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新型コロナウイルス5類移行に伴う【マスク】に関するアンケート調査

新型コロナ対策のマスク着用は3月13日に緩和されることで「個人の判断」に委ねられ、5月8日には新型コロナの感染症法上の位置づけを2類相当から5類へ移行することとなりました。
この基本的対処方針の一部変更について、どのように考え行動をするのか、POB会員2,011人(平均年齢48.5歳)に「マスク着用」に関するアンケート調査を行いました。

マスク生活の変化は?

新型コロナウイルスがまん延以来、常にマスク装着が推奨されてきましたが、昨年の2022年5月に、「屋外で2メートル以上の距離が取れる場合などはマスク不要」とする基本的対処方針が出されました。
あれからマスクをつける生活にどのような変化があるか、着用頻度と購入金額をそれぞれ比較しました。

昨年から大きな変化はない

2022年5月と2023年2月の調査結果を比較したところ、マスクの出費額はわずかに減少傾向がみられるものの、昨年から大きな変化は見られませんでした。
引き続き、昨年と変わらずマスクが着用され続けていると言えるでしょう。

レシート分析:マスク購入レシートの出現数

続いて、POB会員が投稿した購入レシートデータから、マスクが購入された頻度を分析しました。下図は、2022年に「マスク」が購入されたレシートが出現する割合と、新型コロナウイルス新規陽性者数の推移をあらわしたものです。

感染者拡大につれて出現数も増加傾向

まん延防止等重点措置期間は、「マスク」が購入されたレシートの出現数は2022年の中では最も高く、この時期にマスクが高い頻度で購入されていたことがわかります。解除後に出現数は減少するも、感染者増加に伴い再び上昇するも大きな変動はなく、横ばいの推移となりました。
レシートデータからも、2022年はマスクをつける生活に変わりは無い様子が読み取れました。

2023年になってからマスクはどのように着用している?

次に、2023年になってからのマスクの着用状況について尋ねました。

マスクの着用率は99.1%

「マスクを常に着用していない」という人はわずか0.9%に留まり、「外出時は常につけている(85.1%)」、「屋外ではつけず、屋内では着用している(10.1%)」、「公共交通機関・商業施設のみ着用し他は外す(3.8%)」を合わせると着用率は99.1%となりました。
また、外食をする際にマスク会食をしている人は「常にマスク会食にしている(27.1%)」、「人によってはマスク会食にしている(26.5%)」と合わせて半数を超えました。

「屋内では必ずつけて、外で息苦しさを感じるときは外しています。(20代女性)」
「マスクをするのが当たり前の生活になったので、この1年間でマスクの使い方に変化は発生していない。(30代男性)」
「マスクの使い方は今までと変わらない。(40代女性)」
「コロナがまだ完全に収束していないので、外出時もマスクは着用しています(40代男性)」
「通院時などでマスク重ねて使用していたが1枚使用になった程度。変わらない。(50代女性)」
「家から出たら必ずマスクをしている(50代男性)」
「店内や高齢者に会う時にマスクする(40代女性)」
「相手によりますが、食事中は外すようになりました(40代男性)」
「外出時にマスクは必ずするが、マスク会食をするほど神経質には意識していない(40代男性)」

昨年から基本的対処方針の一部変更が行われていましたが、屋内では引き続きマスク着用が推奨されていることもあり、ほとんどの人が変わらずマスクを着用し続けていることがわかりました。

マスク着用の考え方の見直し等について

ほとんどの人がマスクを着用している中、今年行われる3月と5月にある基本的対処方針の一部変更について、POB会員はどのように考え行動するか、アンケートで尋ねたところ下記のような結果となりました。

半数は賛成、マスクを外したい人は4割程度

3月のマスク着用の緩和については半数以上が「賛成(51.7%)」となりました。「抵抗なくマスクを外す(9.7%)」と回答したのは1割程度、「できれば外したいが周りの様子を伺う(28.2%)」と合わせてもマスクを外すことについて前向きな消費者は4割程度で、6割以上の人が「できれば着用し続けたいが周りの様子を伺う(12.8%)」、「引き続き着用する(49.3%)」と回答しました。

5月から新型コロナの感染症法上の位置づけを2類相当から5類へ移行することについては、「賛成(48.1%)」が半数程度となりました。一方、マスクの着用については、「抵抗なくマスクを外す(11.1%)」、「できれば外したいが周りの様子を伺う(29.1%)」が4割程度と3月の結果と大きくは変わりはありませんが、「できれば着用し続けたいが周りの様子を伺う(16.7%)」、「引き続き着用する(43.1%)」と、着用し続けるか迷いがある人の割合が増えている状況でした。

また、男女毎でみると、わずかな差ですが女性より男性の方が「賛成」の意見が多い傾向でした。マスクの着用については、「できれば着用し続けたいが周りの様子を伺う」、「引き続き着用する」との回答が、女性の方が10P以上の差をつけて高い傾向となりました。

■賛成・どちらかというと賛成
「海外はマスクを外している国もあるが深刻なパンデミックが起こっていないから。(20代男性)」
「どちらかというと賛成。確かに必要なのかわからなくなって来たが、やはり心配なので暫くは付けたいと思います。(40代男性)」
「ワクチンも進んでいるし、感染者を減っているのでマスクはしなくてもいいと思う。(50代男性)」
「もういい加減にして欲しい。マスクなんて面倒でならない。(50代女性)」

■反対・どちらかというと反対
「飲食店、特にビュッフェ形式などの場合マスクの着用は不可欠だと思うので、社会的にマスクを外していく流れが不安(20代女性)」
「個人の判断に任せられるのは難しい(30代女性)」
「実際に罹患した際に大変さを感じたから(30代男性)」
「まだまだ変異したりしそうなので先が分からないから(40代男性)」
「まだ安心できるとは思わない(50代女性)」

マスクを着用し続けたい理由

最後にマスクを着用し続けたいと思う理由について男女それぞれで調査をしました。

女性がマスクをしたい理由は“顔を隠せるため”

最も多い理由は「感染拡大を防ぐため」、「外していることで他人の反応が気になる」と、男女ともにほぼ同率の結果となりました。次に多い理由として、「身だしなみ(ノーメイク、髭)をごまかせるから」、「顔の一部になっているので着けている方が安心するから」、「外した顔を見られるのがいやだから」が続きます。いずれも女性が方が比率が高く、特に「身だしなみ(ノーメイク、髭)をごまかせるから」は男性より20Pも回答に差がありました。

「まだまだ、新規感染者が出続けているので、自分が感染しないように努めたい。(30代女性)」
「コロナだけでなく、他の病気に対しての抑止力にもなるので、周りを見つつマスクはできるだけしたい。(40代女性)」
「まだ油断は早いと思う(50代男性)」

「久しぶりにはずし、顔全体を見られることが恥ずかしい(20代女性)」
「表情を隠したい(40代男性)」
「ノーメイクで過ごすことが当たり前になり、改めて顔を見せることに躊躇するため(30代女性)」
「バッチリメイクしなくてもいいから。口元を隠せる。(40代女性)」
「化粧しなくてすむので着用する(50代女性)」

感染を広げないために着用するのはもちろんのことですが、マスク生活を続けた結果、いまやマスクが「顔の一部」となっていることがコメントからもうかがい知ることができました。
3月以降、マスクを外すことが当たり前に変わっていくのでしょうか。

今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。
データに関してご質問等ある方は、お気軽にお問合せください。

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