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雑誌ライターを経て、webメディアを立ち上げるまで(自己紹介)

こんにちは。亀口美穂と申します。まずは3分ほど、自己紹介にお付き合いいただけると嬉しいです。うまく伝えられるか不安もあるけど、では、さっそく!

プロフィール
亀口美穂(かめぐちみほ)。大阪府堺市出身。大阪・東京で雑誌ライターとして約10年活動の後、結婚を機に滋賀へ移住。琵琶湖があまりに美しかったので、webディレクターの夫と共にローカルメディア「しがトコ」を2012年に立ち上げ編集長に。2019年9月よりコピーライター・ライターとして個人事務所mitsumeruを設立。

気づけば雑誌のライターだった

大阪で思春期を迎えた90年代。若者の流行発信地として有名な「アメ村(アメリカ村)」は空前の古着ブーム。その頃、高校生だった私も、個性的な着こなしに惹かれてアメ村巡りの日々。

愛読書は、オリーブ、relax、zavtone、remix、H、WIRED、Quick Japan…。雑誌に時代の"今”を感じるものなら、ジャンルに限らず貪り読んでは刺激を受けていました。でも同時になぜか、その世界とは対照的な場所にいる自分の未熟さに引け目をかんじ、ザワザワと心は焦るばかり。

「早く、早く」。このままじゃいけない。わけもわからず、ただ焦りだけが胸に迫るような。そんな気持ちがずっと続いていくもどかしさ。

急に自分の中で変化が起こったのは、あれはいつだったのか。思春期ならではのややこしさが、新たな回路を見つけてしまったように、

「普遍的なものしか信じない!」と、今度は本の中に答えを探す日々。

ガラス玉遊戯、駆け込み訴え、雪片曲線論、北回帰線、集合的無意識、コミュニカシオン…。どこに答えが書いてあるのか。しかめっ面して正解の言葉を探していたのでした。

そんな私が、情報発信する側として、ライターの仕事をするようになったのが20代の頃。

服飾専門学校のかたわら「かっこいい大人と出会いたい!」という、なんともざっくりとした好奇心で街に出ていたら、運良くライターのお話をいただきメディアの道へ。本ばかり読んでいた引きこもりの時代が、ここで日の目を見る時が、ついに。

まさか自分がライターになるとは。そんなことを思いつつも、いつしか仕事も増えて本格的にフリーランスのライターへ。

「なんでも書く」「〜風に書く」すべては文体の筋肉となる

カジカジ(交通タイムス社)、SAVVY(エルマガジン社)、関西ウォーカー(KADOKAWA )、POPEYE(マガジンハウス)、CUTiE(宝島社)、Hot-Dog PRESS(講談社)、FINEBOYS(日之出出版)ほか

いまでは休刊になってしまった雑誌もありますが、ファッションを中心としたお店の取材や街角スナップ、大阪カルチャーを紹介する記事やコラムなども担当しつつ、この時に「幅広く書くこと」「〜風な文体で書くこと」の文体の筋肉がこんもりと(?)鍛えられた気がします。

紙媒体のライターを約10年経験した後、30代でwebライターの世界へ。そこで実感したのは、紙とwebでの書き方の違い。特に、SNSを通じた発信では文章力よりもコピーライティグの力が必要であることに気づきました。

滋賀に移住。ローカルメディアを夫婦で立ち上げる

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2012年、結婚を機に滋賀へ移住。琵琶湖があまりに美しく、どこを切り取っても絵になる風景。この感動を、まだ滋賀を知らない人へも伝えたいと、滋賀の魅力を様々な切り口で発信するローカルメディア『しがトコ』を夫婦で立ち上げました。webディレクターをしていたと共に、SNSの運用もスタート。

▼特にInstagramの発信でこだわっていたのは次の2点でした。

・滋賀の美しさを捉えた写真
・感受性に響くキャッチコピー

このふたつの表現を組み合わせた情緖的な世界観をベースに、滋賀の魅力を紹介。facebook、instagram、twitterなどSNSの総フォロワー数は約7万人に達しました。以下はinstagramの投稿から抜粋です。

