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キリアン・エンバペのメロドラマはついに最終局面?メディアを荒らす騒がしく欲張りなアイドルの腹の中はいかに

PSGとエンバペの対立
物語の始まりは6月のエンバペがPSGに送りつけた手紙から始まった。その数日後PSG側からの手紙やいくつかのメッセージが発せられており7月末の現在に至っても睨み合いが続いている。

エンバペは来季24年にフリーで退団することをクラブに通達、クラブ側はそれを認めず今夏に退団するか、新契約にサインすることを要求。エンバペ側はこのメッセージを無視し続けている。

このやり取りには摩訶不思議な点がある。内容のほとんどが公になっていることだ。エンバペは手紙をクラブと同時に意図的にメディアにばら撒き、クラブ側も真偽不明の情報を公に発信しプロパガンダ合戦が行われている。

エンバペの望むものは?


お金が第一?
少なくともお金は最重要ポイントではないと考えられる。先日サウジからの年間7億ユーロものオファーを断ったことからそれが伺える。ちなみにこの額はマドリーが提示するであろう年俸の10倍以上だ、正気の沙汰じゃない。

パリからのより高額なオファーを引き出すため?
これは22年の5月に実際に一度使っている手法である。ただ実際のところは過剰な政治的圧力に屈したと言えるかもしれない。仏大統領のマクロン大統領は24年のパリ五輪まで留まるよう説得を試み、2007年から2012年までの大統領であったニコラス・サルコジも圧力をかけた。

その反面パリに所属していた元マドリー所属のヘセ・ロドリゲスは「エンバペはマドリーに移籍すると言っていた」と語りロベルト・カルロスはスタジアムでファンに「エンバペはくるの?」と聞かれ、「ああ、来るよ」と溢す動画が話題になっていた。

これらからパリ残留は急転直下の決断であったと思われ、結果的にはマドリーをダシに使ったと批判されたが、意図したものではなかった可能性が高い。

エンバペはパリから2年+1年の破格の契約を引き出した。その1年後により良い契約を手に入れるためにゴネているとは到底考えられない。


夢のマドリーに移籍したいのか?
現状、各メディアのいかなる見解を見てもほとんどがここに辿り着く。パリを出ることを明言し(24年)実質言値の年俸を持ちかけたサウジを門前払いした以上マドリー以外の現実的な候補が皆無である。

ではなぜエンバペはあくまで今年はパリに残ると主張するのか?
ここはお金が大きく関係している。先ほどお金が第一ではないと記述したが妥協する気はさらさらない。エンバペは最大限のお金を確保してマドリーに行きたいのだ

一般的な会社で例えれば、会社都合で退社するのか自己都合で退社するのかによって退職金が大きく変わってくると言ったところだ。

自分はパリに残りたいと主張したがパリから退団を促された。会社都合の退社という形にすればボーナスの一部なり移籍金の一部なり、なんらかの形で収入を得るための交渉が出来る。おそらくこれがこのポーカーゲームの焦点だ。

この点からエンバペの言動は理にかなっている。

パリの思惑は
パリは追い詰められている。契約延長の道は厳しく、ならばできるだけ資金を回収して放出したいと考えている。しかしクラブとしては自己都合の退職という形にしなければ収入が大きく減ってしまう。だからエンバペ側に「移籍したい」と言わせる必要がある。

そのためパリはエンバペを日本ツアーから除外し圧力を強めている。シーズンが開幕してもベンチに置き続け干すことも辞さない構えである。

しかしパリは以前不利な立場にある
パリは時計が進むたびにより追い込まれている。エンバペをチームから除外し9月以降も干し続けることは難しい。既に日本ツアーから除外したことでに選手組合から苦情が入っており不当な理由でチームから外すことは選手の権利を害することだと指摘されている。会社が社員を退職させるために嫌がらせをすることは当然認められない。

さらにパリはサウジからのオファーを受け取る直前にバルセロナに売り込んでいる。明らかにマドリーへの牽制であるが、バルセロナの台所事情から見て全く現実的でなく牽制はまるで機能していない。

マドリーのペレスは鼻で笑っているだろう。


レアル・マドリーにエンバペを迎え入れる経済的な余裕があるのか?
ここに関しては全く問題がないだろう。今シーズンすでにベリンガムと言うビッグディールを成立させているがサラリーキャップにはまだ十分な余白がある。

さらに近年は市場で黒字を維持しており、その上エンバペ資金と言う金庫があるとか。。。


今後の展開は

まずポイントになる日時は7月31日だ、パリは早期決着を望んでおり各陣営から新たな動きがあるだろう。

マドリーは時間が味方し値段が下がるのを待っている。エンバペも同じく時間を味方に会社都合での退社を目指す。このゲームの主導権、ペースメーカーは間違いなくエンバペだ。

予想
移籍金については予想が難しいが、移籍金の一部がエンバペの懐に入る契約が盛り込まれる可能性は高いと思われる。なんらかの形でお金を確保したいエンバペ側と少しでも移籍金を盛りメンツを守りたいパリ、契約金を省くことができるマドリー各々の妥協点に一番近いからだ。


とは言え、1年前のような大逆転の一手をパリが繰り出すかもしれないし一夜でエンバペの気が変わる可能性もある。今後も大々的なキャンペーン、メディア戦争が勃発しその度にファンは一喜一憂する羽目になるだろう。


そんな中、長年の恋を成就させたいプロレンティーノ・ペレスは先日カメラの前で口を開いた



"Mbappé? Hoje é hora de votar nas eleições. Calma? Estou sempre calmo."




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