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今回は、全国のPOB会員3,009人(平均年齢48.5歳)に、「コンビニ惣菜に関するアンケート」を2023年3月10日~3月11日に実施しました。

この1年の惣菜利用状況

まずは、この1年での惣菜の利用状況について尋ねました。

9割以上の人が惣菜を利用

アンケートに回答した会員の内、93.8%の人がこの1年に惣菜を利用したと回答しました。主な購入先は「スーパー(96.1%)」が最も多く、次に「コンビニ(51.9%)」、「飲食店(テイクアウト)(20.9%)」が続きます。

スーパーに続きコンビニが半数以上の消費者に利用されていることがわかりました。
今回は「コンビニ惣菜」がどのように消費者に利用をされているのか、惣菜全般と比較し、更に深堀していきます。

惣菜の利用タイミング

まずは、コンビニ主要3チェーンをメイン利用する会員を対象に、どのタイミングで惣菜を利用するか尋ねました。

コンビニ惣菜は「朝食」・「昼食」での利用が高い

惣菜全般としては、主に「昼」・「夕食」や「間食やおつまみとして」利用される傾向ですが、比較してコンビニ惣菜は「朝食」や「昼食」に利用率が高いことがわかりました。

コメントを見ると出勤時の朝食、昼食に利用するとのコメントが見られました。特にこの1年で在宅勤務から出社が増え、コンビニ惣菜を利用する機会が多くなった様子が伺えます。

「この1年出社が増えたので、コンビニ惣菜を利用することが増えた(20代男性)」
「リモートワークが減り、買って済ますことが増えた(30代女性)」
「出社が増えて昼食時間が短い時にコンビニおにぎり買っている(50代男性)」
「出社時の朝はおにぎり、サンドウィッチ、手巻き寿司を比較的良く買っています。(50代男性)」

この1年で購入した惣菜

次に、どんな惣菜をよく購入しているのか会員に聞いてみました。

人気の惣菜は「揚げ物」

惣菜全般は「揚げ物(60.3%)」、「おにぎり(54.9%)」、「サラダ(53.2%)」の順に購入されています。一方コンビニ惣菜は「おにぎり(71.1%)」、「サンドイッチ(48.3%)」が続き、次に「揚げ物(42.1%)」となります。これは主要3チェーンいずれも同様の傾向でした。

コンビニ惣菜は「朝」、「昼」に利用される傾向が高いことから、おにぎりやサンドイッチ、麺類といった主食になる惣菜の利用が高く、更にもう一品欲しいというときに追加するサイドメニューとしてホットスナックの「揚げ物」を購入する機会が多い傾向であることがコメントからもわかりました。

「自分の昼食用に、パスタや豚汁、おにぎりなどのコンビニ惣菜を利用する機会が多かった。(40代女性)」
「平日のお昼はだいたいコンビニでサラダとホットスナックを購入する(50代女性)」
「もう一品増やしたい時に買う。(20代女性)」
「1人ランチの時や夕飯のおかずのもう一品に利用する。(60代女性)」

惣菜を選ぶポイントは?

コンビニ惣菜は「見た目がおいしそうなもの」

惣菜全般では、「普段は自分では料理しないもの(50.8%)」、「割引・タイムサービスされたもの(45.5%)」、「見た目がおいしそうなもの(41.5%)」といった点が重視されるようです。

一方、コンビニ惣菜では、「見た目がおいしそうなもの(36.7%)」、「普段は自分では料理しないもの(35.8%)」の次に「コストパフォーマンスが高いもの(20.5%)」が重視されていました。コンビニ主要3チェーンそれぞれ、順位は異なりますが同様の傾向です。
上記の結果のように価格が重要視される中、「コストパフォーマンスが高いもの」というとコンビニ惣菜はあまり当てはまらないような印象を受けますが、コメントを見ると、下記のような商品やクーポンが配布され、これらを消費者はお得に活用していることがわかりました。

「ファミリーマートの増量キャンペーンがお得で期間中よく購入した(30代女性)」
「コンビニのサラダは価格が変わらないので利用する機会が増えた(50代男性)」
「最近セブンイレブンで使えるお得なクーポンをもらったので利用した(50代女性)」
「よくクーポンやキャンペーンで安くなっているファミリーマートを利用することが増えた。(30代女性)」
「ローソンのクーポンがあるため買うことが増えた(30代女性)」

