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ポケモンカードを初めて1年で世界大会に出場する話

みやししです。

タイトルにある通りポケモンカードを初めて1年で世界大会に出場します。
いい機会なので、自分がどのようにして成長していったかを時系列順に振り返ってみたいと思います。
最近ポケモンカードを始めた方や大会に参加してみようと思っている方。
そして何より大会で勝ちたいと思っている方に読んで欲しいと思います。

■第一章 はじまり (2018年 8月)

世は空前絶後の大ポケカブーム。
彼女に勧められてポケモンカードを始めることに。
500円で始められるからいいか、という軽い気持ちでデッキを購入。
他のTCGは子供の頃に遊んだぐらいで、ポケモンカードはルールも知りませんでした。

しばらくは2人で遊んでいましたが徐々に飽きが来てデッキを改造したいと思うように。
その情報収集手段としてTwitterを始めました。
ありがたいことにTwitterには多くの情報が飛び交っていて、必要な情報を取捨選択して自分なりにデッキを改造し始めました。
これが沼にハマる第一歩だったと思います。

作ったデッキは当然のように試したくなり誰でも参加できるジムバトルに参加するように。
当時はシロナ2000円、グズマ2000円、テテフ5000円という相場だったのでハンサムやポケモンキャッチャーを入れていたのが懐かしいです。


とにかくたくさん対戦し、交流の機会を増やしてポケモンカードを楽しんでいました。

まとめ

・500円デッキを買った
・ルールを覚えた
・ポケモンカードをとことん楽しんだ

■第二章 目標 (9月)

ジムバトル等を通して交流が増えてきた段階。
不格好ながらもデッキを作るようになり、勝った負けたと楽しんでいた時期です。

近々大型大会が開かれるということを知り、興味が出た私は動画サイトで中継を見てみることに。
これが2019シーズンのスタートとなるチャンピオンズリーグ東京でした。

チャンピオンズリーグとは年間4回、1000人以上の規模で行われる大型大会。
順位に応じて、世界大会に出場するためのポイントが配布される。

配信された試合はジムバトルや賑やかなyoutuberの試合とは違い、真剣に行われている競技という印象が強かったです。
世界大会の出場権利をかけて戦っているのを見て素直にかっけぇと思いました。
Twitter上では、私が始めた頃にルールを教えてくれた方々が勝ち上がっている報告をしていて

「自分もここに混ざりたい」

と強く感じました。
これが私の人生を大きく変えることになります。
とにかくあの舞台に参加したいと考えるようになり

①大会に参加した人に話を聞く(記事を読む)
②過去の配信動画を見る
③デッキや構築記事を調べる

この3つから始めました。
自分に足りていないものはカード資産やプレイング等ではなく、とにかく【知識】でした。

・そもそも大型大会とは
・ジムバトルプレイヤーと競技プレイヤーの違いは何か
・どのような流れで大型大会に参加するのか

というのを調べ、自分が大会に参加するビジョンを固めました。

まとめ

・競技シーンを知った。
・大会で勝ちたいと思った。
・情報収集を始めた。

■第三章 意識の変化 (10月)

大型大会に参加することが目標ではなく、大型大会で勝ち上がることが目標でした。
なので自分に出来る範囲で勝ちを意識してポケモンカードに取り組むようになります。
情報収集をとにかく実行し、自分に活かしていきました。

具体的には結果を残したものと60枚同じデッキを使うことから始めました。
使ってみた感覚として、今まで自分で組んでいたデッキとは明確に違うと感じました。
それはまさに勝つ為のデッキだったからだと思います。



シナジーやコンボを披露するためや、珍しいカードを使ってオリジナリティを出すために組んでいた自分のデッキとは違い、トレーナーズやエネルギーの枚数等、細かい所まで勝つ為に組まれたデッキです。

当時の自分では到底組めなかったと思います。
この時点でデッキを作ることを辞め、強者の真似事から入ったのは勝つ為のポケモンカードとしては正解でした。
強いデッキを使い、ミスを少なくするのが初心者が勝つ為には一番の近道だと思います。


ある程度強いデッキを手に入れ、次はプレイングを磨いていくことになります。
ここが第一の難関になると思います。
一般的に強いと言われているプレイヤーと自分の何が違うのかというのを発見する機会はとても少なく、動画配信や構築記事が充実してきた今でも限界があると思っています。

