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立ち止まって五感で感じる静かな時 鈴木大拙館にて

はじめて鈴木大拙館に行った時、禅の世界だからと古民家のような空間をイメージしていたので、あまりにモダンで驚いた

すっと、自動ドアが開く
シンプルなしつらいの入り口で入館料を支払うと、まっすぐな黒い廊下(内部回廊)
途中の窓から、三角の光
窓の外の楠木は、まるい円の中

内部回廊
廊下を裏から撮る 大きな楠

そのままつきあたりを曲がると、
書や本が展示される展示空間があり、
路地の庭が見える学習空間がある

以前、訪れた時とかけられた書が変わっていて、しつらいも違ったが
書の下にある素朴な器から、何もない空間に立ち現れる光を感じる

凛とした花(小手毬と桜と椿)がシンプルな花器にいけられ、枝ぶりがうつくしい

路地の庭(以前撮った写真)

路地の庭をぼんやり眺める
そのための座り心地のいい椅子が2つ

つくばいのような丸と三角と四角で出来たもの 内側にたたえられた水が真ん中から震えている

横から見ると丸 上から見ると四角の中に三角

そこから、次の間は外へ
内側から外の空間へ一気に誘われる

水の波紋が壁にうつる

時おり、1箇所からボクッと低い水が立ち上がると、その波紋が円形にゆっくりと模様をつくり広がっていき
それが壁に光の模様をつくる

ひとり
そこにいる
風が通りぬける
水のゆらめき
柳の新芽が黄緑に芽吹いて
ちいさくゆれる
反対側には、雨の後、みずがポタポタと弾かれて水面にたくさんの模様をつくる

雨粒がつくりだす模様

なんでもない雨垂れがつくる気配

晴れた空の下 
雨の恵みを思う

何もないのではない

ゆったりとまどろむ時間

たちどまる時間
静かな時間

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