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面白くて印象深くてオススメしたいフリーゲーム10選(前編)

突然だが私はフリーゲームが大好きだ。(この手の記事にありがちな出だし)

~中略~

というわけで当記事では個人的な備忘録も兼ねて

・難易度の高くないRPG・AVG

・長くても8時間程度で終わりそうな短・中編

・システムよりはストーリーやグラフィックなどに重きを置いた紹介

・割と明るくはないストーリー(これは私が普段やる作品の偏りによるもの。ごめん)

を中心に10作品ほどチョイスして紹介しようと思います。例外もあり。

GW予定ないよ~という方はぜひやってください。GWじゃなくてもやってください。



■Knight night

私が初めてまともにプレイしたフリゲにして私をフリゲに浸からせたきっかけである罪深い作品。

一国の騎士団長(なのに住んでるのは城の隣のテント)が突然魔王討伐を命じられた!そのために行った神下ろしで憑いてしまったのは主人公に憑くことで世界征服をもくろむ異世界の魔王だった!というところから始まるコメディRPG。

主人公は自分から喋らないタイプながらも選択肢によるボケと主に魔王キーファによるツッコミにより強い印象を残してくれる。

結構昔の作品でパロネタも多いながらも古臭さ・痛々しさなどはほとんど感じずアイテムや特技・敵の名前など細部にわたって笑わせてくる作者のギャグセンスが恐ろしい。


そんなギャグRPGで終わらないのがこのゲームの醍醐味であり…この先の真実はキミ自身の目で確かめてくれ!私はこの作品がフリゲの入り口でよかった。

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■31日の彼


閉鎖的な村で行われる魔女狩り。その標的となる外からやってきた姉弟。物言わぬ正体不明の主人公。

そんな穏やかじゃない世界で探索をし、村人たちの話を聞き、時には謎解きもしながら姉弟を助け出す短編AVGである。

このゲームの大きな特徴としてBGMがほぼ存在しないことが挙げられる。区域によって時間帯も違って見える村の中での薪の燃える音・ドアの開閉音・虫や鳥の鳴き声といった環境音のみで描かれる雰囲気は物語に没入するのに十分だった。

得体のしれないものに追い掛け回されたりヘマをしたら一発ゲームオーバーなんて仕掛けはほぼ無いものの謎解きの難易度は結構高め。かしこさ18なためちょくちょく公式の攻略ページに頼った。

探索やEND回収を通じて主人公や姉弟、この世界の謎がパズルのピースが埋まるように明らかになっていくのでその過程を楽しみたい方には特にオススメ。マジでこの姉弟は救われてほしい。

DLページ(作者様公式サイト)


■END ROLL

死刑相当の凶悪犯罪を犯した少年が刑執行のかわりにハッピーな夢を見られるお薬の被験体にされるRPG。

ストーリーは暗く、進めるごとにやるせなさやしんどさが溢れてくる内容。

それでも登場するキャラクターはみな魅力的で、合間合間の会話イベントなどを通して愛着がわいてくる。一緒に風呂にも入れる(混浴じゃないよ!)人気が高く二次創作が盛んなのも頷ける作品。

そして自作グラフィックが非常に可愛らしく戦闘アニメもキャラがよく動いて非常に楽しい。さらには音楽も自作。こりゃ凄い。

数少ない「現実世界」からの介入者である夢先なんちゃらの人達が私は大好き。もしかしたら彼らは主人公の救いとなりえたかもしれない。作者さんの別作品でゲスト出演でもしてくれたら諸手を挙げて喜ぶと思う。

DLページ(作者様公式サイト)

■大きな樹の中で

屍の山を築くダークファンタジーという言葉に偽りのない、ひたすら鬱で血生臭くてみんな酷い目にあうRPG。

最初こそ王道RPGのような物語が進行するが、とある出来事をきっかけにそれは一変し主人公及びプレイヤーはどん底に転がされ続けていく。

目を覆いたくなるような展開が続くがそれでも先に進みたい、結末を見届けたいという気持ちが収まらない凄まじい内容。

主人公と敵対する存在どちらが正義なのか、そもそも正義なんてこの腐りきった世界に存在するのかという命題の中でも登場人物たちの生き様は善悪関係なく深く印象付けられる。とてつもなく広いスケールの話になるため途中話についてけなくなりそうで混乱する部分もあるがクリア後のおまけ部屋で登場人物や用語の解説が読めるので安心。

敵の見た目もSAN値直葬というか心底吐き気と嫌悪感を催してくる素晴らしいデザインだと思う(これ以上ない褒め言葉)。

公式の紹介文には書かれていなかったと思うが小児性愛や同性愛などの好みが分かれる表現も含まれるので一応留意。

ストーリー進行の合間にいつでも入れて強力な装備を入手できるサブダンジョンはやるかは任意だがぜひやっておくことをお勧めする。難易度はメインに比べると高め。

なお、前作であるツインテ少女とケモミミ少女のちょっとハードな話をプレイしておくとさらに物語に入り込める。メンタルのダメージも増える。

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■ダージュの調律

田舎貴族の長男である暗くて冴えない主人公による一人称モノローグで進む、中編小説を読むような感覚でプレイできるRPG。

創作作品において兄弟が出てきたとき、凡才・非才の兄もしくは弟が自分の持たざるもの全てを持って陽のあたるところにいるもう片方に劣等感を抱えているというパターンは多い。

こちらもそんな作品のうちの一つだが、随所に挟まれるモノローグやイベントによって描写される兄(主人公ダージュ)の弟、心ない言葉を浴びせてくる使用人、そして世界や自分自身による鬱屈した感情には出来のいいきょうだいを持っていなくてもプレイを通してつい深く感情移入してしまう。

そんなダージュの目的は、世界とかそういう大層なものではなくほかならぬ"自分自身”を救ってやることである。ようは成長物語。辛くても自分に自信が持てなくても自分に手を差し伸べてくれる存在に気づけるか向き合えるか、みたいな話だと思います!はい!!

また、このゲームは実績解除などで得られる"ギフト"を各ステータスに割り振るという成長形式なのだがその大きな特徴は「いつでも振り直せる」ことである。私は正直ステ割り振りのようなシステムがあまり得意ではなかったのだが(適さない振り方をして後々後悔することがあるため)装備品によって変わる技構成と合わせて敵によって魔法に全振りしたり素早さに多めに振って先手を取る、などの戦略の工夫もできてストレスなく非常に楽しくプレイできた。

長編ではないがそれを補って余りあるほど充実した内容と良い読後感が得られる。おすすめ。

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