現代短歌練習13

つま先を揃えた途端怖くなる余命残高一向減らぬ

わたしではないと言い張る鏡前強さを作る手つきは慣れて

過ちを赦す弱さが欲しかったふたりの鍵は意味をなくした

あの日から十月十日の同居経て命の膜を蹴破る君よ            (さくちゃんさんの記事に触れて)

近付いて離れて何度繰り返しあなたにピント合わぬ老眼

君消えてぽっかり空いた穴のこと再来週には忘れるのだろ

ま四角の枠の真ん中笑う君見ればすべてが現実になる

今日だけは庁内LANに載らぬ記事君の居たこと静かに消える

庁舎には君の真白い影があり始業のベルが無残に響く

戦隊のレッドは常におらねばと片付けられたデスクに愚痴る

陽の陰る印刷室で亡き人を探す彼女の背中小さく

寝転がりスマホ耳あて気付いたよふたりの話す彼はもう居ぬ

大人へのprocessの中捨ててゆく自分の本音本音の自分

気を付けろ正面突破されぬよう希死念慮から逃げろ人類



ちょっとしんどくなってきた今日この頃。年末年始の休みまであと少し。もうちょっとだけ頑張るー。

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