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自分のための罹患日誌 

コロナ陽性になって知り得たこと 002

  さて自宅軟禁9日目、発症約5日目。家の中でもマスクを着けている状態10日目。
狭い部屋での動きがルーティン化してくるほどに軟禁暮らしも苦でなくなってくる。病室とも違うし、独房でもない。しかし心配事はなくなるわけでもなく、もう少しでなくなる病院からの基本薬をどうするか?まだ喉がちょっと気になるし、ごくたまに軽い咳も出る。土曜(日曜の深川の神輿撮影は無理かな)まで軟禁として、それ以後状態は良好と判断し勝手に外に出て良いものか?厚労省、自治体は自動的にチェック項目を送ってくるだけで、全体として自分で判断しろ!  という突き放した方法に転じているのがよくわかる。そういう「方向」に舵を取ったのだろう。

日刊ゲンダイ DIGITAL  8月8日

全国知事会の会長を務める鳥取県の平井知事は4日の記者会見でこうキッパリ。「日本感染症学会などが軽症の場合、検査や薬のための受診は不要だとか、37.5度の発熱が4日以上続く場合に受診してくださいとか言っていますが、これは鳥取県は取りません」発症時にかかりつけ医に相談し、診断や検査を受けることを呼び掛け、「それが早期治療につながり、重症化を防ぐ」と強調した。きのう時点の県内の重症者数はわずか1人だ。

YaHoo!ニュース 8月9日

4学会は2日、共同声明で新型コロナウイルス感染症の軽症者に対し、「普通の風邪とあまり大きな違いはない。検査を受けられなくても慌てないで、自宅療養をすることが大事」と述べて、自宅療養を呼びかけた。この動きに対し、倉持氏は「発熱は自分で検査して市販薬で自宅待機が当たり前になれば医療費は少し減るが、労働人口が減り国が弱ります。今既にそうなってしまっていますが、他の感染症と同じで早い段階できちんと検査して早く治療するのが1番だと思います。最終的にそれが1番コストもかからないのになぜしないのでしょうか?」と疑問を言葉に。

日刊スポーツ 8月9日

 TBS系「サンデーモーニング」のパネリストやBS-TBS「報道1930」のメインキャスターを務めるフリージャーナリストの松原耕二氏(61)が9日までにツイッターを更新。新型コロナウイルスに感染したことを報告した。松原氏は「新型コロナに感染し隔離期間に入っています」と報告。「ようやくクリニックで予約が取れ、タクシーも使えず片道30分歩いて診療、処方されたのは解熱剤と風邪薬、やれやれです。重症化を未然に防ぐ体制にはほど遠いと実感」と、感染者急増をめぐる医療現場の状況をつづり、「ということで今週、私は『報道1930』を休みますが、変わらず観てくださいね」とした。松原氏は、会食はせず、さらに携帯用アルコールを持ち歩いて何かに触れるたびに消毒するほど気をつけていたといい、感染経路も思い当たらないという。また、「最近、周りで4回目のワクチンを打ったばかりで感染という知人が増えているけれど、考えてみれば、ぼくも4回目のワクチンを打って3週間、抗体もマックスに近いほど出来ていたはずなのでは、と思ってしまう。免疫逃避のオミクロン恐るべし」とし、「せめて重症化予防にはなると信じるしかないな、いや信じよう」とつづった。


 日刊スポーツの記事とそれ以前の記事を読んでも、今、実際に「コロナ受診」の窓口はどこも同じような対応を取りつつあるようだ。また「ワクチン4回打ったばかりなのに」という私と同じような人たちもある程度数出てきているのではないか。陽性、普通の風邪薬、自宅療養、、、、、もほぼ同じ。テレビは病院の逼迫、重篤に苦しむ人々などの映像を流す一方で、こうした案外多くの人々が右往左往している細かな事実を伝えていない。政府や4学会のバイアスがかかっているのかもしれない。しかし、そろそろお盆の帰省が始まる。家族間の感染がひどい状況とならないよう、みなさん頑張ってほしいが、すでにここでの陽性者増加は刷り込み済みなのかもしれない。

