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変える・変わる、に意味があるのか…古都は千年以上変わらないから至高の価値

 日本の近代化や現代化に本当に意味はあるのか?変わる・変えるのは大都市(東京や大阪)だけでいいのでは無いだろうか?
 古都に世界中から人達が訪れる。彼らは千年以上変わらずに残っているものに憧憬に似た面持ちを見せる。
 考えてみれば、千二百年以上前に制作された奈良の大仏。これが世界から人々を呼び、驚嘆の声を上げる。これによって地元は経済的恩恵を受けることにもなる。
 このような稀有壮大なプロジェクト遂行の精神を現代の我々が持っているだろうか。モダンな建物や施設を建設したところで、千年後の日本に精神的・経済的恩恵をもたらすようなものを残すことになるだろうか。
 千年経たないと結果は分からない。
 しかし一旦失った自然や過去は二度とよみがえさせることは出来ない
 浅はかな近視眼的経済合理性で貴重な過去を失うことは許される訳はない。
 近代化で失ってしまった自然や歴史的遺物は、我々の住む地域の均衡を失わせ、新たな醜悪さの漂う景観を与えてきただけである。
 古都のグランド・デザインの偉大さ、自然との調和こそがテーマであったような先人の知恵と工夫には驚嘆させられる。
 そこに配置された『水』のデザインは自然との調和の中で水利の大切さを思い知らされる。


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