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どんな状況でも、目の前の試合に勝つ可能性がある

 試合後に落胆していることの多いジュビロ磐田の今シーズン。家族からは「試合を見なければガッカリもしないよ」と言われる。
 もちろん勝てたら最高だけど、勝利の気持ちよさのために観戦しているわけじゃない。どんな状況でも、目の前の試合に勝つ可能性がある。だから楽しいのだ。

 今は、最悪といっていい状況だ。

 監督は伊藤彰さんから、ヘッドコーチの渋谷洋樹さんに代わった。ホームで0-6で負けた浦和戦がきっかけになってしまった。選手たちは相当なショックを受けたと思う。信頼していた監督を退陣に追い込むようなことを自分たちがしてしまったのだから。

 監督と強化部長が責任を取った形になったけれど、責任のありかを突き詰めていくと、黄金期にまで遡らなければいけないほど根は深い。
 今のチームに、強度、スピード、推進力が欠けているのは誰の目にも明らか。そして、それは今始まったことではない。それはなぜ放置され続けたのか、クラブには今こそきちんと向き合ってほしい。

 コロナ感染の影響、選手のけがもあり、戦力を確保できなかったのも大きかった。新しい選手を確保できなかったことは、外野からしたら「どうして?」と思うけれど、どれだけオファーをしても選手が来てくれなければどうしようもない。今のジュビロは、選手たちにとって「プレーしたいチーム環境ではなかった」ということだと思う。

 この二つの問題は、すぐに解決できることではない。絶望的な状況だけれど、すべきことはシンプルだ。
 今は目の前の試合に集中すること。
 残り9試合で、どれだけ多くの勝ち点を取ることができるか。
 
 厳しい状況は続くけれど、だからこそ、選手たちには目の前の試合を大切に、集中してプレーしてほしいと思う。

 今のチームの選手たちがつくる雰囲気が大好きです。一人一人個性的で、プレーも見ていて面白い。強力な若手たちが控えてくれているのも頼もしい。
 選手たちには「サッカーを楽しんで」と言いたいところだけど、それができる状況ではないか。せめて、悲観的になって自分たち自身を追い込むことだけはしないでほしい。

 がんばりましょう。

 私も残り9試合を楽しみます。

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