本 note では、さくら VPS に Docker Engine をインストールする方法を覚書として記載します（VPS に限らず、Linux にインストールする Docker のインストール方法になります）。
CentOS9 Stream の例を説明しています。
お使いの Linux のディストリビューションに合わせて読み替えてください。
なお、CentOS9 Stream のデフォルトのパッケージリポジトリに Docker は含まれていません。
まずは公式リポジトリの追加方法から説明します。

なお、ローカルPC用の Docker Desktop for Windows、Docker Desktop or Mac の説明ではありません。

Docker の公式リポジトリを追加

CentOS9 Stream に Docker のリポジトリを追加します。

sudo dnf config-manager --add-repo=https://download.docker.com/linux/centos/docker-ce.repo

Docker Engine のインストール

本番環境側にインストールする Docker は Docker Engine になります。
そもそもが Docker は Linux 上で動かすことが絶対条件であり、for Mac や for Windows は特殊であるということを押さえておいてください。

sudo dnf install docker-ce docker-ce-cli containerd.io

Docker Engine とそれに必要なパッケージをインストールしてくれます。

Docker サービスの有効化と起動

Docker をインストールした後、システム起動時に Docker サービスが自動的に開始するように設定します。

sudo systemctl enable --now docker

※これにより Docker は自動的に起動しますが、コンテナは基本自動起動しません。コンテナを自動起動させる場合は外部スクリプトが必要です。

Docker が正常にインストールされていることを確認

バージョン情報が表示されれば正常にインストールされていることが確認できます。

docker --version

「hello-world」イメージを実行してテスト

以下のように docker run で hello-world（初期イメージ）をコンテナ化して Docker の実行をテストします。

sudo docker run hello-world

下記は、上記コマンドを実行した後の表示の一部です。
「Hello from Docker! 」が表示されていればインストールと動作は無事完了したことになります。

[user-name@123-456-789 ~]$ sudo docker run hello-world
Unable to find image 'hello-world:latest' locally
latest: Pulling from library/hello-world

中略

Hello from Docker!


以下省略

後処理：コンテナの清掃方法

hello-world をテストした後、コンテナを停止したり、イメージを削除する場合は 次のコマンドで、name を確認してください。

[user-name@123-456-789 ~]$ sudo docker ps -a
CONTAINER ID   IMAGE         COMMAND    CREATED         STATUS                     PORTS     NAMES
bba185632022   hello-world   "/hello"   2 minutes ago   Exited (0) 2 minutes ago             charming_roentgen

名前は charming_roentgen でした。
確認はしていませんが、名前は環境によって異なる場合があるかもしれません。

「Hello World」の Docker コンテナを止めるとき

sudo docker stop charming_roentgen

Docker コンテナを消す場合や、イメージを消す場合は確認した名前でコマンドを実行してください。