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京の寺社巡り2

2回目の寺社巡りは蘆山寺ろざんじをご紹介します。

蘆山寺。
寺町通に面し丸太町通と今出川通の中間に位置しており、寺町通を挟んで真向かいは京都御苑です。

ここは藤原香子ふじわらかおるこが産まれ育った場所であり、源氏物語の執筆をした場所でもあります。
そう、藤原香子は何を隠そう紫式部のことなのです。

蘆山寺の略史については、結構な物語がありますので、こちらをご覧ください。


当初こちらを訪れる予定はありませんでしたが、前を通ると『桔梗咲いています』の立て看板。
これは行くしかないでしょ。

立て看板に誘われて。


このお寺の見所は4つ。



1.元三大師

元三大師堂

元三大師|がんざんだいしは比叡山延暦寺の高僧で、比叡山横川の地に元三大師堂があります。
正月三日にお亡くなりになったので元三大師と呼ばれています。
おみくじを考案された方としても有名で、比叡山の元三大師堂はおみくじ発祥の地とされています。
さらに有名なのが|角大師≪つのだいし≫の護符。
ご自身のお姿を鏡に映すと、そのお姿が徐々に鬼に変わっていったとか。
そのお姿を弟子に写させたのが護符の始まりで、魔除け・厄除けには効果抜群といわれています。

ユーモアのある鬼の姿ですね。


2.ご本尊

ご本尊は阿弥陀如来坐像で両脇を勢至菩薩と観音菩薩が務められています。
一番ご紹介したいのがここですが、蘆山寺は表とお庭以外は基本的に撮影不可ですのでそのお姿をお伝えすることは出来ませんが、お祀りされているお部屋はとても雰囲気があり、襖絵の素晴らしさも相まって、しばし自然と頭を垂れていました。
お部屋への入室も禁止されていますので、廊下からお姿を見るしかありませんが、私のお薦めです。


3.紫式部

言わずと知れた超有名な女流作家です。
あの源氏物語をここで執筆されたというのですから驚きです。
他にも「紫式部日記」「紫式部集」などの執筆もほとんどがここでされたそうです。
絵巻物なども展示されていますから、こちらも必見です。

「この奥からは有料エリア」と見張っておられるような…。


4.源氏庭

今や盛りの桔梗。

桔梗がほとんど全部南を向いていて北側からしか見れない私たちには顔を見せてくれません。
わずかに一輪か二輪ほどがこちらを見てくれていますが、人間でも集団で行動していると、違う行動をしたがる者が必ずいますから、桔梗も同じなのかなあと思ってしまいました。

こっち向いてくれている!!

いかがでしたか?
ご紹介した以外にも御土居の遺構があったり、慶光天皇の御陵があったりとさほど広くはありませんが、見所は満載です。

歌碑。左半分が紫式部、右半分は大弐三位。

紫式部
めぐりあひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月影

大弐三位
有馬山 ゐなの笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする

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