見出し画像

少し転用すれば見えてくること

音楽科じゃないから合唱指導ができない

とてつもなくよく言われる言葉である。しかし私には、合唱指導が学級や授業、行事などのその他の活動と何が違うのか、正直よく分からない。音楽がよく分からないのなら、他の活動や、自分が指導を受ける立場だったら…と、他の事象に置き換えたり、視座を変えてみてはどうだろうか。

・・・・・・・・・・

想像してみていただきたい。


自分の授業を指導主事が見ている。参観されてるんだから、今日はちゃんとしてよ~という教師の心の叫びとは裏腹に、あちこちでのんびり楽しくおしゃべりをしている子どもたち。

指導主事は教室の前に立ち、腕組みをして、不機嫌そうな顔。そして突然キレる。

「おい、お前ら今授業中だろうが!先生が一生懸命授業しよるのが見えんのんか!ほんで先生声が小さいんよ!顔上げて聞こえるようにしゃべらにゃ!はい、じゃぁ先生続けて!」


こんな主事がいたら、いろんな意味で大評判であろう。しかし合唱練習において、この状態はとてもよく起きる。
【授業者 = パートリーダー】【主事 = 教師】【授業 = 合唱練習】に読み替えてみていただきたい。

合唱練習の時間は、彼らに与えられた、彼らの授業の時間である。「自分なら主事にどうしてもらいたいか」が、そのまま「望ましい教師の振る舞い」なのではないかと私は考える。 

・・・・・・・・・・

活動中、リーダーにアドバイスをしなければ先に進めそうにない場合は、リーダーに近づいて、静かにコソコソ、手短に、行動を、指示する(流して!しゃべって!こっち来て!など)。そしてそのように指示した理由は、後からゆっくり、落ち着いて、理由を添えて、話してやることが大事である。 

ポイントは


①隙間をあけないこと

ヒマな時間が長ければ長いほど、おしゃべりタイムになる。何もしゃべらずにとりあえず音楽を流して、前奏中に「こんなことがんばるで~」と言うくらいでも全然構わない。


②がんばっている人に注目すること

おふざけ組に注目しても腹が立つだけである。その陰でがんばっている人がいる。その人たちが「どうせ…」とがんばらなくなったら…想像するだけで恐ろしい。


③にっこりと笑うこと

一般生徒からすると「リーダーの仕切りが下手くそだから」練習がスムーズに流れていないのだ。それなのにリーダーが不機嫌だなんて。キレたいのはこっちじゃ!という声が聞こえてきそうである。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

ありがとうございます!
1

miuchidori

1987年生まれ。公立中学校音楽科教員。 公教育の不思議な「伝統」や「神話」を1つずつ見直したい。いつでも、どこでも、誰にでも再現可能なシステムをつくりたい。現場でできる‼すぐにできる‼負担をかけない‼そんな小さな変化に挑戦中。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。