みやたけさん

北海道・函館市で18年、九州・宮崎市で11年。途中バックパッカーを1年。32歳で転職し…

みやたけさん

北海道・函館市で18年、九州・宮崎市で11年。途中バックパッカーを1年。32歳で転職して東京勤務。できるだけミニマリストと呼ばれるようなライフスタイルに近づけるように努力の最中。芋焼酎のソーダ割りをこよなく愛す。カメラはFujifilmのX100Fをメインに、フラフラ撮り歩く。

最近の記事

塩を使い分ける、もう一歩先の料理の感動へ

2023年度もそろそろ終わる。教育関係の仕事をしていることもあって、つい先週高校の卒業式を迎えた。生徒がRADWIMPSの「卒業」という曲を歌いたい、とのことで急遽前日にピアノの伴奏をすることになり、久しぶりに白い紙にコードと歌詞を書き出して、運指の練習を妻の隣で焼酎を飲みながらイメトレしたりした年度末を迎えています。 そろそろ桜も咲く季節。今年も近所の公園で知人を誘ってゆったり花見でもしようか、と妻と企み始めた今宵ですが、2023年度を振り返ってみると本当に出張だらけの1

    • パスタピープルの浪漫

      2008年、16年前の春はとにかくパスタを作っていた。それも徹底的にペペロンチーノを。 今年で35歳。けれど僕も男子大学生だった時代もあった。もう16年前のこと。当時始めての一人暮らしを始めた僕は、火口が2つの、まな板を置く場所が無いシンクとコンロが隣り合わせのレオパレスに住んでいた。 もちろん自炊をするのもほぼ初めてで、近くの生協に買い物に行った時にカレーに入れる鶏肉はもも肉が良いのか、むね肉が良いのか母親に電話して聞いたこともあるくらいだった。 何も知らない男子大学

      • 18歳という年齢、彼/彼女らのこれからを見守る

        今年で35歳になる。高校生だったときの自分にとっての35歳って、立派に自立していて、「お兄さん」というより「おじさん」だったし、それはしっかりしていて、落ち着いた感じの年齢の人、と映っていた。ところがどうだろう、仕事終わり少し遅くなったから今日も妻と上井草駅の近くの肉バルでワインを1本注文してしまった。しっかりしてるかな、自信は無い。 そんな35歳をそろそろ迎える”おじさん”ですが、来週は職場の卒業式を迎えることになる。転職して3回目の卒業式、いよいよ1年生から付き合った生

        • あの旅の、始まりの場所へ

          今日の記事の書き出しは、10年前の3月11日、羽田空港第3ターミナルと、3月12日、マレーシア・クアラルンプールの空港から中心街へ向かうバスの中で書いた文章から。10年前の冬、僕はバックパッカーとして東南アジアへ旅立った。 2014年の3月11日、僕は羽田空港第3ターミナルから約1年間のバックパッカーの旅へと出た。マレーシア、タイ、カンボジア、ベトナム、ラオス、オーストラリア、インド、ネパール、韓国、日本の旅。その全てが始まったのが、マレーシアのクアラルンプールからだった。

        塩を使い分ける、もう一歩先の料理の感動へ

          スピッツが聴けない〜そして、スピッツの嗜み方〜

          スピッツが聴けません。2023年5月17日、スピッツの新譜『ひみつスタジオ』が発売となりました。けれど、僕はそれを聴くことができないのです。 何故か。先月誕生日を迎えた僕は、自分への誕生日プレゼントとして『ひみつスタジオ』のアナログ盤(レコード)をポチったのです。 初めて買う新品でのレコードでした。今までも手に入れたいレコードはありましたが(Bill EvansのPortlait in JAZZとか)どれも新宿のディスクユニオンで中古を見つけて買っていたのです。スピッツが

          スピッツが聴けない〜そして、スピッツの嗜み方〜

          星の住人達~サッポロビールの聖地へ~

          「丸くなるな、星になれ」 言わずもがな、黒ラベルファンの人ならばピンとくるフレーズではないだろうか。そう、サッポロ生ビール黒ラベルのキャッチフレーズです。 今年の2月に妻と宮崎で結婚式を挙げました。お世話になっている人達に囲まれながら笑顔に包まれた一日。その結婚式は黒ラベルのキャッチフレーズをもじって「丸くならず、星になる」というテーマで色々とアレンジさせてもらった。 元々キリン一番搾りだった瓶ビールを黒ラベルに変えてもらったり、ウェルカムボードも妻夫木聡のパロディかよ

          星の住人達~サッポロビールの聖地へ~

          咖喱薬局 宮入軒 開店

          料理が好きな男性であれば、一度はギャバンのスパイスをキッチンにたくさん並べてみたい、と思ったことがあるのではないだろうか。(え、無いですか…?) 料理をするのが大好きで、どんなに仕事が忙しくてクタクタでもなるべく家に帰ったら料理をしよう、と頑張っています。 "Anxiety Baking"という言葉があるそうで、要はお菓子を作っている最中は集中しているから無心になれる、というもの。僕はお菓子作りは計量も正確にやらなければならないし、生地を寝かせたり焼いたりしている最中はソワ

          咖喱薬局 宮入軒 開店

          妻を待つ退屈

          妻が、帰ってきません。 とはいえ我々に何かあったわけでもなく、たまたま職場の送別会の帰りに乗るはずの山手線が遅延してしまって、その後の西武線に乗り継げなくなって、なんとか深夜便のバスで帰宅を今、試みているところです。 あっという間に妻との東京ぐらしは今月で2年目を迎えました。2月には出会った土地・宮崎にて結婚式を挙げ、大切な人に囲まれて好き日を過ごしました。 仕事はいつも僕のほうが終わるのが遅く、いつも妻が駅まで迎えに来てくれる日常を日々、東京の住宅街が多い区に住みなが

