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グリックの冒険 ・ 冒険者たち ・ ガンバとカワウソの冒険 (斎藤惇夫)

所謂、「ガンバ三部作」である。

アニメ「ガンバの冒険」(1975年4月7日から同年9月29日まで日本テレビ系で全26話が放送された、東京ムービー製作のアニメ作品)を覚えていらっしゃる方も多いかもしれない。

この三冊の中の「冒険者たち」はアニメの原作である。
ただし原作はサブタイトルが「ガンバと15ひきの仲間」とあるように「15ひきの仲間」がいるのだが、
アニメ作品には残念ながら、何匹か省略されてしまっている。

この三部作は、どれも「すばらしい自然」というのがテーマとなっているようだ。
特に「ガンバとカワウソの冒険」では、ガンバたちが絶滅したはずのカワウソを見つけ、凶暴な野犬と戦いながら、伝説の河「豊かな流れ」をめざすのだが、
カワウソも住めないような河にしてしまった人間のひとりとして、反省しなければならないと思ってしまった。

非常に個性的に描かれたネズミ達の言動は、ハラハラしたり、納得したり、
読んでいるうちに色々と考えさせられてしまう事が多かったりするのだ。

この作品は、一応児童書ではあるが、大人が読んでも十分に読み応えがあって楽しめる作品となっている。
子供の頃の純粋な心を忘れかけている大人が読んでみるのもよいかもしれない。

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