逆主人公補正がかかった少年たちの苦悩【鉄血のオルフェンズ】
ガンダムSEEDと一緒にアマプラで公開された鉄血のオルフェンズを見た。
ガンダムの中ではかなり酷い出来と聞いていた。
水星の魔女ほどではないが、確かにガンダムらしくない脚本の悪さを感じたので語りたい。
あらすじ
三日月たち鉄華団が、クーデリアを地球に送り届けまるまでが一期の物語である。
ここまでは最高だった。
大きな展開としては、
・CGS乗っ取り
・テイワーズの傘下へ
・地球降下
がある。
クーデリアを売る予定だったCGSの一軍と、そこに反抗する少年たち。
大人の食事に薬をもって、従わないものは殺していく。三日月の非情さやオルガたちの決意を感じるシーンだ。
その後、木星を縄張りにするテイワーズと盃を交わし鉄華団へと名前を変える。
多くの犠牲を払いながらも、クーデリアを地球に送り届けて議会で発言する機会を与える。
クーデリアは火星独立を進めて、鉄華団は革命の少女を守った少年傭兵団として有名になっていく。
妹のために戦う少年たちは泣ける
個人的には、妹のために戦うビスケットやタカキたちには泣けた。
彼らが命を賭した結果、妹たちは鉄華団のメンバーは殆ど行けなかった学校で教育を受けることが叶った。
それが誰かを殺して得た金であっても。
2期あらすじ
クーデリアはアドモス商会を立ち上げて、火星の子どもたちへの支援を進めた。
鉄華団は組織が大きくなり、地球にも支部を持つ傭兵団となった。
大きくなった組織には綻びが生まれ最後は滅びる運命だ。
2期の展開としては、
・地球支部の混乱
・マグギリスとの協力
・オルガの死と鉄華団の終わり
だろう。
オルガたち中心人物が火星にいる間に、地球支部はアーブラウ防衛軍との武力紛争に巻き込まれる。
地球支部の人間に裏切られて、死んでいく少年たち。
タカキは信用してはいけない人間を信用したことを悔やみ、妹を案じて鉄華団をやめる。
この辺りから脚本がおかしくなる。
地球支部が子どもたちばかりで構成されていて、半分放置だったのも気になる。
次に、マクギリスはギャラルホルンの地球本部ヴィーンゴールヴを占拠し、アグニカの魂が宿るとされるMSガンダム・バエルを手中に収める。
一期では鮮やかな裏切りを見せたマグギリスだが、二期では頭がバエルになってしまう。
マグギリスに振り回された鉄華団は、敵を増やしてしまい壊滅に追い込まれる。
ネタにされてもおかしくないオルガの死
主人公のオルガが死にそうな場面はこれまでもあった。
ビスケットがいなければ一期で死んでたし、いる場所が悪ければ他の団員のようになっててもおかしくない。
またガンダムにおける死は、いつも急であっけないものだ。
死にドラマを作らないことが多い。
それにしても違和感が残る死に方ではあった。
ライドの警戒を無視して、指名手配なのに、防弾チョッキも着てない、警備が1人しかない、遮蔽物に隠れない。
とても団長とは思えない。
撃たれた後にどこかへ歩いていき、名言「止まるんじゃねえぞ」。サタデーナイトフィーバーのような倒れ方。
賛否両論となった。
しかし、彼の最後の指令を三日月が繰り返し伝えたおかげでオルガの報復に走るものは現れず、ほとんどは生き残った。
責任を感じたライドが、成長してからもテロ行為を続けていたのは悲しいが、ああいう育ち方をしたメンバーもいるのはリアルだ。
最強のダインスレイブ
MSの戦闘にはそんなに文句ないけど、ダインスレイブだけは許せない。
北欧神話の魔剣ダーインスレイヴの名を冠する電磁投射砲(レールガン)。
射撃武器でありながら、モビルスーツはおろか軍用の艦船のナノラミネートアーマーを貫くほどの非常に高い威力を持つ。
これが最強で、後半の戦いはこの部隊が出たら終わる。
戦艦が打ち抜けるのも理解できないし、大気圏からバルバドスに向けて撃って勝利もひどい。
おまえ誰だよのラスタル
2期から急に出てきて、最後にはいいとこ取りをした男。
武装組織「ギャラルホルン」統制局直轄の宇宙艦隊である「月外縁軌道統合艦隊アリアンロッド」の司令官。また同組織の最高機関「セブンスターズ」の一角である「エリオン家」の当主
彼は最終的に、クーデリアやマグギリスの理想を手助けすることになる。
火星はほぼ独立を果たすし、ヒューマンデブリも禁止される。
しかしながら、急に現れて禁止兵器も使いいいとこ取りをする汚い大人を感じた。
出るなら一期から出ていて欲しかった。
以上、まとめてみると一期は最高で二期は残念だったことが分かる。
アプリゲームのウルズハントも大失敗で、一期で終われば良かったアニメ一位だと思います。
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