          妻を待つ退屈

          一つの部屋の中で、チームとして

          ロウリュの話。 ゆったりと過ごせた8月の夏休みが明け、早くも9月がやってきた。仕事で忙しい日々がまたやってきた。8月最終週から東京はすっかり涼しくなり、エアコンの出番も少しずつ減ってきている。涼しい夜に開けた窓の外からは気付けば虫の鳴き声が聴こえるようになり、「何の虫だろうねえ」と話しながら相変わらず妻と焼酎のソーダ割りを飲んでいる。お湯割りを飲む季節が少しずつだが近づいてきている気がする。 そんな8月は、振り返れば毎週末温泉に入っていた。宮崎の青島温泉、群馬の草津温泉、

          一つの部屋の中で、チームとして

          また今年も、箱根で蜩(ひぐらし)を聴いた

          妻と入籍して1年があっと言う間に過ぎた。一緒に暮らし始めて初めての夏、8月は宮崎と草津と随分と満喫した。ひとときの夏季休暇の最後は、1年前にも一緒に訪れた箱根で〆ることとなった。 以前、中野でハウスシェアをしていた友人は今は小田原にて暮らしている。振り返れば昨年末に一緒に東久留米のスーパー銭湯に行って以来会っていなかった。近況報告も含めて久しぶりに会いたくなって、僕は妻と共に新宿から小田急線に乗り、チューハイをこっそり車内で飲みながら小田原へと向かったのであった。 決して

          また今年も、箱根で蜩(ひぐらし)を聴いた

          連休の帰省、そしてまた、草津へ帰る

          温泉街が好きだ。それもギュッと詰まった感じの、地元の雰囲気も感じられるような温泉街が。 九州で暮らしていたときは時々酔っ払って夜中に別府行きの高速バスの予約をした後、翌朝に予約したのかしていないのか良く覚えていないままバスターミナルヘ向かい、良く一人別府へ訪れていた。 2022夏。まず最近の僕はというと昨年7月に入籍をして、その後今年の3月から宮崎に住んでいた妻を東京へ呼んで、二人暮らしをスタートしたのであった。叔父と祖母が長野に住んでいるので、東京に住み始めて随分と長野

          連休の帰省、そしてまた、草津へ帰る

          何故飛行機に乗るとき、私達はビールを飲むのだろう

          どうして、飛行機に乗るときや電車に乗るときに、ビールを飲みたくなるのでしょうね。 たとえそれが朝一番の6:30のフライトだったり、新幹線の最終便だったとしても、僕はとりあえずビールが飲みたくなります。それと少しのミックスナッツ。 これはあくまで僕の仮説に過ぎませんが、それは今まで過ごしていた場所 "A" から移動先の場所 "B" に肉体を移動させるプロセスにおける、一種の緩和剤のような役割を果たしているのではないかと、ふと思った訳です。 移動、時にそれは旅行であり、旅であ

          何故飛行機に乗るとき、私達はビールを飲むのだろう

          引っ越し作業してみない。引っ越すけれど。

          東京から離れて6ヶ月。新しい仕事が決まり、僕は再度東京に住むことになりました。しかしながら、永遠に東京勤務、というわけではなく、いずれまた他の場所に移る、ということで、徹底的にモノを捨てまくり、スーツケースとリュック一つで引っ越してみることにしました。 そもそも海外で約1年間バックパッカーをしていた身分。35Lのリュックに全てをぶち込んで生きていたと思えば、それは国内でも可能なような気がしてならなかったのです。 しかしながら、会社員として働く以上、バックパッカーの時に加え

          引っ越し作業してみない。引っ越すけれど。

          それでも、また春は訪れる

          3月上旬の休日。天気が良かったのでカメラを片手に昔住んでいた家の周りと、宮崎神宮を散歩してきた。 先日春一番が吹いてからは風も随分と暖かくなったような気がする。そして、ささやかな春の空気の香りに変わってきた。 ”春の空気の香り”がとても大好きだ。静かだった植物たちが目を覚まし、ゆっくりと寝ぼけながら呼吸を始めたことによって生み出される、目を閉じて空気を吸い込むとほのかに鼻腔にひろがる、優しい香りの心地よさ。冬の間、寒さで緊張を続けていた身体と精神が解れて、優しい気持ちにな

          それでも、また春は訪れる

          ジンと何を、合わせるべきなのか

          お酒が大好きな叔父が、長野県にいる。その時期の日本酒をよく送ってもらい、季節の歓びを覚えながら、料理をして、その日本酒と合わせる。それは時に湯豆腐であったり、北海道から届いたホッケであったり、宮崎の魚であったりした。お酒と料理のマリアージュを考えるということはとても楽しいことなのである。 僕は休日も含めて、あまり外に食べに行かない。それよりも、自分で料理をする方がリラックスできるし、それは休日であるならばなるべく、手のかかる料理の方がいい。料理をしているときはそれだけを考え

          ジンと何を、合わせるべきなのか

          名前をふたつ持つ人生

          2020年9月、東京の9ヶ月の暮らしを経て、僕はまた宮崎に帰ってきた。仕事柄、新型コロナウイルスの影響をもろに受けてしまい、東京の暮らしにピリオドを打った形となった。 そうして、慣れ親しんだ九州・宮崎に帰ってきて、自分にとってアクエリアス、とも言える飫肥杉のソーダ割りを飲む日々がまた、始まった。人生はよくわからない。けど、生きている今に、(具体的に言えば、いつでも柔らかいうどんを食べられて、ワインを選択するのと同じように、焼酎をスーパーで選択できるこの日々に)幸せを見つけ出

          名前をふたつ持つ人生