棋士と眼鏡 その2

棋士の姿を見なければ、眼鏡をかけているかどうかはわからない。ファンが棋士の姿を目にすることが出来る、タイトル戦とNHK杯のデータを記そう。

この20年間、のべ140人のタイトルホルダーのうち、()内が眼鏡棋士の数である。

竜王戦(7~26期) ・・・渡辺9、羽生4、藤井3、谷川2、森内2(15) 
名人戦(52~71期)・・・森内8、羽生7、佐藤(康)2、丸山2、谷川1(10) 
王位戦(35~54期)・・・羽生14、深浦3、谷川2、広瀬1(20) 
王座戦(42~61期)・・・羽生19、渡辺1(20) 
棋王戦(20~39期)・・・羽生9、久保3、佐藤(康)2、渡辺2、谷川1、森内1、郷田1(16) 
王将戦(44~63期)・・・羽生12、佐藤(康)2、渡辺2、久保2、谷川1、森内1(17) 
棋聖戦(65~84期)・・・羽生9、佐藤6、郷田2、谷川1、屋敷1、三浦1(18)

140人中116人。82.857%。眼鏡だらけ。羽生のNHK杯勝率(92勝18敗0.836)に迫る数字だ。

将棋関係の記録において、おかしな数字には大抵羽生が絡んでいる。羽生のせいでデータが偏っている気がするので、140人を眼鏡、ノー眼鏡、羽生にわけて修正しよう。  
眼鏡42人、ノー眼鏡24人、羽生74人である。羽生が多すぎるので、羽生のうち57.647%(眼鏡棋士の割合)のみを眼鏡として扱うと、眼鏡(と眼鏡羽生)85人、ノー眼鏡(とノー眼鏡羽生)55人となり、眼鏡率は60.714%。
ほら、羽生のせいだった。

 次に、第63期NHK杯テレビ将棋トーナメントにおける眼鏡の数を数える。
この場合の眼鏡は、前回定義した「眼鏡棋士」の数であり、放送で眼鏡をかけていてもプロフィール写真でかけていない棋士(三浦等)はノー眼鏡である。私は録画をしないので、これで我慢して欲しい。
全50対局のべ100人中、眼鏡棋士が50人。互角。
50局のうち▲眼鏡ー△眼鏡が12局。
▲眼鏡ー△眼鏡 記録眼鏡 読み上げ眼鏡が7月14日▲飯塚ー△高崎 記録甲斐 読み上げ貞升、10月6日▲渡辺ー△広瀬 記録甲斐 読み上げ貞升、11月3日▲郷田ー△永瀬 記録甲斐 読み上げ貞升の3局。前回「頻繁に」と書いたが、たまにだった。

我々が目にするタイトル戦の8割強が眼鏡、NHK杯の5割が眼鏡。
電王戦で将棋に興味を持った可愛らしい女の子に
「棋士って眼鏡の人が多いね」
そう聞かれたときに、貴方は自信を持って答えられる。
「多いよ」と。

数えた私のおかげなので、可愛らしい女の子をどうにかできた日には感謝していただきたい。


続く

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