漫画とpdf

漫画家として自分の描いた作品をどう管理するかは悩みどころの一つで、今までにも沢山の試行錯誤をしてきました。
作品の管理と言っても作業ファイルや完全原稿に関してではなく、自分用の電子書籍としての管理方法についてです。

最初の頃は、作品の各ページを72dpiのJPGにして、それをHTMLテンプレートに貼り付ける方法で管理していました。
これでも不都合はなかったのですが、あまりスマートではなかったので、それからしばらくしてpdfで管理にする方法に切り替えました。

しかしpdfにしたことで、小さな問題が起きます。
多くのビットマップソフトで表示原寸解像度が72dpiに設定されているのに対して、pdfビューワの多くでは96dpiが標準です。
この誤差を調整してからpdf化しないと、pdfビューワで100%表示の時にピクセル等倍にならないというジレンマが発生します。
なので、解像度はそれまでの72dpiから96dpiに変更することになりました。

この場合の解像度は原稿用紙サイズ(220✕310mm)に対してのものなので、96dpiでは天地約1200ピクセルとPC画面で見るには少々大きすぎますが、小さくしてしまうと今度はレティーナiPadで見るには解像度足らずという妙なジレンマもあります。

ただ「あわよくば、将来的にそのまま電子書籍化」・・・ということを考えれば、解像度は大きいに越したことはないので、ひとまず96dpiで良いかなというのが今のところの結論です。


また、自分で管理する場合はもちろん、ネットで公開する場合にしても、PCだとページフリップできるpdfビューワがないという問題がありますし、グーグルChromeのデフォルトビューワなど一部のpdfビューワでは右綴じはおろか見開き表示さえできないという、漫画を管理・公開する上ではちょっと困った問題があります。

そしてもうひとつ、本家アクロバットを持ってないと右綴じ見開きpdfを作るのが困難という問題もあり、pdfでの管理を薦めてみたものの「どうやって作ればいいの?」と聞かれることが増えました。
現時点で自分が把握している右綴じ見開きpdfが簡単に作れるフリーウェアは「画像梱包」というソフトです。(Windows用、vectorで探してみてください)

今後、ドキュメントファイルを取り巻く環境がどういうムーブメントになるかはわかりません。
どうなっても対応できるように、作画原寸の完成原稿を無圧縮JPGで、ネームあり・なしの2種類保管しておくのが良いかと思います。

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長月みそか

漫画家
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