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無題(9.27)

何か書いてみよう、と
PCを開いてキーボードに手を添えるも、
何を書いていいのかが分からない。

書くべきことは、割とある。
この一か月で目まぐるしい程の新しい出会いがあり、
そのすべてが素晴らしく、まるで何かに導かれているかのようでもあった。

でも筆が進まない。
何かに押さえつけられるかのように、思いの上に蓋がされてしまう。


9月の下旬、大切な友人を失った。
大切な大切な人だった。
その人は私にとってだけでなく、
福島で活動する人の多くにとっても同じように
大切な大切な存在だった。

28歳。心筋梗塞。
彼女以上に頑張り屋でこれからを期待されている若者は、
すぐには思いつかない。

フリーランスから起業をしたばかりだった。
思いやりに溢れる彼女は、周りの人のために先陣を切って
「会社」という場を設けた。
新しい拠点をどんどんこさえて、楽しい未来しか見えてなかった。

guesthouse Nafshaには、とうとう一度も来てもらえずじまいだった。
最後の電話で私は「今度そっちに遊びに行くね」と伝えた。
彼女が勧めてくれた居酒屋も、まだ行けてない。
4人でしていた交換日記も、まだ終わっていない。

まだまだ話したいことがたくさんあった。
まだまだまだまだまだまだまだまだまだまだ。

彼女の残してくれた思いやコトを、絶やさずにいこう。
という正しく前向きな気持ちは、正直浮かんでこない。

あなたの迎えた死をどう受け入れればいいのか
まだ分からない。

「どうしたらいい?」

と、ときどき空気中に言葉を放ってみる。
届く先はない。
けど、届いていて欲しいと願う。

まだ、
だけど
いつか必ずちゃんとするから
もう少しだけ、ちょっと
分からない気持ちでいさせて下さい。


04SEP2020
私たちの大好きなミズノエリカちゃんへ
*美郷*

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