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あのね【虎吉の交流部屋プチ企画】

口癖って自分では分かりにくいと言われるけど、まさにそうなんだろうなと思う。
僕の場合、書き言葉は持ってるボキャブラリーが少ないから難しい表現はできないし、かといって簡単明瞭の表現もできないから度々同じ文字が使われることになる。これは口癖の一種といえるのかもしれない。
そして他の noter さんの豊かな表現を見させていただいた時、自分の稚拙さにどんどん落ち込んでしまう。
きっと話し言葉でも同じはずだから、誰からも指摘を受けたことはないけど僕も変な口癖があるんだろう。だけど人様に迷惑が掛かってないのなら今更だから考えないことにする。だって面倒でしょ。

さて、今日のメインはうちの親父殿。
うちの親父殿は手描友禅という一人でコツコツやる仕事に従事していたくせにとても話し好きだ。逆に一人でコツコツやる仕事だったから反動でおしゃべりになったのかもしれないけど。
そしてどこで仕入れてくるのか雑学を豊富に持ち合わせている。仕事場ではずっとラジオが鳴っていたからそのお陰かもしれない。

なのに肝心の時は言葉少なにボソッと話す。
お袋が亡くなった時も親父も葬儀に参列してるのに僕が喪主を務めさせられた。結局親父は来てくださった方々に頭を下げるだけで一言も発しなかったよね。
そんな親父をお袋は見たかったのかなと思うんだけど、まもなく90歳になろうとする親父は、さすがに足腰は弱ってきたものの、食欲だけはあるらしいから大丈夫だよお袋。
少し逸れた。

話を元に戻すと、そんなうちの親父殿の口癖が『要するに』。

当然だけど子供の頃からうちの親父殿の話を聞いていたから別に不思議ともおかしいとも思わなかったし、話があちこちポンポン飛びまくるのもうちの親父殿の特徴だったからどこに着地地点があるのか考える方が先で『要するに』などどうでもよかった。
けれどある時ふと『要するに』って話のまとめとかポイントを指すときに使うんだよなってことに気付いた。
で、うちの親父殿の話はどうかといえば、まとめでもポイントを指すでもなくただ単に『要するに』を使っている。
『あのね』とか『えっと』とかと同じレベルで使っている。
全然要することになってないから。

うちの親父殿に『要するに』を指摘することはこれからもしないだろうけど、これを書いた後でうちの親父殿に会って、その言葉を聞いたらきっと笑ってしまうだろうから、しばらくは会わずにおこうと思う。
それまで元気でいてください親父殿。
(1008文字)


虎ちゃん、お題『口癖』に参加させていただきます。
初参加になります。
よろしくお願いいたします。

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