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考える間を大切に。

e-Educationの代表になってから、ありがたいことに人前でプレゼンしたり、インタビューいただく機会が増えました。

【プレゼン】大絶賛された感動のプレゼンテーション「e-Education」 (ICC FUKUOKA 2017 カタパルト・グランプリ)

【インタビュー】特例認定NPO法人 e-Education代表理事:三輪開人
~日本とバングラデシュ、一方的な支援ではなく、双方の課題解決を~

練習を重ね、できる限り短い時間で想いや考えを伝えられるようになってきたのですが、最近少し違和感を感じることがあったので、紹介させてください。

Youtuberのプレゼン力

先日、オリエンタルラジオの中田さんがYoutubeチャンネルを開設したことを知りました。

こんな自己紹介動画がかつてあったでしょうか...。テレビ番組や紅白歌合戦に出演されているにも関わらず、腰の低い姿勢で淡々と自分史を紹介していく姿に思わず笑ってしまった(個人的には武勇伝の説明箇所が面白かったです)

ただ、少し違和感も感じました。最初は気づかなかったのですが、他のYoutuberの自己紹介動画と比較してみたとき、中田さんの動画がいわゆる一発取りであることに気がつきました。他方、私たちのよく知る著名Youtuberはほぼ例外なく映像をカットして繋ぎ合わせ、間を極限まで削っています。

そう、間がないのです。ご存知の方も多いかと思いますが、中田さんのトーク力は素晴らしく、先日公開された近畿大学のスピーチも素晴らしく、内容のみならず立ち振る舞いや表情の作り方まで、学ぶところが沢山ありました。

こうやってプレゼンしている様子を見ると違和感ないのですが、自己紹介動画を見ると、どうしても間が気になってしまうのはなぜでしょうか。

イチロー選手の作り出す間

ここで私の大好きなイチロー選手の引退会見をご紹介します。ご覧になったことのない方は、最初の5分だけでもぜひご覧ください。

これは引退会見に限った話ではなく、イチロー選手はインタビューへ回答する際、間をしっかり作られることが印象的です。以前は「イチローらしい」とぼんやり思っていましたが、引退会見をなんども拝聴する中で、次の言葉を一つ一つ丁寧に選んでいる姿勢が伝わってきました。

プレゼンに限らず、ビジネスシーンにおいても間はあまり好まれず、テンポよく話す、すぐ答えることが求められます。でも、すぐに答えようとして思考がまとまりきらずに話してしまった失敗、きっと誰でもあることでしょう。

だからこそ日常的に間を大切にしよう...という記事を書こうと思ったのですが、『灯台もと暮らし』を運営されているWasei代表の鳥井さんが既に言語化されていたので引用します。

きっと現代に生きる僕らは、台本があるものを見慣れすぎてしまっているのだと思います。
映画やドラマ、お笑い番組などがそう。最近ではYouTuberの極限まで間を排除して編集された動画なんかもそうかもしれません。
テンポの良い掛け合いが優れた会話だと思い込んでいる。
でもそれはお客さんありきの場合で、とても限られた場所でのお話なんですよね。
実際は、お互いにしっかりと考える間をとって、考えに考え抜いた内容をキャッチボールしたほうが本当に良い議論や発見は生まれてくるはず。

本当にその通りですね。しっかり考える間を取ること、その間を楽しむ姿勢を忘れたくないものです。

最後に

最近、いろんな方のプレゼンテーションをみている中で、改めて間の大切さを感じるようになりました。

話す側が思考を整理する時間としても確かに大事ですが、話を聞く側も思考を整理する時間、更に言うなら、話し手と聞き手の心を同調させる時間として、間はとても大事なのだと思います。

プレゼンのみならず、ミーティングの時間、さらには日常的な会話でも、もっと間を大切にしていきたいと思います。

良かったら、ぜひご一緒に。


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