 ところで、同居家族となる妻は最新のPCR検査が陰性だったと今聞く。4回目ワクチン接種が2週間前。7月末にもPCR陰性。いよいよ、私が感染させないようにもう少し徹底「自己隔離」ということになる。臨時同居している娘と孫たちがどうなのか気になるが、日数がどんどん経っていくにつれ、国がそうなんだからと、現在の厚労省の「期間」をそのまま採用したくなる。7日目。陽性者で無症状の人は7日間で療養解除となる。帰国した人たちや発熱外来ではないPCR検査で陽性となった人たちがそうだろう。陽性だがそうして症状もなく「解除」となった人たちの割合はどのくらいいるのかも知りたいところだ。
 先日の午後、陽性者登録「 MY HER-SYS」を運用している地元の保健所からSMSで連絡をもらった。これは、数日前に、このアプリにしっかり記入しているのに自動電話での記入が重なり、一元化せよ!  と吠えたものの回答。
「自動架電設定をOFFにしました」と書かれていた。言うべきことは言ってもいいのだということと、「ネットの向こうに人がいる」ということが分かったのがよかった。濃厚接触者としての相談窓口にも「人」がいたし、かかりつけの病院の「発熱外来」にも「人」がいた。物品を送ってもらうところにももちろんいた。
しかし後は、急に見えなくなっていた。「センモンカカイギ」だがなんだか知らないが、そういうところは全く見えていないのではないだろうか。把握すべきは数値、数字ではなく「人」なのだ。

 そういえば今日は「7日目」ではなく「6日目」とカウントされるようだ。症状があった日が「0」。次の日の検査だから「1」、、、、、、この辺りがややこしい。「0」は「1」でいいじゃん。と思うのは私だけかなぁ。これで14日の深川の神輿は見ることができなくなった、、、、、、

濃厚接触だった娘と孫たちは5日間の待機を過ぎ通算10日間なので自宅に帰る。

そうした庶民の都合に国の方が上手に計画した作戦か?


 療養期間7日目、発症日と思われる日から8日目あたり。自宅軟禁でいえば、濃厚接触待機から数えて11日目ということになる。(だんだん正確に記せるようになってきた)あと残りは3日間というこのあたりが一番辛いのだろう。呑気にずっと本でも読んでいようとは思えなくなってしまう。写真の整理など、やらねばならないこともある程度あるのだが、デスクとPCワークばかりやりたくない。少し開けた窓から遠くの風景が見えて、そのずっと先には深川で神輿の「わっしょい」があるかと思うと落ち込む。
「深濱」の修復した神輿を見たかった、、、、、、

今日は、ちょっと家の中でのトラブルがありいつものように軽く頭が痛くなっている。再び、残っているカロナールを飲んだ。Facebookが特に気になるわけでもないが、日本は「3週連続世界最多の感染者数」なんだけど、いろいろな人の記事からは相変わらずコロナがすぐそこに差し迫っている感じはまるでしない。旧盆での帰省のニュースも「3年ぶりの移動制限なし」ということを強調している。やはりこの流れは、「集団免疫」ということに舵を切っていくのかと思わせるものがある。
 流れといえば、昨日、長い時間かけて換気をした。
本当は毎日しっかりすべきなのだろうが、集合住宅だと辛い。
ダイソンの空気清浄機も使いつつ、たまに。

療養期間8日目、発症日から9日目あたり。自宅軟禁12日目。
「コロナ保険」もあるようだが、共済保険に加入中ならば共済金が支払ってもらえることを知る。入院だけでなく、自宅での療養も。利用してみようと思う。
それにしても、あと2日間はえらく長い。

入院または宿泊・自宅療養された場合の共済金

新型コロナウイルス感染症は、つぎの場合を含め病気による入院共済金の対象となります。

  • ・検査による結果が、陽性・陰性にかかわらず、医師の指示で医療機関に入院された場合

  • ・検査の結果が陽性で、入院による治療が必要であったにもかかわらず、医療機関の事情などにより、自宅またはその他病院などと同等とみなされる施設で療養し、治療を受けられる場合

