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発酵がくれたパラダイムシフト。

僕にとって発酵とは、人生のパラダイムシフトを起こしてくれたコペルニクスさんだった、という話です。

大学を卒業したばかりの頃、仕事でまわっていた大好きな農家さんから、

「ぼうやくん、僕らが野菜を育ててるんじゃない。土壌中の微生物が心地良い環境さえあれば、野菜は自ずと育つんだ。だから、人間はその場を整えるだけなんだよ。」

と、微生物と人間の関係性を教えてくれました。静かな興奮とともに、グッサリと心に突き刺さった記憶があります。もちろん、その畑で収穫された野菜はめちゃくちゃおいしかった。

また、人生のバイブル「発酵道」を著した造り酒屋・寺田本家さんでも同じ価値観を仰っていて、次第に微生物へ畏敬の念を持つようになりました。

その後、はじめて甘酒を作ったとき、生きる菌の存在を目の当たりにし、小さな世界の魔法にかけられ発酵の森へと入っていくのでした。

発酵から学んだことは数え切れないほどありますが、最も影響を与えたのは「人間がこの世界の主人公なのではなく、とても大きな循環における一部で、人間を含めた自然は、常にお互いを補完し合いながらゆっくりと世代更新する」という前提でした。

まさに、それまでの価値観が差し替えられるような感覚。(自然の近くで暮らす人には普通かもしれない感覚が、ベッドタウン育ちにはなかったのです)

日本人の根本的思想にあるアミニズムの無意識が顕在化され、発酵が人生のマスターキーとして、物事を理解する1つのモノサシになったようでした。20代前半に、共感のある指針と出会えてとても良かったと思います。

そんな発酵との出会いから、夢ばかりを追っていた生活に変化が起こります。

【Web】みそしるぼうやの冒険
【Instagram】@misoshiru.boya


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