この論文は問題があるようです。すみません。→接種者が逆に感染だけでなく入院、死亡も増加したと主張する2200万人対象研究

この論文は年齢別に細かく区切っておらず、50歳以上、とか大まかに区切っていただけなので、例えば3回目接種率が高いのは高齢者なので入院しやすい、死亡しやすいのは当たり前という事になってしまうという疑いが濃厚になってます。後でちゃんとチェックしてみますが、すみませんでした。


論文はこちらhttps://doi.org/10.1101/2022.06.28.22276926

背景 英国ではオミクロン(B.1.1.529)の流行期間中、患者数が減少したにもかかわらず、入院や死亡が増加したことが指摘されており、その理由は不明です。

方法 そこで、2021年8月16日~2022年3月27日の18歳以上の方のワクチン効果について分析しました。
結果 英国におけるCOVID-19による上記期間の総症例(感染)数(n=2207万2,550)、入院数(n=84万8,911)および死亡数(n=17万5,070)のうち、51.3%(n=113万15,793)、入院数(n=24万4,708)および死亡数(n=2万8,659)はオミクロンの流行で発生したものでした。

2022年3月4月の2ヶ月間をそれ以前の12月1月2月の3ヶ月間と比較すると、なぜか致死率(0.19% →0.41%)および入院の確率(1.58% →3.72%)の著しい上昇が観察されました。特に50歳以上では発症(感染)(23.7% →40.3%)、75歳では入院(39.3% →50.3%) と死亡(67.89% →80.07%)が著しく増加していたことが観察されています。

3回目の接種のワクチン効果(VE)は、2021年12月20日以降、ワクチン接種者の感染・入院・死亡の割合が有意に増加し、逆効果になった。一方でワクチン非接種者の感染・入院・死亡の割合が減少した。

COVID-19の全死亡者の95.6%に既往症(基礎疾患)があった。

結論 オミクロンの変種急増が始まって以来、18歳以上、3回目接種の集団に識別可能なワクチン効果はない。ワクチン接種の有無にかかわらず,防護策で高齢者の感染症を予防する必要性を強調するものである.

本文抜粋

デルタの時には感染予防効果の減弱(ブレークスルー感染の増加)が認められたが、まだ入院(重症化)予防効果や死亡予防効果は減弱しにくいと言われてきた。感染予防効果に関しては 2021年11月27日から2022年1月12日の期間に3回目の投与で22.2%の感染予防有効率を示したのが最高の値だった。

しかしその後、英国の週報で、オミクロン急増時には3回目ブースター接種済み集団の感染者数がワクチン非接種集団より増加する傾向が示されている。さらにこれらの報告書は、ワクチン3回接種者集団の入院と死亡が増加するという憂慮すべき傾向を強調しています。英国政府の発表でも2022年3月から4月のオミクロン流行後期において、報告された症例が大幅に少ないにもかかわらず、1日の入院と死亡の数が多くなっていると報告しています。

感染者あたりの致死率は13.2%、入院率は41.4%と武漢株第1波(2020年2月24日~8月16日)で飛び抜けて高かったが、アルファ株では致死率2.41%、入院率が8.42%であった。デルタ株では致死率0.29%、入院率2.28%に減少し、オミクロン株では致死率が0.25%、入院率が2.16%と最も低い値を示したが、2022年5月1日までの9週間(オミクロン流行の後半)では前半12週間と比べ有意に致死率(0.19% → 0.41%)入院率(1.58% → 3.72%)増加しました。

オミクロン流行時の新型コロナ死亡者の95.6%(60歳96.2%、40-59歳90.6%、20-39歳82.8%、0-19歳69.2%)に既往症(基礎疾患)があることがわかる。

感染率 2021年12月20日以来、2回接種と3回目の接種者はワクチン効果がマイナスで、接種者は未接種者に比べて感染者の割合が多くなっています。
検定の結果、接種回数問わずの「すべての接種者」は2021年8月23日以降からは非接種者に比べて高い割合で発症したことが示された。2022年1月31日以降、3回目接種者は2回目接種者及び未接種者より有意に高い割合で発症している。

入院率 また、検定では、18歳以上の2回接種者は2021年12月6日以降、すべての接種者は2022年1月17日以降、入院の割合が未接種者に比べて有意に高いことが示された。2022年1月24日以降、3回目接種の集団も、ワクチン未接種に比べ入院の割合が高くなります。2022年2月14日以降、3回目投与者は2回目投与者よりも入院の割合が高くなる。

死亡率 死亡に関する割合検定でも、2021年9月13日以降、2回接種の18歳以上の接種者が未接種者よりも死亡の割合が有意に高く、2022年1月10日以降、すべての接種者が未接種者よりも死亡の割合が高く、2022年1月17日以降は3回目が未接種よりも高くなることが示された。 2022年2月14日以降、3回目接種者は2回目接種者に対して死亡者の割合が高くなりました。

オミクロン株流行時にワクチン未接種者の症例が減少したのは、おそらく自然感染からの保護によるもので、永続的な免疫を与えることが既に示されているが、さらなる調査が必要である。

我々の調査の強みは、パンデミック期間中の英国におけるSARS-CoV2感染、入院、死亡に関連する様々な変数を、全国規模の実データで包括的に解析したことである。


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