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ありがとう。春だった日々へ。
(photo by takahiro_bessho)

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いつか忘れてしまっても、この風景は変わらずここに。
(photo by cyabooooo)

写真の世界観を、言葉で立体的に浮かび上がらせる。そんなイメージを持って投稿していました。

SNSはコピーライティング

どの写真も、ファインダーをのぞいた人の、感受性の揺れを捉えたもの。光の美しさ、幸せ、忘れたくない気持ち、過ぎ去る時間…。言葉になるまえの、浮遊する気配のようなものを捕まえて、キャッチコピーとして写真に添える。

とはいえ、ローカルメディアを始めた当初は、紙媒体とwebの違いに戸惑って、迷走することもしばしば。雑誌時代で鍛えた(つもりになっていた)文体の筋肉は、webではむしろじゃまに。たぶん、私の場合は型にハマった文章ばかり書いていたので、気を抜くとちょっとした言い回しなんかで、それが出てしまう。

そのたびにweb出身の夫からキビシイご指摘が入る日々。

「こんな書き方じゃ、webでは読んでもらえない」
「SNSで情報発信するなら最初の一行だ」
「その導入文章で、ユーザーに共感してもらえる?」

雑誌ライターとして培ってきたもの(そんな大げさに言うことでもない)が、ポロリ、ポロリと剥がれ落ちていきました。それはちょっとショックでもあったけど、最後に残ったのは、感受性の”揺れ幅”を言葉にすればいいというシンプルな答えでした。

フラットな状態になれるローカルという環境

人も、空気も、のんびりと心地よく「等身大の自分」でいてもOKなんだ!という肯定感を滋賀という環境からもらって、自分の内側からにじみ出てくるような言葉を書くことの楽しさを、純粋に味わえるようになりました。

大阪や東京でライターをしていた時は、いまのように自然の豊かさから受ける刺激とは違い、手を替え品を替え、装飾されたものに感性を揺さぶられてきたようにも思います。

それもそれで必要なのだけど、私の場合は、このローカルという環境がとても合っているようです。一番の理由は、自分がフラットな状態でいられるから。だからこそ雑念(?!)に右往左往するでもなく、より深い場所から言葉を生み出すことができているのかもしれません。

何を伝えたいのか?

その記事で何を伝えたいのか?そこにあるメッセージは何か?ひとことで伝える難しさと楽しさを思いながら、発信してきたものの一部がこちら。

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びわ湖があるから走るんだ! /キャッチコピー・企画編集を担当
(ローカルメディア「しがトコ」)

この記事で伝えたかったのは琵琶湖の美しさ、滋賀の景観の豊かさでした。

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気づくことで、ゆたかになる。 /キャッチコピーを担当
(滋賀県移住ポータルサイト)

同じ景色を見ていても、同じことに気づくとは限らないという視点から。

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惚れる!琵琶湖大橋 /キャッチコピー・企画を担当
(守山市観光物産協会)

琵琶湖にどっしりと立つ孤高の"橋”の姿。人でいえば55歳のいぶし銀「琵琶湖大橋」に恋する女の子の視点で魅力を紹介するwebサイト。

思わず「前のめり」になるような取材記事を

特にWebでは、それ目当て記事を読む人もいれば、検索で来た人もいる。読むことに対して「前のめり」ではないかもしれない。でも、届けたい人に、ちゃんと読んでもらいたい。そんなことを思いながら書いてきたものの一部がこちら。

▼インタビュー記事

西日本豪雨の災害後、琵琶湖のダムとしての役割について治水の専門家に取材。映画のような読後感などSNSでも様々な反響がありました。

あえて、滋賀にまつわるゆる〜い質問を投げかけて、おふたりの人柄がじんわり溢れるゆる〜い記事に仕上げています。

滋賀は琵琶湖だけじゃない!森林の豊かさを「水晶」という切り口から伝えるために企画した記事。

考えすぎる頭を休めるためにはその道のプロに聞くのが一番!心をととのえるにもちょっとしたコツやテクニックが必要になるはずだからと、比叡山延暦寺の住職にインタビューしました。

