PC歴32年のPC音痴

つい先日、IEの脆弱性とその危険性がニュースでとりあげられ、PC音痴の人たちが一斉にパニックになりました。
僕自身はそこまで筋金入りのPC音痴ではないにしても、世間からすれば所謂「情弱」と呼ばれる部類に入るPC音痴です。

自分がPCを触り始めたのは実にもう32年前になりますから、それでPC音痴ってどういうこと?と思われるかもしれませんが、初めてPCと出会った頃から自分には一貫して「PCは道具」という認識があって、目的があって初めて使うものであり、いじることそのものを目的にするようなPCへの深入りをするつもりはありませんでしたし、一般ユーザーとしてはそれでいいのだと思っています。
すべての人間がPCの専門家になる必要はありません。

ただ、目的があって触るにしてもPCと付き合う以上最低限度知っておきたいことはあります。
たとえば、テレビを直せるほどの知識は要らなくても、電源やアンテナを繋がなければテレビが見れないという単純な理屈くらいは知っていたほうがいいですし、もしリモコンが使えなければ、テレビとの間に赤外線を遮蔽するものがないか、電池切れではないかを想定出来る程度の知識は必要です。

全くPCのことがわからない人に最低限のコトを教えるといった機会が時折ありますが、多くのPC音痴の人はPCを教わることに非常に強いアレルギー反応を示し、「どうせ難しいことを言ってるに違いないから、自分に分かるわけがない」と聞く耳を持とうとしません。

もちろん、新しいことを覚えるのがめんどくさいという個人の性格の問題もあったりするでしょうけれど、往々にして問題なのはギークの存在です。
ギーク、つまりPCオタクのことですが、これみよがしに難しいことを話してPC音痴の人を混乱させる悪い意味でのオタク指向の人が近年増加の一途をたどっています。
彼らもまた「最低限」という言葉を好んで使いますが、彼らのいうそれはハードルが高すぎてPC音痴の人には到底理解しえませんし、知る必要もないものが大半です。
そういったケースに辟易した人が多い中、どんなにハードルを下げて噛み砕いてわかりやすく説明しようとしても「きっと難しい話に違いない」と警戒されてしまうのは仕方のない話です。

また、ギークの彼らの好きな言葉として「厳密に言うと」といったものもありますが、自分はあえて「厳密に言えば嘘」の情報を交えてでも、ひたすら分かりやすくたとえて教えることに徹します。

一般ユーザーにとって厳密な理屈は必要ありません。

特に高齢者で、電卓やワープロしか使ったことのない人ですと、OSとアプリケーションの関係性の概念すら理解出来てない人がかなり多くいます。
だからこそ、日頃IEを使っているのに「IEなんて知らない」という言葉が飛び出すわけです。

こういった人に厳密な理屈を得意げに話すほど無意味なこともありません。

まずは最低限、ハードとソフト、OSとアプリケーション、CPUとメモリとストレージ、ネットとローカル。そういったものの大まかな概念を喩え話でいいから理解してもらうこと。
必要なのはそれだけなのだと思います。

それ以上は「餅は餅屋」で構いません。
洗濯機が壊れた時に、漏電の危険性を察知できることと、水道屋を呼ぶか電気屋を呼ぶかの判断が出来ればいいだけなのです。

なのでまあ、世の中には簡単な事を難しく語りたがるドヤ顔ギーク以外の人間もいるということで、たまには耳を傾けてほしいなと思います。

僕自身がPC音痴なので、わからない人の気持ちはわかってるつもりです。

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長月みそか

漫画家
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