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「儚さ」について考える

どうも、King Gnuさんのライブ、バンテリンドームに参戦してきました。
(曲に関するネタバレはしていないつもりです)

さかのぼること、ラジオの長尺フリートーク
わたしが毎週欠かさず聴いているSixTONESのANNで、松村北斗さんがヌーの大軍の一角を率いてきたと鼻息荒めに話していました。
かなり長いフリートークでおなじみの松村さんですが、
その時もかなり長く、しかも興奮がひしひしと伝わってきて、笑いながら聴いていたのを覚えています。
そのラジオで、ぼんやりと、
そんなに楽しいなら私もライブ、行ってみたいな~と思っていました。
しかし白日しか知らない身、飛び込む勇気はありません。

しばらく経ち、
SixTONESの公式ユーチューブにドームライブのダイジェストが公開されました。
それを見て、なんじゃこりゃ?!と。
SixTONESのど真ん中でギターをかき鳴らす常田さんがあまりにもかっこよくて。
こんなにも「アイドル」という一種のアウェイな状態の中で、
たった一人で、こんなにもたった一瞬で、自分のカラーに染められるのか、と。

そこから、気づけば毎日KingGnuを聴く日々
聴きすぎていつの間にか口ずさめるほどに。
そして、サブスクに上がっているライブ映像を観て
「あれ、自分全曲分かるぞ…?」と。
それが去年の10/16だったのですが、
その時の日記には
「絶対にライブ行く。6年前のBUMPと同じくらいの衝撃!!!
美しい、悔しい、うらやましい、才能の全部、私が欲しい
とりあえず踊りたいしピアノを弾きたい、私も表現がしたい。」
と相変わらずの万物に対する嫉妬心をあらわにしながら、
その興奮をつづっていました。

長くなりましたがそんなこんなで、初のライブ参戦。
一般だったのでまさか当たるとは。本当に嬉しかったです。
席はスタンドでしたが、それがめちゃくちゃよかった。
もちろんいろんなバンドのライブでアリーナで観ることがありますが、
振動や勢いはすごいけど、構成があまり見えない。
KingGnuのライブは、初心者が観てですが、スタンドの人を置いていかないためか照明が全部上向きレーザーで、音もビシバシ伝わってくる。
歌詞や、言葉の力や、振動で心が震えることはこれまで何度もありましたが、「音」が心臓めがけてまっすぐと突き刺してくる感覚が初めてで、気づけば1曲目から泣いていました。
(個人的なことでいえば、野球でいうところの超プレミア席で座席がプラスチックじゃなかったのも最高…最近腰を痛めて夜も寝付けないので、わたしの腰に優しすぎました)

そんなこんなでライブが始まったわけですが、なんというか、本当にすごい。
音ってこんなにも力があるんだ、って。
で、わたしってライブ中結構半分の意識はそこになくて、文章つくったり文字起こししたりと回想に入ってるんですが、
その中で「なんだろう、この儚さは」って思ったんです。
もちろん、井口さんのすごく繊細な声、それもそうなんですが、
こんなにも力がある(音の圧力とか、勢いとか、そういう意味での)バンドなのに、なぜか今にも消えそう、というか、フッといなくなりそう、というか。
うまく表現できないけど、とにかく「儚さ」があるなあ、と。
才能がある人ゆえのものなのか、一見の野蛮さに隠れた繊細さからなのか、
まだ知りたてで人柄に関しては本当に知らない部分が多いので何とも言えないのですが、この「儚さ」はなんだろう、とずっと考えていました。
そんな風に考えているとき、MCで井口さんが「あと何回こういうところでライブができるんだろうって。いつお空にいくかわからないからね。あ、でも大丈夫だよ、長生きするから」と言っていて、
あ、信頼できるな、と。死を見つめている人は、いつそれが来るかわからないという切なさを持っている人は、すごく信頼できる、と。
それと同時に、本当に長生きしてほしいな、と。

でもそんな風にリハで考えていたら力みすぎて声が出しづらくなったそうで、頑張れコールが飛び交う中で「そういわれると、ねえ?」と心がボロボロな井口さん。それに対して「さとる~俺血だらけ」といつのまにか額から血を流している体がボロボロな常田さん。
(余談ですが、常田さんってライブ映像で全く喋っているイメージがなく、
あんなに喋るんだ、と今回びっくりしたのですが、レアだったんですね。
無邪気でなんというかめちゃくちゃかわいかったです。
あと、失礼かもしれないけれど、あんなにも血が似合うというか、血で色気がさらに増すというか、あの流血で私の中の何かが狂ったような気がしています。)

最後のアンコール、「この曲をどうしてもみんなで最後に歌いたかった」という常田さんと、「明日からまた仕事?でも頑張ろう、ちょっとでも仕事に行く道が、雨の日の道が、違う景色に見えたら」という井口さん
本当に、全員で全力で歌って、彼らもイヤモニを外して聴いていて、
なんというかあの時の声は、音は、ほぼ地鳴りで。
照明が明るくなって見えた客席の姿は、本当にパワーがあって。
生きよう、と。強く思いました。

あ~もう、全然きれいになんかまとまらなくて、
時系列がバラバラで申し訳ないんですが。

声が出ずらそうな井口さんの後スクリーンに映った常田さんが、
楽器を弾きながら強いまなざしで頷いているのを見てぐっときたり。

くつべらのMCで「世の中にいらないものはないね!」という井口さんを受けて、今回の声が出ずらいという失敗も「存在するっていうことは意味があるんだよ」という深そうで深くないコメントを残す勢喜さんに笑ったり。

MC後暗転のなか「がんばれ」コールが続いているときに
たった一音なるだけで静まり返る瞬間だったり。

彼らがもつ音楽の力と、その音楽を一音も逃さず聴こうという観客の姿勢と。

なんかもうすべてが最高で、そしたらそれが演者にとってもゾーンに入るくらい最高なもので、もうそんなの、伝説じゃないですか。

私も松村北斗に負けない長尺で書いてしまいましたが、
音楽ってすごいなあ、と改めて。
あの場に居合わせることができて本当に、幸せでした。



以下完全に余談

退場アナウンスの際の、「阿修羅のA」「硝子窓のG」とかいうやつ、めちゃくちゃ丈くん(なにわ男子)のやつじゃん…となって笑いました。

斜め前にいた男の子2人組が、飛んで、叫んで、肩を組んで、本当にKing Gnuが好きなんだろうなというのがヒシヒシと伝わってきて、めちゃくちゃよかったです。

ドームへ向かう道で「フレディってエイズで亡くなったんだよ」「え、なにそれめっちゃダサいじゃん」と話していた2人組。もう少し彼らの話を盗み聞きしたいと思いました。




あまりにも良かった一日で、すべてを残しておきたくなりました。
また必ず、彼らの音楽を聴きにいきたいと思います。
そして、今年初のライブ、生きるためのパワーをもらいました。
彼らの音楽のおかげで、わたしの今日はいつもより少し、彩られて見えています。
これから参加する予定がある方々は、存分に楽しんでください。


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