18/9/14 問いつづける道

 人が聞くと「波乱万丈な人生」を受け止めつつ、なんとか踏ん張ってみようとされている方と話す。明確な答えは出ないかもしれませんが、その人なりに問い続けることを止めようとしない姿勢は素敵だと思いました。

 先月、あるお坊さんにインタビューで伺ったことなのですが、安住できる答えがどこかにないかと必死に探しつづけるのではなく、じぶんにとって切実な問題を地道に問いつづけ、変わりつづける姿勢を身につければ、それ自体がある種の答えになっている。

 仏教は問いつづけることの手がかりを示してくれるわけです。たとえば、極楽浄土があると確信するから念仏を唱えるのではなく、先に念仏を唱えるからじぶんのことを問い直し、浄土とともに生き抜く道ができる。

 その観点から言うと、親鸞さんもおっしゃった通り、臨終の際に本当に極楽浄土へ往生するかどうか、望み通りの答えが出るかどうかは重要ではないということでしょう。

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