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先生から「頑張らなくていい」と言われたマラソン大会で… #ドラゴン桜メルマガ 113号

学び方を学べ!ドラゴン桜公式メルマガ
2019年5月13日(月)
【Vol.113 取材記事・コラム版】

月曜日7時・木曜日0時の週2回配信

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こんにちは!担当編集まほぴです。
今週も #ドラゴン桜メルマガ をお楽しみください!

◇目次◇

1.
英語は丸暗記じゃない!
スタディサプリ英語講師・関正夫先生インタビュー

2.
はみ出し者の18歳 
サーカス・プロデューサー
田中未知子さん

3.
アウトプットが人生を変える!
スキマ時間でできるSNS発信術

4.
目指せ年間100冊!
最強の読書法『ペア読書』

5.
徹夜しないで人の2倍仕事をする技術
三田紀房流マンガ論


1.【連載】
英語は丸暗記じゃない!
スタディサプリ英語講師・関正夫先生インタビュー

桜木建二が教える 大人にも子供にも役立つ
2020年教育改革・キソ学力のひみつ

桜木建二がインタビュアーとなって
さまざまな分野の「学びのプロ」に話を聞く本連載。
5月はスタディサプリの人気講師、関先生のインタビューです!

■中1までは「英語=新しい世界」への興味を醸成させる時期

 幼児のころから英語を始める必要は、受験という観点からすればあまりない。そう関正生先生は説く。

 では、英語に真っ向から取り組むべきは、いつなのか。

 「受験を見据えるなら、中学2年生から本格的に始めるというので十分だと考えます。

 中学1年生の分はどうするのか? と思われるでしょうが、中1の最初のころは本当に初歩の初歩の内容なので、真剣に勉強を始めればすぐ復習が完了しますから心配いりません。

 とはいえ定期テストはあるでしょうから、そこはきちんと点をとれるよう勉強したほうがいいですね」

 ふむ、中学2年生から本腰を入れれば十分とは、ちょっと驚きだな。そんな悠長に構えていていいのだろうか。

 「あまり早くから取り組むと、英語学習に対する新鮮さが失われます。

 学校の英語が得意だったかどうかは別にしても、初めて英語に触れたときのおもしろさって、あったと思いませんか?

 それまでまったく知らなかった世界への扉が開いたような、わくわくした感覚があったんじゃないでしょうか。

 そうした英語のおもしろさを強く感じさせるには、英語を始めるのを少し遅らせたほうがいいんです。

 ぐっと我慢して、『あそこにおもしろそうなものがあるじゃないか』と飢えた気分を醸成する。その後にようやく英語の世界に触れれば、興味・関心・意欲の爆発が期待できます。

 飢えを感じるほどおなかをすかせたほうが、おいしく料理を食べられるじゃないですか。それと同じです」

 ただし、難しい問題がひとつ。いまや小学校の授業にも英語が取り入れられているではないか。「ウチは中学2年生からでけっこうです」と言って授業を受けないわけにもいかない。

 そこは落ちこぼれない程度に、うまくやっていかないといけないだろう。

 「そうですね、2020年からは小学3、4年生で早くも『外国語活動』と呼ばれる授業が始まります。5、6年生では、英語が正規の授業に取り入れられることになっています。こうなると、やらないわけにはいかない。

 学校の勉強として、最低限のことだけは取り組んでください。ただ、ここで落ちこぼれたって心配はありませんから。このレベルの英語なら、中学生になってからちゃんとやれば、遅れは数週間で取り戻せます」

■英語は丸暗記じゃない!

 ここでもうひとつ疑問が湧く。英語といえば単語に熟語、文法に構文と、覚えなければいけないことが目白押しだ。

 英単語などは、早い時期に覚えはじめれば語彙力がついて、のちのち有利になるんじゃないかと思うが?

 「ああ、まさにそこが誤解のポイントになってしまうんです。たしかに単語をたくさん覚えなければ、英語は読めないし書けるようにもなりません。

 ただし、英単語を覚えるにしても、本人にある程度の国語力が伴っていなければ、意味ある知識にはならないのです。つまり、むやみやたらに暗記したって、英語の力はつかないということです」

 これも意外な話ではないか。英語とはまずもって暗記科目。まずは覚えに覚えまくって基礎力を養わなければ、先には進めないと思えてしまう。

 英語は丸暗記じゃない? ではいったい何なのか、どう勉強すればいいのか。次回からじっくり教えてもらうぞ。

***
関正生 1975年7月3日、東京都生まれ。スタディサプリ・英語講師。埼玉県立浦和高校、慶應義塾大学文学部(英米文学)を経て、塾講師に。TOEICⓇL&Rテスト990点満点取得。英語参考書や語学書の執筆も手がけ、著書は、『子どもの英語力は家で伸ばす』(かんき出版)など70冊以上にのぼる。モットーは「英語に丸暗記はいらない」。

☆この連載はLINE NEWS「朝日こども新聞」(月、水、金 8:30配信)でも配信されています。LINEアプリ(news.line.me/about)をインストールして「朝日こども新聞」を検索! 
https://www.asagaku.com/