なので、まずは自分でも気付けるミスから減らすようにしました。

「手札を減らしてからリーリエを使う」
「エネルギーを貼る前に願い星を使う」

という初歩的なことから

「さっきこのカードを捨てなければ勝っていた」
「前のポケモンよりベンチを倒した方がよかった」

といった試合の流れを変えるものまで考えるようになりました。
こうすると自分で見つけられるミスの範囲も広がってくるので、さらにそれを修正していくというのを繰り返しました。

このように意識していくと、「今グズマを使うより次のターン使った方がいいんじゃないか」というような、今までに無かった思考が生まれるようになりました。

ただミスを減らすというのが目的ではなく、ミスを減らす上で身に付く、【よりよい選択を考える力】こそがプレイングを上達させると思います。

まとめ

・勝つ為にどうすればいいか考えた。
・強いデッキを使ってミスを無くすようにした。

■第四章 大会参加 (10月~12月)

そしていよいよ大会に参加するようになります。
初大会はシティリーグという約100人の中規模大会でした。

全国各地で開催されていて、日程も多いので公式大会の中では参加しやすい。
順位に応じて世界大会の出場権利がかかったポイントが配布される。

初めてのシティでは1番使い慣れたデッキを使うことにしました。
それこそが2019シーズンを通して使用することになる【ルガゾロ】です。
初心者の自分が勝つ為には、強い人が作ったデッキをひたすら練習して挑むのが最善だと考えた結果です。

当時のブログがあるので掲載しておきます。

シティリーグ 大阪 シーズン1 レポ|https://ameblo.jp/miyassss/entry-12413735642.html



まだ公式の大会に参加したことがないけど
興味のある方は、シティリーグに参加することをオススメです。
大きな会場ではなく、普段使っているカードショップ等で開かれることが多いので参加しやすいのが特徴。
事前エントリーしておくとスムーズに参加できるので公式の情報をチェックしておいてください。


初めての大会はそれなりに勝てたものの反省する部分も多かったです。
反省を元に次は大型大会に向けた練習に取りかかります。


次なる目標はチャンピオンズリーグ新潟。
初となる大型大会に向けて練習もたくさんしました。
始めた当初は「ポケモンカードをするためにわざわざ大阪行くのはちょっと……(京都在住)」って感じだったのにノータイムで新潟行きを決めるくらいには着実にポケカ人間へと成長しています。


初となる大型大会ではルガゾロを使うことを早々に決め、環境デッキとの練習にほぼ全ての時間を充てることに。
自分の社交性も幸いし、ベテランプレイヤーの方に練習を付き合ってもらえました。
この経験が急激なスキルアップになったのは言うまでもないです。

ここで自分が公式大会に参加するまでの流れを簡単に書きたいと思います。

①大会に出ることを決意する
②環境を調べる
③環境デッキの相性を検証する
④本命のデッキを作成する
⑤環境デッキと対戦して検証する
⑥デッキの調整を繰り返す

これを実践し始めたのがCL千葉から。
このやり方に手応えを感じたのがCL京都あたりからです。



CL新潟時点では自分の力量を考え、早めにデッキを決めて練習に時間を取ったことが結果に繋がったと思います。
自分が初心者だと感じるうちはデッキ選択にとらわれず、練習に時間を取るほうが結果を出しやすいと感じました。
現在は少ない時間でもある程度使えるレベルまでプレイングを仕上げられるようになったので、デッキの作成と調整に重きを置いています。


CL新潟 レポ【ベスト16】|https://ameblo.jp/miyassss/entry-12423323142.html

まとめ

・初の公式大会に参加した
・大型大会に向けて練習した
・デッキを早く決めて練習に時間を使った
・上手い人に手伝ってもらった

■第五章 一人回し(12月~2019年 2月)

目標であった大型大会で結果を残すことができたがまだまだ熱は収まらない。
この時にぼんやりと「世界大会行けたらいいな」と考えるようになりました。
ただあくまでも目標は目の前の大会で結果を残すことでした。

そしてスーパールーキー(自称)として新潟で輝かしい結果を残した1週間後のシティリーグ。
新潟で使用したルガゾロをほぼそのまま使って予選1-4という大敗を喫します。
ちょうどタッグボルトが発売されて環境がこれまでの比にならないレベルで動くのにも関わらず、調子に乗って参加した結果の敗北でした。

この時は死ぬほど落ち込みました。
それと同時に環境を把握することの大切さを学びました。
それからは独自で環境を調査したり、自分で環境デッキどうしのマッチングを検証したりし始めました。
これが後の一人回しマシーンとなります。

私は一人回しする際は、デッキをふたつ並べて実際に対戦させる形にすることが多いです。
この練習方法は相手視点での辛い動きや自分のベストな行動が分かりやすいというメリットがあります。
また、練習しているうちに色々なデッキを使えるようになってくるのが大きく成長できた部分でした


