

私がここに生きていること自体、多くの物の命や記憶や血を受け継いでいるという事実。

わたしは既に重みを持っていた。

私はそれを知ろうとしなかっただけなんだって。

じゃあ、これから私は私の命とどう向き合っていくの?どう生きてくの?そう問われたような気がした。

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