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癒される不思議な話 3話『光る人たち』

これは、起業したばかりの頃の話です。当時はまだ独身で一人暮らし。仕事も忙しく、公私ともに充実した毎日を送っていた時期の体験です。

深夜の国道で・・・

その頃の私は、友人Mくんと発見したジャズ喫茶にはまっていました。コーヒーが美味しいのはもちろん、そこのピザも絶品。しかも遅くまで営業しているという、私たちには好条件です。

その日も現地で落ち合い、ピザを食べ、コーヒーをおかわりしながらだらだらおしゃべりしていた私たち。気づけば閉店時間に。
「じゃ、帰りますか」
と、解散してお店を出たのは深夜12時過ぎ。ジャズ喫茶がある海沿いの街を離れ、平日の交通量が少ない国道を自宅に向かって車を走らせていました。自宅までは約40分。ドライブ好きな私にはほど良い時間です。

どれぐらい走ったのか・・・。
自宅方向へ曲がる交差点まで、もうそうかからないだろうという頃、遥か前方の右手から青い何かが動いていくのが見えました。

人型に青く光る物体

見ると、それは青く光る人型です。
それも、一体ではありません。

二体、三体と、前方を右から左へと渡って行きます。
車は速度を変えずに走っているのに、人型との距離は縮まりませんでした。
それは、まるでネオン管のような感じで、青い光る線で縁取られた人間の形をした何かでした。

道路を渡って行ったのは全部で三箇所ほど。7〜8体は見たかと思います。

そのときの私といえば、怖いという感覚はまったくなく
(ああ、みんな帰って行くんだなあ・・・)
と自然と受け入れ、穏やかな気分で見送っていました。


(え?あれ、何だったんだろう?)
と我に帰ったのは自宅に着いてから。
見たのは後にも先にもそれだけで、何だったのかはわかりません。

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