2.【連載】
はみ出し者の18歳 
サーカス・プロデューサー
田中未知子さん

ルールに従うだけの生き方をやめ、
広い世界に飛び出して成功した「はみ出し者」たち。
彼ら・彼女らにも、18歳という時代があった。

もがきながらも自分の足で歩く、「はみ出し者」の青春時代に迫る本連載。
今回は、日本でただ1人「サーカス・プロデューサー」の肩書きを持つ、田中未知子さんが登場する。
サーカスに出会い、それまでの価値観がガラガラと崩れ落ちたという、田中さんの熱いメッセージを聞こう。

■1話/先生の「頑張るな」に反発。全力で走り抜いた日。

初めまして。サーカス・プロデューサーの田中と言います。なにその仕事? と思った方、当然です(笑)。フリーでサーカスのプロデューサーをしているのは、日本で私1人ですから。その上、手がけているのは「現代サーカス」。みなさんが「サーカス」と聞いて思い浮かべる動物の曲芸、派手なアクロバットが次々に飛び出すショーとは、ちょっと違う舞台です。

「現代サーカス」は、1970年代にフランスで始まりました。フランスはサーカス発祥の地ですが、大きなテントで行う昔ながらのサーカスは、時代と共に廃れていきます。「このままでは、自国の文化が消えてしまう」。危機感を抱いたフランス政府は、新しいサーカスを作ろうとしました。

学校を設立し、他ジャンルからアーティストを招き……。試行錯誤の末に生まれたのが、“ヌーヴォー・シルク”と呼ばれる現代サーカスです。空中ブランコや綱渡り、ジャグリングといったサーカスの技に、演劇やダンス、美術の要素を取り入れ、サーカスが新たな総合芸術として花開きました。

私は2004年に現代サーカスと出会い、一瞬でその魅力にとりつかれました。関わるうちにどんどん夢中になり、肩書きも、安定した生活もぜんぶ投げ出して、サーカスに人生を捧げることになります。一体、何が起きたのか?

そのお話の前に、いったん時間を、私が18歳のころに巻き戻しましょう。

高校3年生の私は、家族と一緒に北海道で暮らしていました。子供のころから憧れていた北海道大学への進学を希望していましたが、成績が足りない。模試の結果は「浪人レベル」で、どうしようかと迷っていました。

そんなある日、マラソン大会が近づいてきて、先生が「お前ら、頑張るなよ。受験生なのに頑張るなんて、バカらしいから」と言いました。私は帰宅部で運動していないし、とくに関心もなかったけど、その言葉を聞いて無性に腹が立った。手を抜くことを勧められたのがすごくイヤで、「よし、頑張ってみよう」と思ったのです。

さらに大会の1週間前、北海道の別の学校でマラソン大会があり、死亡者が出るという事故がありました。こうなると校長先生まで、「頑張らなくていい」と言い始めて……。私はがぜん、「頑張ってやる!」と燃えました(笑)。

当日は、無我夢中で走りました。体力がないのに、精神力だけで6.5kmを走って、途中で意識がモウロウとしてきた。ゴールを3回も間違えて、到着した途端に気絶。けいれんを起こして担架で運ばれ、危ない状態でした。

「頑張るな」と言った先生たちは、「こんなことするなんて」と呆れ、怒りました。でも1人だけ、自身もランナーである別の先生が、「よく頑張った。君なら受験も絶対に大丈夫だ」と言ってくれたんです。

私はその先生の言葉が、すごくうれしかった。そうだ、自分にはできると思い、さっそく受験勉強の計画を立てました。「50分勉強、10分休憩」というように、朝起きてから夜寝るまでの行動を分単位で決め、実行する。これだけのことですが、毎日サボらずに続けたら、ものすごく成績が伸びました。

結果的に私は、「浪人レベル」を跳ね返し、現役で北海道大学に合格することができました。実力が足りなくても、努力すればゴールにたどり着ける。マラソンの体験がきっかけで、私は変わることができました。

この体験は、私の生き方に大きな影響を及ぼします。大人が勧める、安全だけど物足りないやり方に反発して、全力で走り抜いたあの日――。
私は、妥協せずに「頑張る人生」を選んだのです。

***

■プロフィール
田中未知子(たなか・みちこ)
北海道出身。新聞社で勤務していた2004年、フランス現代サーカスの招聘に携わる。数年後、プロデュースの専門家になるために退職、渡仏。2009年に日本初の現代サーカス専門書『サーカスに逢いたい~アートになったフランスサーカス~』を出版。越後妻有大地の芸術祭、瀬戸内国際芸術祭2010のパフォーミングアーツ担当をつとめる。2011年に「瀬戸内サーカスファクトリー」の活動を始め、2014年一般社団法人化。


3.【連載】
アウトプットが人生を変える!
スキマ時間でできるSNS発信術

【第19回】
僕がSNS上でのアウトプットに疲れたワケ(2)

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