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しなやかさを足して。そのままの自分

転職して一週間が経ち、やっとぐっすり眠れるという夜熱を出した。鼻水もずるずるで明らかに体調を崩している。身体とは裏腹にこころは焦っていた。覚えることもやるべきことも山ほどあって、どれも自分の"好き"の手前に山積みにされてある。

焦りとゴーストのような見えない恐怖。目覚めた朝はひやり冷たく寂しさだけがこころに残った。

家に一人、誰かと繋がろうと誰ともなく連絡をする。どうしても埋まらない心細さとは裏腹にきらきらばかりを語るわたし。

そんなとき、大切な人からの「気疲れしてない?」の一言。


ああ泣きたかったんだと思うと同時に頬には涙が伝ってた。

頑張りたい!と威勢がよければ空回り。焦って焦って足がもつれ、小石にコツンとつまずいて転んでしまった。擦りむいた傷を見てじわり怖くなる。

不安で不安で、押しつぶされそうだった。

それを素直に明かしたとき、

できないことがあって何が悪いの?
そのままの自分でいいって言ってんじゃん。

結局、結果を出すよりもあたたかい人が人望も厚い気がする。死んだ後、自分のお墓に手を合わせる人がいてくれたら幸せだなって思う。

ひとりじゃないから、一緒にがんばろう!

美里の味方だよ。

そっか、寂しくなかった。ちゃんと大切な人は側にいてくれた。そしてなによりも、それに気づけた。

昔のわたしは誰の手も掴めずにただ泣き果てるだけだったけれど、差し出された手を掴める自分がそこにはいた。


新しいって、厄介だ。

きらきらばかりじゃない。現実は泥臭い。

でも、きっと後で財産になるのはその泥臭さだ。

超えられそうもないと泣いていい。
できないと落ち込んでいい。
頑張らなくていい。
乗り越えなくていい。

そのままで、ひとつひとつ、やってみたらいいんだ。人に相談をして、手伝ってもらったらいい。できませんと放り投げたらいい。できないことがあることを、そんなに怖がる必要はないんだ。

物事を0か100かではなく、柔らかくしなやかに自分らしい形に自分で変えながらこの世界を生きていい。

わたしのまっすぐさに、ポキっと折れないしなやかさを足したら、もっともっとそのままの自分で生きられそうな気がした。

挫折は、学び。何もできない自分から、ここからまた、はじめるのだから。

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