シティリーグでのリベンジを果たすためしばらく一人回しに没頭。
ただ肝心の大型大会は急激な人口増加によりエントリー漏れに。
なんとか二次エントリーで申し込めたのがCL千葉【エクストラ】レギュレーションでした。

BWやXYのカードを知らない私はかなり焦りました。
しかし前述の

①大会に出ることを決意する
②環境を調べる
③環境デッキの相性を検証する
④本命のデッキを作成する
⑤環境デッキと対戦して検証する
⑥デッキの調整を繰り返す

を実践。

今まで練習していた人とはレギュレーションが違うため練習できず、必然的にほとんどの時間を一人回しで過ごしました。
一人回し用のデッキを作ることから始め、環境にいるであろうデッキを10個は作って回しました。
知らないカードばかりで不安なので、仲良くしていただいてる滋賀勢の方にもアドバイスをもらいながら調整。
結局ルガゾロを使い、練習の成果もあってベスト8という成績を残すことができました。
現在も自分の中で最高成績です。

CL千葉 レポ【ベスト8】|https://ameblo.jp/miyassss/entry-12441061126.html




盾がかかった最終戦はレジロックにグズマを使ったり、見たことの無いポケモンに勝負を決められたりと散々でした。
今でも夢にレジロックとコバルオン出てきます。


入賞できなかったことは残念でしたが、この時点でのポイントで世界大会に出場できる兆しが見えてきました。

まとめ

・一人回しをたくさんした
・大会前の調整方法を作った
・コバルオンがきらいになった

■第六章 デッキ製作(3月)

シティリーグシーズン3でデッキ作るということに挑戦しました。
今まで避けていた、環境を予想してデッキを作るという作業です。
ダブルブレイズ発売直後の大会だったのでレシラム、ズガドーン等とにかく新弾のカードを手探りで考察。

環境を考察した末に【フリーザーヌオー】を作成。
自分で作ったデッキの中でもかなりお気に入りの部類に入ります。

シティ3 レポ【ベスト16】|https://ameblo.jp/miyassss/entry-12444188217.html



結果は予選全勝でシティでは初の決勝進出に。
デッキを調整するということに自信が着きました。

その後自主大会で面白いデッキを使おうとゾロアークジュゴンを作成。
3位入賞し、オリジナルデッキであったため大きな反響を得ました。

第2回やべーやつカップ レポ 【3位】|https://ameblo.jp/miyassss/entry-12447544137.html

まとめ
・調整方法①~⑥までができるようになった
・デッキを作ることに挑戦した
・ゾロアークジュゴンは俺が作った


■第七章 新展開 (4月)



後に運命を共にすることとなる男達。
この時は共通の知人はいるけどほぼ喋ったことないぐらいの仲でした。
流れで京都前は一緒に練習するように。
自分だけでやっていた今までに比べてより効率的になり、よりレベルの高い調整ができるようになりました。

自信を持ってデッキ調整を終えて挑んだCL京都は予選2位からのベスト16。

CL京都 レポ【ベスト16】|https://ameblo.jp/miyassss/entry-12454418982.html



周りの環境に恵まれながら更なる成長に繋がりました。


そしてシティ4やJCSを挟みつつ


CL東京 -
CL新潟 ベスト16 150pt
CL千葉 ベスト8 200pt
CL京都 ベスト16 150pt
JCSday1 7-2 90pt
シティ15-0-20-30
トレリ60

合計715pt/CSPランキング8位



世界大会への出場権利を獲得しました。

■おわりに


ポケモンカードは勝つ為だけにやるものではありません。
人それぞれに楽しみ方がありそれを否定するつもりもありません。
ただ、目標を持って努力して、それが大好きなポケモンカードで叶えられた時の喜びは中々味わえない感覚だと思います。

世界大会の会場に向かう飛行機の中でこの記事を書いています。
一年前の私はそんなことも知らず500円デッキで遊んでいるでしょう。
だから、これを読んでいる人全員にチャンスがあると思います。
僕が一年で世界大会に出場できたのはセンスがあったからでもチームに入ったからでもなく、それだけ本気だったからです。

来シーズンへの戦いはすでに始まっています。
ぜひどこかの会場で会いましょう。


みやししでした。

・2019.8.19 追記

世界top8になりました。
これまでの努力が結果となって現れて本当に嬉しく思います。

世界チャンピオンまであと3勝でした。
近そうで遠い、でも届かない距離ではないなと感じました。
来年も頑張ります。

応援していただいた皆さんありがとうございました。

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