 療養期間9日目、発症日から10日目あたり。自宅軟禁13日目。
ほんとにもうしんどい。台風が来ているので天気が悪いのがせめてもの慰め。
お盆休暇の期間を過ぎてさらに感染者数が増えていくとすれば、やはり家族など身近な関係が広がりの元になっているのでは無いかと考えざるを得ないだろう。
そのへんの居酒屋でおじさん二人が「生ビール中」を酌み交わしたところで、実は大したことはないのだと思う。写真教室で10人ぐらいの高齢者の皆さんと写真談義をしても、基本的な対策で問題もないだろう。「フェス」に行こうが、「コミケ」に行こうが、お姉さんの「撮影会」に行こうが、ビクビクすることはない。
という結論には至っている。

療養期間10日目、発症日から11日目あたり。自宅軟禁14日目。
厚労省の接触確認アプリ「cocoa」。
今気づいたのだが、陽性になり自動的のようにここに登録し、次には保健所から「 MY HER-SYS」が届く。「 cocoa」はこのアプリを入れている人に反応する。
「陽性者と接触した」と出てくるはず。個人情報こそ出ないが、時間は知らされるようだ。で、その接触した陽性者はここに一度登録した人だ。一度登録すると、ずっと「陽性者」として検知される仕組みなのか。それはまずいのではないか。
職場、仕事などの場で、ずっとこれが出つ続けることで、当然個人が特定される。
それは差別につながるのではないか。すでに、治療、療養済みの「陽性者」までそこで仕分けされることでどんな良いことがあるのか。どうもこのアプリの存在価値がわからない。「陽性者は陽性者としてずっとカウントされるのか」という質問をアプリの問い合わせに書いた。とりあえず仕事の場では「Bluetooth」をオフにしておかないと混乱が出てきそうだ。

14::53
江戸川保健所です。
ID 60・・・・・・の方は
本日療養終了、明日から外出可能です。
療養解除に関する問い合わせは、、、、、、、

昔、SF映画か漫画で見たような短いメッセージが届く。僕らの近未来ってこんなだったのだろうか。


 どうぞみなさんお気をつけください。と言っても、誰もが手を消毒するし、マスクをつけるし、密を避けようとするし、会食も注意するし、ワクチンも接種するし、同じように気をつけているはず。それでもかかる。かかった時の場合を漠然と考えていてはダメ。具体的に自分の行動を想定していなければ必ず空回りする。まず、どこにどう連絡し、病院はどう探し、どのように受診するか。以後、単身者の場合は食料など手配しなければならない。家族のいる方はどのように自分だけ籠もるか。家族に感染させない対策。これは本当に細々とやらなければねならない。自治体、保健所との対応。スマホアプリ、または電話での記録。それぞれの症状とどのように対応し、抑える薬はどうか。毎日の健康データーの更新。これだけでも大変。さらに仕事の連絡やら予定の調整も出てくるだろう。全て軽症もしくは症状が出ていなければという前提がある。どうなるのかわからない不安もあれば、その時の対応もさらに考えていかなければならない。「自分」に委ねられていくコロナの現状がそこにある。医療は当然関わってくれるものと思い込まない方がいいだろう。国の方向がフラフラし、とってつけた対応で流し、感染者がどんどん多くなっていけば、関わりたくとも関われなくなっていく。感染者を増やすな!   と叫んだところで、水面下でどんどん進行している。水面の上では夏のそれらしい穏やかな日常も仕事も何事もなかったように進んでいる。このコントラストのどこに自分が置かれているか知ることが鍵だろう。 誰もが簡単に感染しますよ! 

 どうぞみなさん、いや、どうかまた私も感染しないよう、今度こそ徹底して細かな点をしつこいほどチェックしながら生活していかなければならないと思っている。

古くから様々な読者に支持されてきた「アサヒカメラ」も2020年休刊となり、カメラ(機材)はともかくとして、写真にまつわる話を書ける媒体が少なくなっています。写真は面白いですし、いいものです。撮る側として、あるいは見る側にもまわり、写真を考えていきたいと思っています。