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資格のお話~メンタルヘルス・マネジメント検定Ⓡ

メンタルヘルス・マネジメント検定は、現代の労働者のうつ病や適応障害などの発病や、それによる休職者・離職者が増加していることから、大阪商工会議所が2006年度から実施している試験です。
精神疾患の予防に向けたメンタルヘルスに関する基礎的知識が主な出題傾向であり、学歴・年齢などの制限なく受験ができます。

試験は3つのコースに分かれています。

Ⅰ種(マスターコース 対象:人事労務管理スタッフ、経営幹部)
o 自社の人事戦略・方針を踏まえたうえでメンタルヘルス計画、産業保健スタッフや他の専門機関との連携、社員への教育・研修等に関する企画・立案・実施ができる。
Ⅱ種(ラインケアコース 対象:管理監督者(管理職))
o 部下が不調に陥らないように普段から配慮するとともに、部下に不調が見受けられた場合には安全配慮義務に則った対応を行うことができる。
Ⅲ種(セルフケアコース 対象:一般社員・新入社員)
o 自らのストレスの状況・状態を把握することにより、不調に早期に気付き、自らセルフケアを行い必要であれば助けを求めることができる。

なお、コース区分は受験者の社内での担当部門等にあわせたものであり、難易度による等級ではないが、出題範囲を比較すると、I種は9分野から、II種は7分野から、III種は5分野から出題されており、等級の数字が小さいほど出題範囲が広く、また、出題方式を比較すると、II種とIII種はマークシート方式のみなのに対し、I種ではマークシート方式に加えて論述式試験が課され、その合格率も10%台であり他の等級に比べて著しく低いなど、事実上、難易度による等級分けがなされている。

Wikipediaより

試験はⅠ種では年1回(次回2023年11月)、Ⅱ種とⅢ種は年2回(次回2023年11月、2024年3月)です。
Ⅰ種とⅡ種、Ⅱ種とⅢ種を同時に受験することも可能です。
『一般試験(公開試験)』と『団体特別試験』があり、団体特別試験は企業・団体が原則10人以上で受験申し込みがあった場合に企業・団体が指定する日時・場所で行われる(Ⅱ種とⅢ種)とのことです。

合格率は、Ⅰ種が10%台、Ⅱ種が40%台~60%台、Ⅲ種が60%台~80%台と、その時々の試験で合格率は変化しています。

私が産業保健に携わって一番最初に受けた試験になるので、受けたのは10年以上前になります。Ⅱ種だけ受けました。
管理職のメンタルヘルスに対する知識を得るためにはとてもいい試験(偉そうな言い方ですが)だと思いました。
Ⅰ種、いつかは受けたいなと思いながら、試験内容の「論述式:1時間」、合格率の低さ、Ⅱ種の2倍以上の厚さのテキスト(当時)が私を躊躇させて今に至ります。
でも産業保健に関しての大事な知識なので、勉強はしたいと思っています。。


ところで、『団体特別試験』というシステムですが、素晴らしいシステムだと思います。
新入社員や一般社員はセルフケア、管理職はセルフケアとラインケアの試験を受けるシステムが社内にあれば、自分のメンタル不調の気づきや対応、管理職として部下の方達への気づきや対応など、資格勉強で得られる知識はとても重要です。
そんなシステムを作った大阪商工会議所も素晴らしいですが、団体特別試験を取り入れておられる企業の経営者様や担当者様。本当にいい取り組みをされています。握手を求めに伺いたいくらいです。

『メンタルヘルス・マネジメント検定』はまだまだ周知されていない資格ですが、働く方に、自分と周りの方の心身の健康を守るために取得していただきたい資格だと思っています。

おまけ:トップ画像に使わせていただいたフリー画像の男性がムロツヨシ氏にしか見えないんです。どうでもいいことですが。。



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