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慶雲庵はどこにあった?





1799年に出版された、都林泉名所図会( みやこりんせんめいしょずえ )です。

江戸時代の京都の林泉( りんせん・庭園の雅称( がしょう・風雅な名称のこと )を紹介している絵図で、





金閣寺や、





龍安寺など、

今も残る京都の庭園群が、数多く紹介されています。





紹介されている林泉の中で、以前から僕の目に焼き付いて離れない庭園があります。










慶雲庵( けいうんあん )です。

慶雲庵は絵図の右下に描かれている建物で、山上の断崖に建っていたようです。

そこからは、蛇行した川が大きな湖に流れこむ雄大な景色が広がっていて、

「 景色そのものが林泉 」になっています。

多くの人が想像する日本庭園のイメージを覆すような、とても雄大なランドスケープです。


金閣寺や龍安寺のように、今も残っていたら素晴らしいのですが、残念ながら慶雲庵は現存しません。




ただ、今この絵図に描かれた慶雲庵はどうなっているのか?

気になっていました。


ネットで検索をしても、何も出てきません。

手がかりは、絵図の右上に書かれている眺めと、一番右上に書かれた伏水という地名です。

絵図に描かれているような大きな池は、京都では巨椋池( おぐらいけ )をおいて他にありません。

今はもう埋め立てられて無くなっていますが、京都府の南部には、かつて巨椋池という、池というよりは湖といった方がふさわしいような大きな湖がありました。


その巨椋池の近くにあったということは、

伏水は、現在の京都市伏見区のことになります。

伏見でこの絵図のような展望があった所に目星をつけて、行ってみました。




( つづきはコチラ )




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