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お母さん、私いい大人になったけどまだオタクしてるよ

物心ついた時からアイドルが好きだった。

旧ジャニーズの某人気グループが好きで、明星(ジャニーズの雑誌)に付いてきたポスターを天井に貼ったり、推しの子のページを切り抜いてスクラップしたりしてた。

でも完璧主義で教育ママの母からそんなものくだらないと言われていた。


コンサートに行きたいた言うとそんなことにお金使わないで、貯めておきなさいと言われた。

真面目に学校に行って、
勉強していれば良い。
そうすれば幸せになれる。


幼いから母親の言うことは絶対で
私がアイドルが好きなことはくだらないことなのかと思った。


だから母親の前では堂々とオタ活できなかった。
それでも細々とCDを買ってコンサートに行ったり、グッズを買ったり。


その度にもちろん否定的なことも言われた。


お金がもったいないとか、大人になったら興味無くなるよ、見たいと思わなくなるよ等。


母の言葉は他の誰に言われるより、ずっと心の中に残るものだ。

大学受験でも国立しかだめと言われ(お金が無いから)かなり追い詰められた。


しんどすぎて高3の夏にアイドルのコンサートに行った。
母には呆れられたけど、ステージでキラキラ輝く姿がかっこよくて、最高に楽しくて、その一瞬だけは苦しい受験勉強から解放された気分だった。


幸い受験には成功し、地方の国立大学に入った。
母はそのまま公務員になってくれれば良いと喜んでいた。


でも私は何も嬉しくなかったし、何よりつまらなかった。
人生がつまらなくて、自分が何を好きで何を生きがいに生きているのか全く分からなかった。


だからしょうもない恋愛をして、アルバイトに明け暮れて何も成し遂げることのない大学生活を送った。


当然就職活動もうまくいかなくて、余裕で100社は落ちた。
お祈りメールが届く度に今までの自分の人生が否定されている気がしたけど、心のどこかでまぁしょうがないよね、私なんてそんなもんと思ってた。


自己肯定感なんて地に堕ちていたし、とりあえず就職出来ればいいと思った。

なんとか就職して、上京した。
やっと自由になれると思ったのもつかの間、激務にパワハラの毎日だった。


人生はしんどいことだらけだ。


そんな時も私の心を救ってくれたのはアイドルだった。

アイドルはいつも私を救ってくれる。
苦しい現実を一時忘れさせてくれる。

今私は結婚して、妻であり、2児の母である。

好きなことを好きと言っても否定しないよく出来た夫に甘やかされぬくぬくとオタクを継続中だ。

自分も母になって
アイドルにはまりすぎて
学生生活が疎かにならないか
心配になる気持ちも分かる。

でも認めて欲しかった。
アイドルはいつだって私の心の拠り所だった。

くだらない存在なんかじゃない。

失敗したり、挫折したり器用に生きられない人生の中でアイドルを見て励まされ生きてきたんだ。


お母さん、わたしまだオタクしてるよ
最高に幸せだよ

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