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心理的安全性を高める?! 1on1ミーティング実践レポート

こんにちは、ミテモの谷口真里佳です。
5月に宮崎市に移住してから、人事担当になったことは以前の記事でご紹介した通りですが、本日はその業務の一つとして始めた、若手社員の1on1ミーティングをご紹介します。

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【読了時間: 6分】
(文字数: 2,200文字)
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1on1ミーティングとは

元Googleのピョートル・フェリクス・グジバチ氏の著書『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法(2018)』の中で、心理的安全性を高める方法として紹介されているのが、「1on1ミーティング」です。

「1on1」とは、上司と部下が1対1で定期的に行うミーティングのこと。米国シリコンバレーでも“1on1 meeting”は文化として根付いており、人材育成の手法として今、世界的に注目を集めています。部下は上司に仕事で経験したことや悩みなどを伝えて内省し、上司は部下が成長するようにアドバイスを与え、気づきを促します。会議や査定といったかしこまった場とは異なり、お互いに自然体で話す場を定期的に設けることで、部下の内省による成長や、社内のコミュニケーション活性化が期待されています。(2017/7/13掲載 日本の人事部より)

オンライン1on1のはじまり

実はこの取組みは「心理的安全性を高めよう!」という意図で始まったわけではなく、個人の成長やパフォーマンスの向上を目的として始まりました。しかし前例もなく、いきなりリモートでのスタート。正直に申し上げて、最初は手探りでのスタートでした。

毎週1時間というのは、短期的に見れば短く感じますが、総計すると結構なボリュームになります。その人にとって貴重な1時間を、どのように使えばパフォーマンスが向上するのか、ということを毎週模索していたわけですが、実施し始めてから半年が経ち、ようやくそれぞれにあった過ごし方が見えてきました。本日は彼らとの時間の過ごし方の一部をご紹介します。

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社員Kくん
仕事の棚卸しとタスク整理、次の大きな目標に向けての進み具合を確認する

社員Hさん
その1週間で出会った人や、プロジェクトに関わる中で感じたことを思ったことをひたすら話す、その中で「そういえばこんな活動があるよ」「この人会ってみたら?」みたいなチャチャ入れをする

社員Tさん
その1週間の業務、クライアントへのアプローチを振り返る。自分の役割働き方をアップデートしながら関われているかどうかを確認する場として利用する

社員Iさん
顧客への継続的なアプローチをすることを目的として、その週に会ったクライアントや、来週お会いするクライアントのリストアップを行う。クライアント名を挙げていくことで、「そういえば、似たような事例前にあったね」ということや「忘れかけてたけど、ここにアプローチしないとね」みたいなことがわかるのが良いところ

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このように、同じ1on1でもその時間の使い方は全く違います。次に1on1のパートナーとして、私が意識していることを3つ挙げてみます。

1. その人にとってポジティブな出来事と、ネガティブな出来事の両方が話されているか

「心理的安全性」というキーワードとも通じる部分ですが、自分のうまくいかなかったことやモヤモヤしていることを人に話すのは気が進まないものです。

しかし仕事をしていれば、うまくいかないことは当然あります。
だからこそ「今週、全然進んだ気がしません」みたいな週もあることを、受け手側が受け入れることが大切な気がします。

ネガティブな出来事があったら、次の週はどうポジティブに変えていけるか、その方法も人それぞれだと思いますが、その事象の起きた原因はなんなのか、何が問題だったのか、次はどう回避することができるのか、を言語化できると、そこからスムーズに前に進める気がします。

2. 自分の価値観、あるべき姿に引っ張ろうとしないこと

例えば「目標」も、目標を掲げて追うことが好きな人もいれば、毎日のタスクに落とし込んでそれを進めていく人が好きな人もいる。

担当者がどちらかの価値観を持っている場合、つい「もっと◯◯したら?」と言いたくなる場面もあるとは思いますが、そこはぐっとこらえることが大事だと考えています。

ここは、ファシリテーションスキルと近い気がしますね。

3. 短期と長期を意識すること

1に挙げた「ポジティブとネガティブ」と共通していますが、大事なのは話し手の話の対比を常に意識することだと思います。

毎週毎週やっていると、どうしても今週のTODO管理に収束してしまいそうになるのですが、毎週のTODO管理の進捗を聞きながらであっても、
”このままいくと、1年後、3年後はどうなるんだろうか?”と考えておくことが大切ではないでしょうか。

その目線を持っておくと、「来週から、ちょっとアプローチ方法変えてみます」とか「時間の使い方変えてみます」みたいなこともあったり、1人ではなく、2人でやるからこそできることかなと思うので。

と、ここまで書いて、当の若手社員がどう思っているのか非常に気になるところですが(笑)

1on1スタートから8ヶ月が経ち、それぞれの社員が5月の頃に掲げていた目標がとうの昔のものになっていたり、次のステージを目指して奮闘している様子を間近に感じられるのはとても嬉しいです。

皆さんの組織では、1on1はどんな目的で、どんなことをやっていますか?

▼参考記事はこちら


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