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味覚が戻った

 2023年8月7日 月曜日。
 味覚が戻った。香りもする。やっとだ。やっとやっと、日常生活が戻ってきた感じがする。

 先週の月曜か火曜くらいから喉の奥がひりついていて、エアコンのせいかな、どこかで風邪菌を吸引してしまったのかと思って漢方の桔梗湯を試して、「治まったか」という頃に外出した翌日、酷くなってしまったのだ。
 熱はなかったし、喉の痛みや咳もそれほどでもなかったのでコロナの心配はしていなかった。ところが、だんだん鼻水というか鼻づまりが酷くなり、日曜にはとうとう37.5度まで上がってしまった。その上、味も香りもしなくなってしまった。
 これはショックだった。何を食べても味も香りもしない。塩味や苦み、酸味などの強烈さだけは感じるけれど、おいしさを構成する味が一切しないのだ。お腹は空くのに、何を食べてもおいしくない。味がしないことがこんなにつらいとは…。

 コロナの可能性もあるかもしれないと、週末は楽しみにしていた観劇の予定もあきらめ、土日はひたすら静養につとめた。
 楽しみにしていたジュビロ×仙台の試合は、いつもだったりスタンディングで見るところを横になって見た。『1789』新人公演のレビューもお布団の中でスマホで書いてみた。と、このくらいの静養だけど、「おいしく食べられない」のが、結果的に一番の静養になったのかもしれない。

 「不調は体からのサイン」。「ゆるまる体操」のクラスをやっている劇団青い鳥の天光眞弓さんが、そんなことをよく言ってくれるけれど、本当にその通り。
 味覚や香覚を失って初めて、おいしく食べられるのは健康だからだと知った。そして、こうでもしないと止まらない私にストップをかけてくれたのかもしれない。ずっと仕事で忙しくしていて、数週間前はメニエール病のめまいで悩まされていたくらいだったから。

 報告が最後になってしまったけど、今日クリニックでCOVIDとインフルエンザの検査をしたところ、両方とも陰性でした。症状もおさまりつつあり、体温も36.5度まで下がり、夕食時には、味覚と香りも戻ってきたのだ。
 本当によかった。遠い昔に風邪がひどくなった時に、味覚がなくなったことはあったけど、ずっと戻ってこなかったらどうしようと思った。ネットで調べて摂取してみた「亜鉛」サプリも効いたのかな。まだ1日しか飲んでないけど。
 おいしく食べられることの幸福を思いつつ、ほどほどにいただくようにしたいと思う。

 話は戻るが、ちょっと風邪状態で出かけたのは、ちひろ美術館の「谷内こうた展 風のゆくえ」(2023.6.24 sat - 2023.10.1 sun)。
 絵本を何冊か読んだことはあるけれど、谷内こうたさん自身のことはほとんど知らなかった。絵本の作品も晩年に風景や身の回りの物を描いたタブローがとてもよかった。娘さんの草(そう)さんに宛てた「そうちゃんへ」で始まる絵手紙もとてもよかった。
 絵本では『すいぞくかん』が特別気に入った。水族館の水槽の中の魚?視点の絵があって、これがすばらしかった。この絵本「そうちゃん」がモデルなのかな。

 そうちゃん。
 そうちゃんといって思い出すのは壮一帆さんだ。
 8月7日は壮一帆さんの誕生日。おめでとうございます。宝塚ホテルでのディナーショーは行けなくて残念だった。すてきな一年になりますように。

 図録をパラパラ見ていたら面白い記述が。
 《本書収録の「すいぞくかん」(P58-59)は絵本では逆版でしようされていますが原画通りに掲載しました。》
 絵本で逆版? そんなこともあるんですね。なんでだろう。そんな間違いをするとも思えないので、女の子が右ページにいる方がいいという当時の編集者さんの判断だったのかな。

 そういえば、今回は行かなかったけど、ちひろ美術館の近くにあるお蕎麦屋さんに風色日向さんのサインが飾られていたな(お蕎麦も手頃な値段でおいしかった)。今もあるかどうかは分からないけど。風の色がたくさん描かれている展覧会です。居心地のいい小さな美術館なので、気になる方はどうぞ。

 元Twitterからゆるく卒業しようとして、日記でも書いてみるかという気になっているのだけど、続くのかなあ、これ。続かなさそう。こんなに長くなってしまったし。
 オチみたいなのはつけないようにして…。

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