「私の呼子鳥」について

2017年7月作「私の呼子鳥」
歴史創作における三作目となります

(あらすじ)
細川忠興・玉子夫妻の若かりし頃の話。
玉子の実父(明智光秀)が本能寺で織田信長を討ったことにより、玉子は逆臣の娘だとして、身を隠すために味土野の地に幽閉されることになる。



新婚当初の仲睦まじい二人の様子
父の謀反を知る玉子
幽閉先の味土野に向かう
玉子と離縁したあと
忠興は敵対していた一色氏を討ち果たす
玉子らは味土野での生活で地元の子供たちと触れ合う
しばらくして、村に流行り病が広まる


玉子らは味土野での生活において、地元の子供たちと仲良くなる
そんな中、村中に流行り病が蔓延
共に味土野に来ていた家臣によって我が子(味土野で出産した子供)を連れ去られそうになるなど、多くのトラブルが起こる…





細川玉(玉子)といえば、のちの細川ガラシャです(ガラシャは洗礼名)
彼女は夫である忠興との血生臭い逸話や、関ヶ原の戦いのときに西軍の人質になることを拒み壮絶な死を遂げたことなどで有名です
ですが今回はもっと前の、20歳前後の頃の話を描いています

後年のそんな血生臭エピソードのこともあって、最初玉子のキャラは気の強い苛烈な女性として考えていました。
しかし私(作者)自身が気の強いキャラの思考や言動パターンが把握しきれず断念。真逆のお人好しでおとなしいキャラに変更しました。
そしたら自然とストーリーも最初に思い描いていたものではなくなって、玉子の心の成長の物語となりました。
人の本当の強さとは何か?というものを考えると、単なる気の強さや攻撃性ではないと思いますし、人としての本当の強さを手に入れたこの玉子ならきっと後年のエピソードもやり遂げてくれると確信しました。
その辺は私ようやったなと思います。

あと忠興のキャラが描いててとても楽しかったです
史実からして面白い、興味深い人だなと思います
作中で家臣に三回目で斬りかかるシーンや玉子のおでこをツンするシーンなどがありますが、一応これらも元となったネタはあります

忠興のキャラデザが決まった経緯

忠興のアンサイクロペディアも面白くて何度も繰り返し読みました←
でも本などで色々見てると忠興そんなヤンデレっぽくない気がしてきたので、漫画ではそんなヤンデレとか嫉妬深い感じにはしませんでした。
でも実際復縁したってことは妻大好きだったのよね?と私は解釈したし、玉子も父のことで夫を恨んだり色々あったが徐々に忠興への想いを募らせ、最終的では夫婦ラブラブに描いています。
ハッピーエンドなので、読後感は良い方かと思います。


玉子が味土野で詠んだとされる和歌に
「身をかくす里は吉野の奥ながら 花なき峰に呼子鳥啼く」
というのがあります

呼子鳥というのはまるで孤独の象徴みたいだなと思って
「私の呼子鳥」というタイトルは「私の中にある孤独」という意味合いでつけられました


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