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2019年の東大入試を予想する! 【第4弾】 地理編 #ドラゴン桜2

東京大学3年生の西岡壱誠です!
さて、今日も桜木先生からの指令を受けて、僕の方から東大の予想問題を公開させていただきます!
では早速、予想問題を出させていただきます!この問題は、ビジネスマンの方でも、ニュースを見ている人は解けるかも!?

●予想問題

(A)
アジア諸国に関する以下の問いに答えよ。
(1)表1からわかる通り、中国は1990年代から日本への輸出額が急増している。この背景には、中国にが「世界の工場」と呼ばれるほど生産力が向上し多くの外国企業が進出したことが挙げられる。
1990年代に中国に外国企業の進出が増えた理由を以下の2つの言葉を使って2行(60文字)以内で述べよ。

生産拠点 安価

表1

(2)近年、外国企業が新規で工場を増やす際、中国ではなく東南アジア諸国に設置する場合が増えている。これについて考えられる理由を3行(90文字)以内で述べよ。

(3)マレーシアでは近年、「中進国のワナ」と呼ばれる現象が起き、繊維・家電などの労働集約型工業の競争力が低下している。このことと、それに対するマレーシアの対策について2行(60文字)以内で述べよ。

(B)
ラテンアメリカ諸国に関する以下の問いに答えよ
(1)表2は、ある国の日本へのワイン輸出量の推移と構成比を示したものである。この国の名前を明らかにした上で、ワインの生産が盛んになっている自然的要因を1行(30文字)以内で述べよ。

表2

(2)表3は、ある国の輸出総額(100万米ドル)及び輸出上位品目の品目別輸出割合(%)を示したものである。この国の国名を明らかにした上で、この30年における変化を3行(90文字)以内で説明しなさい。

表3

(3)表4は、中国におけるある農作物の国別輸入割合を示したものである。これによると、ブラジルとアルゼンチンは中国にある農作物の輸出を多く行なっていることがわかる。この農作物と、中国がこの農作物を輸入する理由を2行(60文字)以内で説明しなさい。

表4

●この問題は……

さあて、今回は地理です。
地理、という科目を、みなさんはどんな風に捉えているでしょうか。
桜木先生は、「範囲が広くて、対策が難しい科目の1つ」と言っていました。なるほど、受験の科目として捉えるとそうなるでしょう。
日本史や世界史のように、「ここの時代がめっちゃ出題される」「あの国の偉人がフィーチャーされやすい」とか、そういう「得点になりやすいポイント」が見つけにくいんですよね。
でも、実はコツさえ掴んでしまえば、結構地理の対策はラクなのです。たしかに範囲が広いように見えるのですが、実は出題されるのは一定の法則性があるのです。
それは、「今」です。今、世の中で起こっていることや社会で流行っていること、話題になっている経済の動きなどが、東大の地理の問題では出題されているのです。例えば、2000年代の東大地理では中国の経済発展に絡む問題が多かったです。この時期は、中国の経済が大きく発展し、日本にも大きな影響を与えた時でした。また、2015年にはEUについてフィーチャーされた問題が出題されました。これは、ギリシャの経済破綻がニュースで取り上げられたから出題されたと考えられます。
こんな感じで、東大は「時事ネタ」が出るのです。

さて、そんな中で今年2019年に出題されそうなテーマはなんでしょうか?
桜木先生と僕は、「ASEAN」と「ラテンアメリカ」が出題されると思っています。中国がどんどん経済の成長スピードが鈍化し、東南アジア諸国の経済成長が目覚ましくなってきて、トランプ大統領によってAPEC(太平洋経済協力)の議論が紛糾している今、東南アジア諸国の問題が出題されるのではないか?と考えているのです。
こういった一つの地域にフィーチャーして問う問題の出題は多く、2015年にはEUの問題が、2007年にはアメリカの問題が出題されています。アフリカも中央アジアの問題も近年出題が多かったのです。しかし逆にその分、ASEANやラテンアメリカの問題はあまり出題されなくなりました。
「これは今年あたり、来るんじゃないか!?」
そんな期待感を込めて、今回の問題を出題させていただきました。

●解答

A(1)外国企業に優遇のある経済特区が設置され、安価な労働力を確保しやすいため、生産拠点として設置し安価な製品の工場としかたら。

(2)中国は人件費の上昇や離職率の高さから生産が困難になったため、巨大市場向け販売拠点は残しつつ、労働力が安価でASEAN内の域内分業が確立した東南アジアに生産拠点を置くようになったから。

(3)賃金水準がある程度上昇し、周辺諸国の工業化が進んだ結果、従来の労働集約的工業で競争できなくなった。そこでサービス経済化を図り先端技術産業に力を入れサイバージャヤ建設を進めている。

B(1)チリ。中部に他地域と隔離された地中海性気候が広がる。

(2)ブラジル。かつては一次産品の輸出に依存する脆弱なモノカルチャー経済だったが、外国企業の誘致・経済自由化を進め工業化を実現。一次産品の割合は下がり、工業製品の割合が上昇した。

(3)大豆。経済成長で食文化が欧米化し、料理油や国内の豚飼育のための飼料需要が増大したため、国内の生産では賄えなくなったから。


いかがでしたか?
全て気合を入れて作ったのですが、「この問題!」という一問を選ぶとすると、「チリ産ワイン」がイチオシです。最近、テレビや電車の広告でよく目撃するようになりましたよね。実は近年チリからワインの入荷が大きく増えています。これは教科書にはまだ載っていないことですが、「まあでも、ニュース見てればわかるでしょ?」と東大がこの問題を出題する可能性は結構高いと思います。

さて、東大入試まであと1週間。頑張りましょう!



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