投票所に行って入院した。
あるおばあちゃんの話です。
政治参加しようとしてしまったばっかりに、「悲しい結末」を迎えてしまいました。
現実の話です。
参議院選が終わり、各ニュースではまだまだ賑わいが終わらない雰囲気ですね。
投票率の低かった割には話題になる政党や政治家さんの言動が注目を集めました。
華やかな政治の表舞台の裏側。
いや、「主役」であるはずの国民が、「選挙」という仕組みの中の”いちシステム”によって「大損」してしまいました。
これから書く話は、あくまで僕が本人から聞いた、「ただ一つの事実」に過ぎません。
いち国民の話と捉えるか、構造全体の問題として捉えるか。
それは読んでくださる皆さん次第です。
”頑張って”選挙に行ったのよ。そしたらね・・・
僕と同じ区内に住む、あるおばあちゃんと話す機会がありました。
日中独居、耳は悪く補聴器を使用しており、目は眼鏡をかければ辛うじて見える程度。歩く時には杖を手放せず、といった状況です。
そんなおばあちゃん。
ある日、選挙のために自宅から徒歩10分のところにある投票所に投票に行きました。元気な大人であれば徒歩10分ですが、おばあちゃんは30分以上かかったそうです。
そこまでして投票する理由を聞くと、「私たちはこんなに介護とかね、保証されているけど、もうたくさんだから、若い人になんとかいいように良いように、というか、良い形でねなるように」とのことでした。
おばあちゃんは、自分の身体の状況はよくわかっています。
それでも投票に行く理由は、「若い人のため」でした。
そんなおばあちゃんが投票所に着き、建物に入ろうとした瞬間・・・
!!!!?!?!??
・・鮮明に覚えているのは、救急車の中からだそうでした。
入り口近くで転倒してしまったのです。
幸い打ち所がよく、頭を打ったわけでもないし、骨にも大きな異常は見られませんでした。
「頑張っていったのにねw 皆んなに迷惑をかけてw」
おばあちゃんはこう笑っていました。
笑っていました。
「皆んなに迷惑をかけた」と言っていました。
皆んなパソコンとかスマホって知ってる?
このおばあちゃんみたいになった人は、全国で何人いるでしょう。
転倒しないまでも、その危険性を考慮して投票所に行かなかった人、いや、行けなかった人は何人いるでしょう。
ポストに選挙のハガキを取りに行くことすらできない人は何人いるでしょう。
「危ないからやめといたら?」「行くの?やめてよ!どうせ周りが大変になるんだから!」と言われ、投票ができなかった人は何人いるでしょう?
いつまで、歩いて10分も20分も30分もかかる場所に、わざわざ行って投票しなければ行けないんでしょうか?
電子投票がもし、この先進国日本でいち早く導入出来ていれば、おばあちゃんは転倒しなかったかもしれない。
投票できた人がたくさんいたかもしれない。
スマホやパソコンは、フットワークの軽い若者だけのものではありません。
インフラとして活用されることを願います。
シルバーデモクラシーと言われるが。
ニュースでは、「高齢者よりの政治」だとか「高齢者優遇」だとか言われています。確かに数の論理だとその通りです。
若者の投票率が100パーセントになったとしても、高齢者の今の投票数にすら届きません。
しかし、それと「投票できない人がいる」ことは全く別次元の問題です。
シルバーデモクラシーになりつつあるのは間違いないと思います。
でも、今の状況だと、「シルバーデモクラシーにすらなっていない」のではないですか?
来年は東京オリンピック・パラリンピックがあります。
海外からたくさんの人が来ます。
2025年には大阪万博があります。
日本は、世界に先駆けて多くのチャレンジができるチャンスがあります。
そのチャンスをみすみす逃すのか?
それとも、超高齢社会だって、皆んなが幸せそうで、笑顔に溢れた国・社会になるのか?
それを決めるのは僕たちです。
行動するのは僕たちです。
<終わり>
シニアの方々が、主体的に・楽しく生活し続けられるよう、頑張ります!少しでもご協力頂けると幸いです。