全米オンリーワン!

「ああ確かに、アメリカって自国第一主義を重ね重ね主張してるからね、社会との適切な調和を前提としたのと違うマジモンの「私って世界一注目されるべき存在だよねオーラ」を放ってるアストラルサイド方面出身の人をそのまま国にしたようだね」って話とは違うんです。


映画に限っても、全米ボックスオフィスでNo.1を取るのは単純計算で年50本あるわけで、加えて権威あるアカデミー賞、ゴールデングローブ賞あたりからLA/NY映画批評家協会賞、サターン映画賞、山路ふみ子映画賞、鳥取もみじ賞、果ては不名誉で知られるゴールデンラズベリー賞まで枚挙に暇がありません。

ちなみに鳥取もみじ賞は、いま私が考えた賞なので実在しません。(2018年現在)

他にも、有力各紙ならびに著名人のクレジットで「心が揺さぶられる」「人生のすべてが詰まっている」「ティッシュ1箱じゃ足らない」等、感想文診断メーカーの存在を疑うような文句が並んでます。

私だって水族館行って心揺さぶられるし、飼い猫は森羅万象をつくりたまうし、鼻水の元栓がぶっ壊れてる毎日を過ごしてます。


これらは、私が前世からこじらせ継いだ天邪鬼精神でもって「全米ナンバーワン!」作品を叩きたい訳ではなく、むしろそこに本来あるべき「良さ」が、聞こえのいいコピーに場所を取られることに違和感を覚えるからです。

「身近な存在だから信じられる」とユーチューバーの勧めるコスメを買うように、顔の見える存在の評価が欲しいのです。全米って誰だよって。

映画に通じた評論家が如何に優れているかを論じた一本より、
拙いながらも「なんかすごい」が頻出する友達のオススメが見たいのです。

もっと言えば、Yahoo!映画でレビュー☆1.8でも、私!レビュー☆4.5~ならいいのです。

とはいうものの、羽生結弦くんに「別にオンリーワンでもいいじゃないですか」とか言われたら言われたでやっかむんだろうなぁ。


嗚呼。


#コラム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?