箱根駅伝-001

最後の学年にかける想い〜大学生㊱〜

前回の更新からすっかり時間が経ってしまいました。

箱根駅伝にまつわるいろいろなお話は自分のなかでとても核になるものなので文字化するのにとてもパワーを使いました。すっかりエネルギー切れ(笑)

「箱根駅伝my物語」はほぼ失敗談です。うまくいかなかったお話ばかり。ただ、成功談だけが意味あるお話か?と問われればそうじゃないと思っていて、うまくいかなかったこと、失敗したことも自分のなかでどう解釈していくかで意味は大きく変わると思っています。一番よくないのは物事を振り返らずにそのままにしておくこと。やったことの意味がどんどん失われていってしまいます。

ちなみに、成功談も同じことが言えると思っていて、それを何かの形で振り返らないと血にも骨にもならないんじゃないかな。スランプの原因はもしかしたらここにあって、事あるごとに振り返りをしていけば、スランプ知らずができるかもしれないとふと思いました。まぁ、机上の空論ですが。

振り返りは「時間がないからできません・・・」ではなく、「時間を作ってやりましょう!」にカテゴリー分けされるもの。僕のお話はトップアスリートになれなかった「非一流アスリート」のお話ですが、改めて振り返るととても意義深いなと感じています。こんな話に付き合っていただいている恐縮さを感じつつ、僕の大学生の振り返りもいよいよ最終学年に入っていきます。長くなる・・・・・・のかな(笑)

■チームを離れて見えたもの

箱根駅伝が終わってからは、自分のチームに戻っていつもの生活に戻りました。学連選抜での日々はとても流れの速いものでしたが、ようやくいつものリズムに戻ってホッと一安心した気がします。激しく浮き沈みした2ヶ月間は思い返せばとても意義深いものでしたが、当時は懐かしむ余裕もありませんでした。ただ、この経験を自分たちのチームに持ち帰らねばという想いははっきりしていたのは確かです。僕にとっての最後の1年は始まったばかりですからね。

箱根駅伝が終わってから少しお休みをもらいました。チーム自体は年明けに合宿を計画していたので、当初はそれに合流するつもりでしたが、同期から反対されました。

箱根は走れなかったので体は元気でしたが、気持ちはずいぶん消耗していたと思います。それを察した仲間が心配して合宿合流を反対してくれたんでしょうね。自分がやらねばという想いを履き違えてしまうとまた同じ轍を踏みかねません。仲間を信用するという言葉を今度こそ実感のこもった言葉にして行動しようと思いました。

チームを離れて思ったことは、「チームの大切さ」です。月並みですが、身に染みて分かるというのはこのことでしょう。自分一人でやっているわけではない。年明けの合宿に行かずに一人お正月休みをもらい、チームのことは仲間に任せる。それがみんなでチームを作っているということです。

こういうことがもっと前からちゃんとできていたら、僕は「箱根駅伝」を走ってたかもね。たらればですが(苦笑)

■田舎に帰って

少し遅めのお正月。

期待させておきながら箱根駅伝に出られなかった心苦しさを抱えながら帰るのって結構足が重いもんですね。地方の片田舎の人間にとってみれば、子供や孫が箱根駅伝を走ったとあらば大ニュース。最高の親孝行だったでしょう。それを叶えて帰ることはできませんでした。

でも、家族とは不思議なものですよね。僕の想いを読んでいるかのように、いつも通り迎えてくれて、何事もなかったかのように平和なお正月を過ごしました。一泊二日くらいだったかな?短い帰省でもその当時の僕にとっては十分な時間でした。

実家を出てから変わったなと思ったのは父との関係です。別に仲が悪かったわけではないですが、あまりこれといって話をする仲でもなかった。思春期特有かもしれませんが、お互いに寡黙で声も小さいし、似た者同士だから会話の突破口が見つからないんでしょうね。これまで陸上のことも進路のことも、一切口出ししてこなかった父。ただ、実家に住んでいる時よりも自分のことを考えてくれていると感じる場面は多かったです

つくばに帰る夜、時間があったので二人で映画を見ました。僕が望んだわけじゃなかったんですが、携帯電話も新しく買ってました。貧乏学生でバイトもできないし、大学生の時に遊んだ記憶がほぼない自分にとって、これはかなり記憶に残っているエピソードです。(←ちっちゃww)

父の目にはどんな風に写ったのか分かりませんが、いま自分も子を持つ親となってほんのちょっとだけその気持ちが分かった気がします。多くを語らない不器用な父ですが、一番の理解者だったんでしょうね。父との大事なエピソードが実はまだ別にあるのですが、ここでは伏せておきます。語るべき時に語ります(笑)

自分が結婚して親になると、親の気持ちがよくわかるといいますが、本当にその通り。子供を一生懸命育てるけれど、どれだけ自分の想いが伝わっているのかわからない。時々自分が娘にかける言葉が正解なのかとわからなくなることもあるけれど、静かに見守って成長を待つことも重要なのかなと思ってます。そしてとにかくお金がかかる。きっと僕と弟を育てるのにも相当お金かかったんだろうな。

今だからわかる父の偉大さ、そしてありがたさ。きっとこういう言葉も素直に受け止めてくれない父だけど、こっぱずかしくて言いづらい家族への感謝の言葉は特別な時に言っちゃうに限ります(笑)

育ててくれてありがとう
大学まで通わせてくれてありがとう
いつも応援してくれてありがとう

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