見出し画像

【祝・d47 MUSEUM Fermentation Tourism Nippon開幕!】小倉ヒラクさん島根発酵ツアーに同行した-その1-

今すぐ渋谷に行きたい

昨日、4月26日から渋谷ヒカリエ8Fのd47 MUSEUMにて、楽しみにしている展示「Fermentation Tourism Nippon」が始まった。三浦の好きな発酵デザイナー・小倉ヒラクさんが日本全国を旅しながら各地域の発酵文化を深掘りし、日本文化の多様性を描くという壮大なテーマを持った展覧会である。

ヒラクさんが命を削って作り上げた展示が面白くないわけがない。本当はすぐにでも駆けつけたいところだが、島根の山奥からはなかなかたどり着けないので会期中に出張を作って行く予定だ。ただ、行けないもどかしさを成仏させるために勝手に応援企画をしようと思って投稿をしたためている次第だ。

島根発酵ツアー専属ドライバーに俺はなる

さて、時は遡って2月のことだが、今回の発酵ツアーでヒラクさんが島根にも来るというので三浦は「よっしゃ」と思いドライバーに立候補したのだった(三浦が初対面で突撃したのかと心配になったかもしれないが、一応ヒラクさんとは以前より知り合いで、大森や稲城などで何度もご一緒している)。

いつも発酵の世界をディープに掘り下げながら、どんな複雑なことも見事に分かりやすく、しかもウィットとユーモアたっぷりに翻訳してしまうヒラクさんが島根の発酵文化をどのようにDigする(※)のか、ぜひ一緒に見てみたいと思ったのだ。

※DJがレコード店などでいい音楽を発掘する行為を「Digする」「Digる」と言うのが転じて、何かを探し当てることを言うらしい。

ヒラクさんのDIG力

話は前後するが、同行することは昨年末くらいから決まっていたので、三浦自身も島根の発酵食品で何か提案できそうな面白いものないかな~と図書館に行ったりスーパーやお土産屋をつぶさに見たりしていた。

しかしいくつか提案はできたものの特にここ!と決まるわけでもなく、二日前になって「さて、どうしましょうかね?」という話になった。そこで既に松江入りしていたヒラクさんが「手を打ってみる」と一言。その夜来たメッセージがこちらだ。

「居酒屋のお母さん」

パンチのきいたワードが目に飛び込んできた。しかもなぜか生姜の産地へ行くのに集合は材木屋。謎だ。そしてなんと、その翌日会ったという元アニメマーケターの漬物おじさんのところへも行こうという話になって、とんとん拍子に訪問先が決まっていったのであった。

(元アニメマーケターの漬物おじさんってなんだ……個性強すぎやろ)

他の場所での発酵ツアーにおいても同様に、ノーアポで現地入りして地元の人から情報を辿って行くという手法であらゆる発酵に出会っているという。こういうところが非常にヒラクさんらしいというか、なかなか誰にでもできるわけではない芸当だと思った。

もちろん人に聞くことは誰にでもできるけれど、適切な場所に行き適切な人に聞くというのは難しい。これまでの膨大なDIGの蓄積と経験があってこそ「ここに行けば/この人に聞けば何かありそうだ」という嗅覚が研ぎ澄まされているのだろう。

そのような成り行きで決まった二つの行先へいざ行かんとヒラクさんを迎えに行くと、成り行きでさらに二人のお供が増えていた。

二人はたまたま三浦とは顔見知りだったので「おお、君たちもか」と思ったが、ヒラクさんとは前日に初対面だったらしいので成り行きの力すごい

桃太郎さながらに膨れ上がった一団の珍道中が今、始まる。(つづく)