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「地理思考」名前から発想してみよう! (第2回)

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こんにちは、バラエティプロデューサーの角田陽一郎です。

これは受験勉強にかなり有効な勉強法なのですが、僕が大学受験の時に使っていたテクニックをお教えしたいと思います。もちろんビジネスでも日常でも応用できます。


普通、試験勉強で暗記をする時、教科ごとに暗記をしますよね。
英語は英単語。
社会科は歴史名称や地名や年号。
理科は化学用語や物理用語。

それを、いちいち別々の覚えようとするのではなくて、その教科でその言葉が出てきた時にその英語名までちゃんと調べてみるということをやってみるのです。


略称“NATO”とは何か?


社会科でNATOという言葉が出てきます。
「NATOとは何でしょう?」的な問題が出てきたとき、大部分の人は、
NATO=北大西洋条約機構
までは勉強し、暗記しようとします。

でもそれぞれの略称の意味まで調べることはなかなかしないのではないでしょうか?
略称はその名称の各単語の頭文字になっています。なのでその略称の意味をしらべることで、各単語の意味を知ることになり、実は英単語の勉強にもなっていって一石二鳥なのです。


1つ目のNは北のNorth
2つ目のAは大西洋のAtlantic
3つ目のTは条約のTreaty
4つ目のOは機構のOrganization
です。1つ目のノースと2つ目のアトランティックはなんとなくわかると思います。でも3つ目の条約をトリーティというのは、それこそ受験必須単語として初めて受験生が覚えるのではないでしょうか?

Treatyはトリートメント=扱うと一緒の扱うTreatの派生語です。トリートメントはシャンプーの際に聞きますから、僕らの日常カタカナ語で出てきます。何か国家間の扱い方の決まりだから条約なんです。
だから条約=Treaty。
そう覚えることで、条約という英単語も覚えやすいですし、条約の本質も知ることができるわけです。

つまり略称の英単語まで知ろうとすることは一石二鳥どころか一石三鳥なのです。

北朝鮮のニュースで出てくる“ICBM”とは?


同様にこれは、テレビのニュースを見ていても(なんならスポーツ番組、バラエティ番組でも)応用ができる勉強法です。


北朝鮮のニュースでICBMという言葉がよく出てきました。
これは何かと言うと大陸間弾道弾ですね。ここまではわかると思います。
さらびその各単語の意味も探ってみるワケです。


1つ目のIは間のInter
2つ目のCは大陸のContinental
3つ目のBは弾道のBallistic
4つ目のMは弾のMissile


最初の2単語で大陸間=InterContinentalです。つまり大陸から大陸まで届く射程のミサイルなんだって意味がわかります。
なのでアジア大陸東部に位置する北朝鮮は、アメリカ大陸まで届くミサイルを手にしたいから、“大陸間”なのです。


さらにこの単語を知ることでInterという接頭語の意味の本質を知ることになります。Inter=インターというカタカナ語はよく日常語で出てきます。インターネット、インターナショナル、インターチェンジ、インタラクティブ。これらを何気なく使っていますが、このinterの本来の意味を認識することで僕らはさらにこの言葉たちの本質を認識できると思います。


InterNetとは、ネットとネットの間をつなぐモノコト
InterNationalとは、国と国の間をつなくモノコト
InterChangeとは、交換と交換の間をつなぐモノコト=高速道路の乗り換え口
InterActiveとは、行動と行動の間をつなぐモノコト=双方向性

なのです。

特に最後のインタラクティブなんて、双方向性と訳されてもイマイチ意味がしっくりしないですが、ある人の行動と、ある人の行動をそれぞれつなくごとと認識すると、すごく意味がストンと理解できるのではないでしょうか?

さらに、弾道のBallisticです。バリスティック、あまり聞いたことありません。そう言う場合はその単語を調べてみるのです。スマホで検索できます。

すると弾道とは、まさに大砲から弾を打った時のその飛行曲線のことです。
つまりそれは物理や数学でいうところの放物線のことですね。ちなみに放物線は英語でparabolaです。あのパラボラアンテナのパラボラです。アンテナを放物線状に作ると、電波が一点に集まりやすいからです。
さらに飛行機がパラボリック放物線を描いて飛行すると、一番上昇してから自由落下する時間が無重力(正確には低重力)になります。無重力実験の映像をご覧になった方もいると思いますが、それをパラボリックフライトというのです。


そして、弾道ミサイルがあるということは、それ以外の弾があるから区別されているとも類推できます。それでさらに調べてみると、弾道弾ともう一つ巡航弾があることがわかります。巡航ミサイル=Cruise Missileとはつまり羽があって飛行機みたいに飛んで行って目的地を迎撃するミサイルのことです。
つまり、弾道ミサイルは、ロケット。巡航ミサイルは飛行機です。

なので北朝鮮の報道でよくでてきミサイルなのか宇宙ロケットなのかの議論の意味をわかると思います。頭に爆薬をいれればミサイルで、入れないで宇宙を目指せばロケットという具合だからです。


このようにICBMという言葉を聞いただけで、それをちょっと調べるだけで、どんどん理解が膨らみ、さらに学問の境界線など突破していきます。
これが、地理を学ぶ上での領域を固定しないこと、情報に優劣をつけないこと、の真価だと思います。


☆つづく

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