さらにコンビニは「新しく発売されたもの(13.2%)」、「内容量が少ない(8.8%)」、「評判・口コミが良いもの(9.9%)」といった項目の他、「テレビCMで見たもの」や「○○フェア・有名店監修など店が推しているもの」といった広告宣伝・販促企画が、惣菜を選択する際に影響を与えていることも特徴的です。
チェーン別に見てみるとそれぞれに違いが見られますが、特にセブン・イレブンは惣菜全般と、コンビニ独自の良さを兼ねそろえた特徴がみられ、ユーザーから支持を得ていることがわかりました。

レシート分析:【揚げ物】レシート出現数

惣菜で人気の「揚げ物」がどれぐらい購入されているのか、コンビニ主要3チェーンで分析していきます。下図は会員が実際に投稿した「揚げ物」の購入レシートから、1,000枚当たりの出現数をあらわしたものです。

販促企画・フェアに合わせて出現数が上昇傾向

前出のアンケートの結果と同様に、各チェーンでクーポン等の販促施策期間や、フェア開催期間で出現数が上昇している様子が見て取れました。2月だけでも各コンビニで様々な企画が実施され、消費者に活用されている様子がわかります。

「ローソンでクーポンがあったからからあげクンを買った(30代女性)」
「ローソンのからあげクンやLチキ等、お試し引換券で買える時(50代女性)」
「ローソンのお試しクーポンが出た時に購入する。(60代男性)」

「セブンイレブンでお昼にコンビニが行うフェアの食べ物を買うことが多い(50代女性)」
「セブンイレブンの中華料理の惣菜がボーナスポイント対象だったため、よく利用した。(40代男性)」
「セブンイレブンで、中華フェアなどの特別なメニューを開催している時に、お夕飯として利用した事があります。(50代女性)」

「よくクーポンやキャンペーンで安くなっているファミリーマートを利用することが増えた。(30代女性)」
「ファミリーマートでファミチキのプリングルスのサワークリームオニオン味が発売されたとき。(40代女性)」
「ファミリーマートで割引クーポンが貰えるのでチキンの揚げ物を買ってます(50代男性)」

今後の惣菜の利用状況は?

値上が続き、少しでも安いものを買い求める人が増える中、惣菜の利用状況はどのように変わっていくのでしょうか。

7割を超える人が今後も惣菜を利用したい

今後も惣菜を利用したい人は「惣菜全般(72.4%)」、「コンビニ惣菜(64.5%)」となりました。

「商品の値上がりで、自炊することが増えた(50代女性)」
「節約のためなるべく買わないようになった(60代女性)」

上記のコメントにもあるように節約を意識して利用を控える人がいる一方、惣菜が引き続き利用される理由はどうしてなのか。その理由をコメントから知り得ることができました。

■日々の楽しみ
「節約の為手作りするが、時々は楽しみや楽をするために買う(40代女性)」
「食べたいものを健康的に食べるのが楽しみだから、ケチらない。(60代女性)」
「自分では作れないものを楽しみたい(30代女性)」
「日々のささやかな楽しみとして、珍しくて美味しい惣菜を今後も買いたいです。(30代女性)」

■疲れた時に利用したい
「疲れた時や時間がないときは惣菜に頼りたい(20代女性)」
「手間をかけたくないときに利用する(30代女性)」
「疲れたときは楽をしたい(50代男性)」
「どうしても料理したくないときには利用します(60代女性)」

■コストパフォーマンスを意識
「コスパを考えると料理する手間時間より惣菜購入を優先しそう(30代女性)」
「油の値段が高騰してるので、揚げ物は買ったほうが手間も省けるし、お得な気がして買う事が増えた(50代女性)」
「材料や光熱費や手間を考えると、値引きの惣菜を購入した方が、結局コスパが良いし、品数も増えて栄養的なので、今後も積極的に利用したい。(60代女性)」
「光熱費も含めたコスパを考えると惣菜を選ぶようになると思う(40代女性)」

今回の調査結果から、値上げが続くことで惣菜を買い控える人もいる中、「利便性」や「食の楽しみ」を求める人が多いことから、今後急激に利用が減少する可能性は低いと考えられます。更に今回注目した「コンビニ惣菜」も同様に、通勤先での食事や、クーポンやキャンペーンといった販促施策によって、引き続きお得な商品を求める消費者の利用が見込まれると言えるでしょう。

今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。
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