*そのほか担当した記事一覧はこちらからご確認いただけます。

▼体験レポート(PR記事)

高島屋、丸紅をはじめ名だたる企業がじつは滋賀県の近江商人を起源としています。難しいことをできるだけわかりやすく体験レポートとして紹介。

琵琶湖にかかる大きな橋「琵琶湖大橋」の魅力を伝えるためのPR記事。トリックフォトを切り口に、琵琶湖大橋と一緒に遊んでしまおうという企画。

今のわたしができること

・キャッチコピーの制作
(商品や完成されたモノの良さを、さらに届けたい相手に届けるためのキャッチコピーの制作)

・ブランドメッセージのコピー制作
(客観的にヒアリングし、まだ言語化できない曖昧さに輪郭をつけて言葉に変換する。魅力を掘り下げ、際立たせ、届けたいユーザーに届けるためのメッセージを制作)

・企画/取材/インタビュー
(想定するユーザーに届けるための取材、インタビューなどの記事制作。同じ物事を紹介しても、取材者の視点によって切り取る範囲も違うもの。どの角度から伝えるのかを企画し制作)

・instagramの企画運営
(想定するユーザーに届けるためのinstagram発信。ブランドの世界観を明確にし、ファンづくりを目的とする投稿画像のセレクト&コピーライティング)

(どちらかと言えば、説明的文章よりも情緒に響く書き方が得意です)

【おまけ】”果て”の視点を紹介する「HATE-NO media」

これは個人的なことなのですが、ここまで読んでくれた人がいるなら、ぜひ伝えておきたいことが。

いままでSNSでの発信を通じて、日常の中にある自然の神秘のような世界観を伝えてきたところもありました。思わず遠くを見つめてしまうような、言葉にならない感情が沸き起こるような世界観。一方で、SNSのタイムラインには目の前の日常が流れてくることが多く、隣の芝生は青い日々が続いていくような苦しさも時々感じていました。

そんな時に、ずっと遠くを見つめる視点、果てを見つめる視点が、心を助けてくれることがあるかもしれない。言葉が生まれる前の、極彩飾の世界観に身を委ねる時間も必要なのかもしれない。

その世界観をもっと深めていきたいと考えていたら「果てのメディア」にたどり着きました。

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地上から5cm浮いた場所にあるような「果てを見つめる視点」を持った人、もの、場所など、さまざまな情報を紹介するメディアをつくりたいと考えています。

『HATE-NO media』コンセプト 
このめまぐるしい”いま”に身を置きながらも、
心にはいつも宇宙のスケール感を。
揺れ動く感情にさざ波を。「我」を忘れる瞬間を。
大地に足を踏みしめながらも、
頭上には100億年前の光があるように。
『HATE-NO media』は、
この今と、果ての世界を軽やかに行き来しながら、
ポジティブに肯定し、励まし、
支えになっていけるメディアでありたい。

いまはぐるぐると考えている状態なので、どんなコンテンツで、どんなふうに発信していくかなどなど、もし一緒にやりたいなぁ!という人がいれば、ぜひメッセージください。いろんな感受性を持つみなさんと一緒につくっていけたら良いなぁと思っています。(ぼんやりしすぎて、まだなんにも動けてないのですが…)

(追記:2021.05.07 )
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webとSNSをスタートしました!
▶︎web http://hatenome.com/
▶︎Instagram  https://www.instagram.com/
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そんな感じの私ですが、

「○○の魅力を伝えるキャッチコピーを作ってほしい」
「どうやってメッセージを伝えたらいい?」
「インタビュー記事をわかりやすく書いて」

などなど、そんなお悩みのあるかたはぜひご相談ください。

そして、『HATE-NO media』が気になる!一緒になんかやりたい!というかたも、お気軽にメッセージいただけたらすごく嬉しいです。お待ちしています。

お問い合わせ・お仕事のご依頼はこちらから
亀口美穂
hatenomedia@gmail.com

▼ facebookからのご連絡はこちらから



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