予告編

どはドーナツの「ど」、れはレモンの「れ」、みは三浦の「み」、もは森内の「も」、もっと貴方を知りたいの「も」、毛量が多いの「も」、桃を貰ったら本当の本当は絶対に独り占めしたいけれど森内にならば少しお裾分けしても構わない気分の「も」、もしかしてpartモリウチの「も」…

森内は四隅を丸く縫われたタオルハンカチに似ている。タピオカ入りドリンクについてくる太いストローに似ている。山のお寺の鐘に似ている。
真顔と笑顔の画風が物凄く違う。真顔の作画は井上雄彦で、笑顔の作画は水森亜土。
森内は一目どっしりと何事にも動じないといった風貌だが、大盤解説中はいつも手をちゅくちゅくと動かしている。対局中は少し哀しそうな、利き手ではない指のささくれを気にしているような表情を見せる。終盤では顔が赤らむ。鷹揚に構えているかと思えば、扇子の音にイライラして鼻血を出したりする。落ち着きはらっているようで、負けた悔しさに30キロを革靴で走って帰ったりもする。

繊細なものを沢山重ねて分厚くなった、ミルフィーユ。モリウーチ。

私が知っている森内はだいたいこれで全部。森内のことがよくわからない。
川遊びに出かけるとはしゃぐ森内はいつもシャツを濡らしてしまうから、脱いだチェックの半袖シャツを木に吊るし、風が乾かすまで森内の話を聞いてみたい。乾いたシャツのボタンを掛け違えたまま着ている森内をしばらく堪能した後無言でボタンに手をかけ、動揺する森内に「ボタン、間違ってるよ」と、こんなにも近くにある厚い胸には触れないよう掛け違えを直す私。「あ、ありがとうございます」と言うだけで、抱きしめてはくれない森内をじれったく思ったりしたいけれど、ちょっと予定が合わないし、寒い。

では、どんな森内が見たいのか。駆ける森内が見たい。大きなものと戯れる森内が見たい。そうだ、運動会をやろう!森内に大玉転がしをさせるのだ!

ということで、次回「勝手に日本将棋連盟大運動会企画会議」の予告。

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